山では初雪の便りが聞こえてくるこの時期、オホーツク海は海の幸が最高の時期を迎える。今回はカレイ、マダラ五目を紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

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知床の釣りシーズン

ウトロは9月のシャケ釣りライセンスやブリが終わり10月はマイカ、カレイ、ホッケ、青ゾイ、そしてタチと呼ばれる白子入りマダラが最盛期を迎える。

11月に入るとシケの日が多くなり、流氷を迎える前の12月初旬にオホーツク側の釣り船は来春まで眠りにつく。

手練れたちとの釣行

今回の釣りは4人での大名釣り、青ゾイを釣らしたら右に出るものがいないと言われる地元斜里の飯田さん、網走からはカラフトマスの名手まささん、足寄から3時間かけて一人で運転して釣りに来るカレイには特に自信があると豪語するめぐみさん、そして筆者。

内地の人は…と言われないようにここは頑張らなければならない。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
今回の釣行メンバー(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

タックルとご当地仕掛け

今回はカレイをメインに、後半は白子を食べたいと船長に無理を言ってマダラ五目も行った。

カレイ釣りの仕掛け

カレイザオはアナリスターカレイ、リールはシーボーグ200J(PEライン2号)での釣行。後半の五目釣りはタックルを持参していなかったので、船長のタックルをお借りしての釣行となった。

簡単なポンチ絵を記載したが、吹き流し仕掛けではなく、北海道では両天秤にもう1本バリを付けた3本バリスタイルがノーマル。魚が大きいので天秤もかなり大きい。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
仕掛け略図(作図:TSURINEWSライター前島宣秀)

マダラ釣りの仕掛け

マダラ五目はエダバリ8本のピンクスキンバケの胴つき仕掛けがノーマル、ダイワでは500番(PEライン6号)が一般的であるが、「流氷から目覚めたオホーツク海で「ホッケ釣り」 大型クーラー満タンに」を参考にされるとよりご理解いただけると思う。

エサは白貝

カレイ釣りはエサの白貝を剥くところから始まる。カワハギのエサのアサリと同じ要領で剥くので筆者は手慣れたものだが、貝剥きを忘れずに持参されたい。

最低20枚は剥き、剥いた身を3等分にしてすぐに付けられるようにしておいた方がいい。何しろほぼ入れ食いなのだから。

付け方は縫い刺しにして、肝が先にあるようにした方がどうも食いはいいようだ。また、青イソメを持参されている方もいるが、当日食いにはあまりかわりはないようであった。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
エサには白貝を使用(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

1投目から大型登場!

ウトロ港を5時半に出船、30分ほどで岩尾別沖に到着、水深36mでのスタートであった。

1投目からガツガツとアタリがあるが、追い食いを狙ってさらに小突くと天秤上のハリに掛かったようでより強烈にガクガクとサオ先が揺れる。JOGスピードを12にして引き込まれるサオを操作しながら上げてきたのは、50cmのクロガシラカレイと35cmのマガレイのダブル。

このクロガシラは50cmオーバー、厚みはなんと7cmを越えるモンスター。一度体験するとヒラメの引きなんて大したことがないのがよくわかる。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
釣友と良型(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

ハリは大型をスタンバイ

今年も大漁の予感とともに、冷たいオホーツク海の中を見てみたいと思う。次回は水中カメラでも持参してみよう。きっと座布団のようなカレイが一面にいるのだと思う。

その後も順調に釣れ続けるが、近年フグが多くなり、蛍光系ギミックを付けるとかなりの確率でハリスを食いちぎられるので注意が必要。

また、ハリはカレイバリを使うが、17号は欲しい。それ以下だと飲み込まれて外す際に軸が折れてしまう。

17号バリは東京ではまず売っておらず、今回小さなハリを使ったが、準備した20本は全てフグに飲み込まれてしまった。

マダラ釣りも快釣

80Lクーラーも8割方埋まり、周りの方を見ると、全員五目の準備もされているので、船長にタチ(白子)が食べたいと釣り物変更をリクエスト。船長のタックルをお借りしての後半戦となった。マダラ五目は胴つき仕掛けで追い食いを狙い、掛かったら少し巻きを繰り返して、狙うはパーフェクトだ。

誘っているとサオが大きく揺れ、巻き上げ途中に鋭利に感じるマダラのアタリ、上がってみれば6kg程度の中型マダラではあったが、鱈腹(たらふく)食べたの通り、マダラのお腹はパンパンに張っていた。白子ゲットだ!

その後、ホッケ、アオゾイ、ヤナギノマイを追加して12時半に沖上がりとなった。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
腹パンのマダラ(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

第八平成丸

先日は日テレのイッテQにも出演した、知床半島では1、2を争う凄腕漁師の瀬川船長の第八平成丸に今回もお世話になった。自ら潜って海底を知り尽くしているからこそできるこの釣果なのだろう。

クロガシラカレイは10月中旬から11月初旬の短い期間できる釣り。ご興味のある方は来年に向かってすぐにでも予約を入れた方が賢明だ。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
第八平成丸(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

痛風まっしぐらの白子鍋

船上でしっかり血抜きをした完熟白子は釣り人の特権。塩水で掃除をしてから軽く茹で、直ぐに氷水で締めると鍋に入れた時に白子は硬くならず、まったりとした至福の味が楽しめる。

鍋を作りながら白子ポン酢で一杯、これだから釣りはやめられない。

世界遺産知床で船カレイ釣り 肉厚の50cm級が入れ食いで圧巻の釣果
白子鍋は絶品(提供:TSURINEWSライター前島宣秀)

<前島宣秀/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
第八平成丸
出船場所:ウトロ漁港

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