無いと困る、釣りのランディングネット。俗称タモは壊れやすい道具で、壊れてしまうと終了である。

大きい魚を狙っている場合は、ゲームオーバー。そして、壊れたタモは使い物にならず、釣り場で無用の長物と化す。ここではタモの壊れやすい部分を知り、その破損の予防に役立ててほしい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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タモは壊れやすい釣り具

たとえば、ロッドやリールと違って、タモのメンテナンスについては、みなさんはいかがだろうか?おそらく優先順位や、大事にする度合いは、かなり低いはずである。

ちゃんとしたよいものを買えば、2万円近くするので取り扱いにも気合いが入るが、なかなか大事に労わってやろうという気が通常はしないものだ。

痛みやすい

しかし、その一方でタモは一番海水に浸かって仕事をする。リールやロッドと違って海水を直接かぶる。するとどうなるか?

当然、塩噛みしやすい。そうなると錆びやすい。錆びると強度が落ちる。そしてあるとき、ポキン、だ。シャフトも、そして細かい部分にも注意が必要だ。

折りたたみ式はとくに壊れやすい

ただでさえ作りとして細身のところがあり、またくねりなどもあるタモは壊れやすい。くわえて折りたたみ式のタモは、かなり脆弱な部分が出てくる。

要するに処々の「継ぎ目部分」だ。

このへんはとくに塩噛みしやすく、また強度が落ちやすい。

無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
突然折れた継ぎ目部分(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

多少の変形くらいならば、強粘着シールで巻きつければ何回かは持つこともあるが、まったく油断できない。日頃の基本的なメンテナンスから、とくに折りたたみ式は注意したい。

私はこの3年で3本タモを壊している。本当に気をつけてください!

突然壊れるタモジョイント

こればかりはどうしようもないのが、タモジョイントの破損である。タモジョイントとは、タモとシャフト部分をつなぐ金具部分だが、この部品に外付けのものを使用していると、突然ボキンと折れることがある。とくに折りたたみ式のタモジョイントは磨耗・疲労が蓄積しやすい。

また作りとしても細めなので、釣り中でなく携行中の些細な衝撃で折れることもある。こうなるとおしまいだ。

タモジョイントは高い部品ではない。部品は2000円くらいだが、もっと安く買えるものもある(粗悪品もあるかもしれないけれど)。しかもかさばるものではないので、できれば車にでも積んでおけばいいのだが、なかなかそこまで用意周到な人はいない。どうしたものか。

塩抜きが大事

やはりタモジョイント部分も、常日頃の塩抜きがものをいうのだろう。お湯で溶かして、錆取りスプレーでメンテナンスしておけば、壊れにくいはずだ。

無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
タモジョイントは大型魚の襲撃に弱い(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

どうしても毎回やると手間ではあるが、実にタモはみなさんが愛するリールやロッドよりもずっと壊れやすい道具である。

望ましいのは、本当に釣行後すぐの熱湯メンテだが、単純に品質のよいものを買って強度を上げる方法もある。

ワンピースタモが理想

ここまで紹介してきたのは、陸っぱり釣行や電車釣行などでも便利な「折りたたみ式」、そしてタモジョイントを使った「格納式」のものだが、これをワンピースタモ(基本的なすべての部品がひとつなぎになったもの)だと強度が高くなる。

私もアジング用にひとつ所有しているが、消波ブロックにぶつけてへし折るという初歩的な失敗以来、問題なく数年使えている。有漁船で使われているようなワンピースタモを買えば、安心感が増す。

しかし、ロッドやリールと同様に、いやそれ以上に、メンテナンスの重要度が高い道具であるのは間違いない。

無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
無いと困るランディングネット(タモ)【壊れやすい箇所とメンテナンス法】
熱湯で塩を溶かそう(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

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<井上海生/TSURINEWSライター>

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