6月18日、常磐方面初夏限定の釣り物・浅場根魚五目釣りに、日立久慈港・宮田丸から初挑戦してきました。良型クロメバル数釣りの他、裏本命のムラソイ、オウゴンムラソイも浮上し、クーラーボックスが満タンになった釣行をレポートします。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

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日立沖の浅場根魚五目釣り

例年、GW明けに開幕する初夏限定の釣り物。出船している船宿が少なく、またシーズンも梅雨時期とかぶってしまうことから中止になってしまう確率も高いので、私はこの釣りの準備をしてから2年越し、今回の仕立て幹事さんに至っては4年越しの出船。私の中ではいつの間にか「伝説の釣り物」となっていました。

この釣りの魅力は何といっても、ムラソイやアイナメ、カサゴ、クロメバルといった根魚の「最大級サイズ」が狙えること。特に水深10mに満たないポイントでは浮袋が膨れることなく、最後まで魚が抵抗してくるので、釣り味も満点。終始根がきついポイントを攻めることも相まって、スリリングな点も釣り人を楽しませてくれます。

ターゲットは大きく分けて2つ

この釣りのターゲットは大きく分けて2つ。1つは根の上に群れるクロメバル狙い。今季は特にこのクロメバルが好調とのことで、出船前、仲乗りさんより「2本針じゃもったいないよ」とのご指導が入るほど。実際、30cm前後のクロメバルが朝方を中心にズラズラあがり、慣れた人は30Lに入りきらないほどの釣果をあげていました。

そしてもう1つは、根の中に潜むムラソイ、カサゴ、アイナメ狙い。終始持ちザオにて根の奥を探っていく、正に根掛り覚悟の攻めの釣り。「ノーアタック ノーチャンス」(挑戦なくしてチャンスなし)のターゲットです。

タックル&仕掛け等

サオはオモリ30号を背負えるもの。ということで、東京湾のLTアジ用でOK。

ただし、根の中を積極的に攻める場合は、6:4よりも底がとりやすいやや硬めの7:3がおすすめ(船中見渡すと8:2もポツポツ)。リールはもちろん手巻きで十分なのですが、根掛りした際の「高切れ」を防ぐため、イトはPEライン2号~と、やや太めが推奨とのことでした。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
タックルはLTアジ仕様でOK!(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

仕掛けは丸セイゴ14号にハリス3号20cm、幹5号50cm、捨てイト15cm前後の2~4本バリ。今シーズンはクロメバルが好調とのことで、仲乗りさんは4本バリを推奨。無論、ハリ数多いと手返しに負荷がかかるので、自分の腕と相談しチョイスしてみてください。また、仕掛けを自作する時間がなければ、東京湾イシモチ・カサゴ用の2~3本バリ仕掛けがそのまま使えます。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
イワシエサは支給、それ以外は各自持ち込み(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

根掛りが多い釣りということで、幹事さんのアドバイス「輪ゴムに介してオモリをつける」を実践。これにより、オモリのロストは避けられないまでも、仕掛けロスト率を低下させることができました(私はこの方法でオモリロスト6、仕掛けロスト2と、まずまずの効果あり)。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
オモリは輪ゴムを介してつけてみました(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

前半戦はクロメバル狙い

4時半に日立久慈港を出船。今回は久々の「仕立て船」ということで、船上はいつもと違った和気あいあいとした雰囲気。この日は噂?のスーパー堤防にはいかず、船は一目散に北上します。やがて船はスローダウンし、30分ちょいのクルージングは終了。釣り開始のブザーがなりました。

朝一のポイントは水深20m前後。今季クロメバルが好調のポイントとのことで、群れにあたるとミヨシから順番にサオが曲がっていきます。この日、くじ引きで大トモを引き当てた私はやや不利な釣り座となってしまいましたが、それでも単発、時にはダブル、トリプルにて良型クロメバルを確保。イイ感じに桶が魚で埋まっていきました。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
クロメバルが好調にヒット(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

中盤戦はアタリ遠のく

時間は8時をまわり、朝一のサービスタイムはどうやら終了してしまった様子。しかし、このころになると慣れた人は既に20匹超、不慣れな私でもツ抜けを達成していて、みなさん余裕の表情。

それでも頑張って根の中を攻め続けていると、時折「ガツガツ」と鋭いアタリがあり、良型クロメバルを交えつつ、カサゴも顔を見せてくれました。そして船中ポツポツとムラソイやアイナメも浮上。前半戦とはまた違った歓声が船中に響きます。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
良型カサゴは準本命(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

超浅場でムラソイ手中

みなさんお土産を十分確保し、消化試合っぽい雰囲気になってきたころ、船長、「ちょっと走ります」と、この日初のやや大きめの移動を決断。船は水深6~10mの超浅場へとやってきました。釣れる魚は相かわらず良型クロメバルがメインなのですが、水深浅く浮袋が膨れないせいもあり、水面まで魚が暴れるので取り込みまで気が抜けません。同じ魚とは思えないようなスリリングなやり取りが、この釣りの醍醐味を更に助長させてくれました。

また、このポイントは根が一段ときつくなっていて、根掛りのリスク倍増。

うま~く根掛りを回避しつつ、それでも時折オモリをロストしつつ丁寧に探っていると、私のサオにも「コンコン」と、メバルとは違ったアタリが発生!かるく聞きアワセを入れ、根からはがしながら丁寧に取り込むと、待望のムラソイを確保♪

そして終了間際にはなんと希少なオウゴンムラソイも浮上させることに成功。これで時刻は11時半、少し風が出てきたところで終了の時間となりました。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
黄色い斑点があるオウゴンムラソイも浮上!(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

最終結果

約6時間半の釣行にてクロメバル17匹(26~34cm)、カサゴ1匹(31cm)、ムラソイ1匹(26cm)、オウゴンムラソイ1匹(25cm)、アナハゼ1匹(20cmくらい)、ベラ3匹(20cm前後)。因みにトップはクロメバル40以上とのことで、30Lクーラーボックスに入りきらなかった様子(なので仲間のクーラーボックスにポイ)。

私はスソから2番目という釣果にもかかわらず、20Lクーラーボックスぎゅうぎゅうの、文字通り大漁という結果にてこの日の釣行を終えることができました。

幹事さん、そして船長もニンマリです(笑)。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
何とか氷を入れる隙間がある程度の釣果(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

上品な白身は美味

うっすらピンクがかった上品な白身は、お刺身はもちろんのこと、煮ても焼いても蒸してもイケます。

ただし、お刺身にするなら3~4日寝かせ、旨味を増幅させた方が良いとのこと。がしかし…どうしても釣行当日にお刺身を味わいたい筆者としてはカルパッチョを作ってみました。

浅場根魚五目釣りで34cm頭に良型メバル連打 肝は根掛かりを恐れぬ心?
期待を裏切らない品々(提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)

クロメバルのカルパッチョをメインに、クロメバル、カサゴ、ムラソイのお刺身少しと、クロメバルのナメロウ、ムラソイの胃袋と皮の湯引き、胸鰭のから揚げ。

クロメバルもムラソイも、お刺身はやはり少し寝かせた方が断然美味しいことはもちろんなのですが、私のように「どうしても釣行当日にお刺身を食べないと気が済まない」という釣り人には、酸味をきかせたイタリアンレシピがオススメです(笑)。


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<尾崎大祐/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
宮田丸
出船場所:久慈港
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