釣り仲間3人で乗船した東伊豆のチャーター専門船・千とせ丸でのクロムツ釣行の模様をレポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎ゆきお)
チャーター船でクロムツ釣り
筆者のクロムツ釣りは昨年に続いて2回目である。昨年の初挑戦も同船だ。
そして今回、釣友の寺さんと大ちゃんを誘って3人で念願の千とせ丸に乗船できることになった。
この日は天候にも恵まれ熱海沖から富士山を眺めながらのチョー気持ちいいひとときを過ごすことができた。
熱海沖の近況
今年、熱海は7月に伊豆山地区が土石流災害に見舞われたうえに、静岡県が新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言の対象地域にもなり、観光資源豊富な熱海の経済的なダメージは想像に難くない。
千とせ丸も直接的な被害はなかったものの土石流災害直後は一時操業を休止していた。操業再開後も観光客減少の影響もあった。最近になりようやく主要道路の通行止めも解除され、予約が回復して来たとは藤間船長。地域の復旧、復興、捜索活動などはまだまだ道半ばではあるものの、とどまってばかりはいられない。

当日の仕掛けと釣り方
海底までの水深は180m前後。電動リールが必須となる。80号のステン缶にテンビンとクッションゴムを付け、その先に4.5m前後のハリス。釣りバリは1~3本の吹き流し仕掛け。
市販仕掛けは胴つき仕掛けもあるが、千とせ丸ではコマセでクロムツを寄せるため、吹き流し仕掛けが基本とのこと。コマセはギュウギュウに詰める必要はなく、筆者は終始3分の1くらいにしていた。付けエサはサバの切り身をチョン掛け。ちなみに今回コマセも付けエサも船長に用意していただいた。船長おまかせならエサのチョイスも間違いがなく安心である。貸ザオや電動リールなどのレンタルも可能である。
釣り方はステン缶着底後、船長の指示ダナまで13mくらい巻き上げて待つ。とくに誘わなくてもすぐにアタリがくる印象だった。

早々に全員本命キャッチ
早朝4時30分、戸又港集合。準備が整いすぐに出港。約30分移動しポイント到着。
まず、1投目。ステン缶着底までは約2分30秒。カップラーメンができるほど時間がかかる。着底後は船長の指示ダナまで13m巻き上げる。すぐにアタリが出る。大ちゃんにもアタリ。二人ともリールを巻き上げ、クロムツファーストキャッチは大ちゃん。
アタリのない寺さんもいったん巻き上げ、準備を整え一斉に2投目。サミングしながら仕掛けを落とし、2分30秒後に着底。13m巻き上げる。ハイ、アタリ。巻き上げ中にもガクガクとサオ先が揺れる。クロムツゲット。寺さんもクロムツキャッチ。大ちゃんは2匹目のクロムツを釣り上げた。2投目にして早々に全員本命キャッチという釣行レポートらしからぬ珍しい展開になった。

裏本命メダイも登場
全員安打で船中和やかな空気に包まれる。あとは楽しむだけ。
その後もアタリは連発し、手を休める暇もなく写真を撮る余裕がない筆者。クロムツの鋭い歯によるハリス切れも多発し、バラシも多い。途中サバなども交じる。
水深が深く着底にも巻き上げにも時間がかかり、ハリス切れで手返しも悪く、忙しい割にイマひとつ数は伸ばせなかった。次回の課題としよう。
2時間ほど経過し、本命のクロムツは筆者と大ちゃんが4匹ずつで寺さんが2匹。大ちゃんは55cmのウラ本命メダイもキャッチ。ほかにチカメキントキも大ちゃん。

朝マヅメの時間を過ぎるとクロムツのアタリは一気に遠のいた。「日が高くなってくるとクロムツは食わない」と船長。このあとはメダイゲットを期待。何度か大きな手応えがあったのだが、乗らなかったり、浮上する前にハリス切れだったり。
終盤は五目釣りでお土産の魚種を追加しようと試みたが、こちらはあいにく不調に終わりイサキの顔を見た程度に終わり10時30分ごろ沖上がりとなった。
釣りとしては反省点が多いかもしれないが、気の合う仲間と楽しく釣りができたことがなによりも嬉しい。

隠れ家的な千とせ丸
南熱海上多賀地区の戸又港を拠点とするちとせ丸さんには毎年一度はお世話になっている。
千とせ丸さんはチャーター専門船。気の合う仲間どうしで和気あいあいと釣りを楽しむことができる。藤間船長は面倒見がよく、ファミリーフィッシングにもまちがいなく最適だ。
チャーター料金は存外リーズナブルであり3人以上であれば乗合船並の費用で乗船できるありがたい遊漁船である。本当は誰にも教えたくないくらいである。
控えめに言ってもイケメンの藤間船長は実に丁寧に釣り方を指導してくれる。事前に相談すればエサや仕掛けなども準備してもらえるし、レンタルタックルも用意可能だ。そんなこともあってか、なぜか「女性に釣らせる」と人気だ。
ターゲット魚種は幅広く、五目釣り、カワハギ、イカ、イサキ、アカムツ、アマダイ、キンメダイ、食わせサビキでのハモノ狙い、ルアーフィッシング、キハダマグロなど初心者向けのものからマニアックなものまで多岐に渡り、どんな魚種でも予約者の希望に応じて案内してくれる。

本当に良心的な釣り船なので気になる方は気軽に連絡してみていただきたい。予約が取れたあなたはまちがいなく幸運です。
<宮崎ゆきお/TSURINEWSライター>
▼この釣り船について千とせ丸
出船場所:戸又港
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