釣ったサカナで作るみりん干しのレシピを紹介。定番レシピに飽きた人も、干物好きもぜひチャレンジしてみて下さい。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
サカナのみりん干し
みりん干しとは、サカナの干物の一種です。
釣ったり獲ったりしたサカナの簡単な調理法として、古くからある調理法の一つです。
サカナを開き醤油や砂糖、みりんなどを合わせたタレに漬け込んで味付けし、乾燥させて作るため、漁師町では軒先にみりん干しのサカナが並んでいる風景もよく見かけられました。
味がしみ込んだサカナの身は、乾燥によって熟成されるため生食で食べる時より味が濃厚になることでも知られています。

よく用いられるサカナ
イワシ、アジ、サバ、カマス、アマダイ、ブダイ、タチウオ、カワハギ、フグ、サヨリ、キス、シシャモなど。
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青物もしくは白身の淡白など、身が傷みやすかったり、鮮度の落ちやすいサカナが用いられることが多いようです。
みりん干しの起源と今
みりん干しは、大正時代に九州で、いわしを使った物が発祥とされており、 その後、富山県氷見市などに伝わり、全国的に作られる干物になっていったそうです。
また、みりん干しにもいくつか種類があり、一度焼いてから干す「焼干し」と魚を開かずそのまま干す「丸干し」などがあります。今ではスーパーなどでも簡単に購入することが出来ますが、売っている商品の中には「みりん」が使用されていないのに「みりん干し」として売られていることもあるようです。
本格的な「ザ・みりん干し」が食べたい人は裏面に記載されている調味料等を確認するのがベターでしょう。
実は自宅でも簡単に作れる
「たくさんアジがサビキで釣れた」、「イナダが釣れたけど半身の食べ方に困った」、「フライやムニエルに飽きてしまった」時などにぜひご自宅で試して欲しいです。
一見難しそうに思われがちですが、工程も少なく、実は干す時間も短時間でも問題ないので気軽に挑戦できますよ。
その簡単な手順をご紹介します。
用意するもの
・3枚におろしたサカナ(今回はアジ2尾分)
・しょうゆ 50ml
・みりん 50ml
・塩 少々
・ごま お好みで
・バット (あれば)
・天日干しネット (あれば)
1:切り身に塩を振る
3枚におろしたあじにふり塩をします。
しばらくおくと水分が出てくるのでキッチンペーパーなどでよくふき取っておきましょう。
2:調味液に付ける
ボウルやタッパー、ジップ付き袋などなんでもいいので、調味料を容器に入れ混ぜ合わせる。
この時、切り身が調味料にしっかりとつかることが大事です。
このまま半日から1日冷蔵庫で保管しましょう。
3:天気がよい日に天日干しをする
お天気がよい日を選んで、天日干し用のネットか、ザル、新聞紙に切り身を並べ、天日干しします。
大体20度程度の気温であれば2時間ほどでOK。
夏は太陽の日罪が強いためもっと時間を短くしても大丈夫ですが、冬場は反対に少し長めに乾燥させるのがベターでしょう。
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作るときのコツ
美味しいみりん干しをつくるコツは、わたや血をサカナに残さないことが大切です。
また、天気の良い日を選びしっかり干すこと。雨の多い梅雨の時期などは乾燥させている間に腐ったりカビが生えてしまうこともあります。

乾燥の目安ですが、どのようなみりん干しの食感を楽しみたいかで変わります。身のふっくらした食感を楽しみたい場合は、調味料のべた付きが残る程度で下げてOKです。
歯ごたえのある食感を楽しみたい場合はさらに天日干しを続けて完全に乾かしてしまいましょう。
保存期間も長め
でき上がったみりん干しはきれいな保存袋に入れて冷蔵庫で保管しましょう。冷蔵庫だと3日くらいは問題なく保存できますが、その先は傷まないかちょっと心配になってきます。
それよりも長期の保存を希望する場合は冷凍にするといいでしょう。冷凍なら2週間程度はそのままの美味しさを保つことが出来ますよ。
みりん干しは簡単
みりん干しと聞くと、「スーパーで購入するもの」「港の鮮魚市場で購入するもの」というイメージが強いかもしれませんが、実は工程数も少なく非常に簡単に自宅で作ることが出来ます。
「干物には干すためのネットが必要?」のような先入観をお持ちの方もいるかもしれませんが、そんなことは一切ありません。キッチンペーパーの上でも簡単に作ることは出来ます。
ぜひこの機会に余ったサカナで新しい調理にチャレンジしてみて下さい。
<近藤 俊/サカナ研究所>
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