麦秋に旬を迎えるイサキを食べたくて、和歌山・印南港から出船する優勝丸に乗船した。なぜ、今のイサキが旨いかというと産卵前だからで特に白子はおいしい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・有吉紀朗)
和歌山中紀のイサキ釣り
和歌山県の中部は中紀といい日御碕周辺ではこの時期イサキを狙う船が多い。ほとんどがアンカーを入れるかかり釣りで、流し釣りで狙う船は少ない。
また南紀では型狙いの船はオキアミをコマセに狙うが中紀ではほとんどアミエビをコマセに使う。多くの船がアミエビのコマセで狙うので飼い付けのようにもなっているのかもしれない。
天秤やコマセカゴ(鉄仮面)にシカケは船に常備されているし、手釣りの道具なら無料なのでクーラーさえ持っていけば釣りはできる。

当日の仕掛け
仕掛けは擬餌針仕掛けで、市販品は吹き流しと書いてあるものを購入するが、自分で作るのも夢が膨らむ。
スキンを付けたハリではメスしか釣れなかったらショックなので(そんなことはないが、白子が食べたい)ハゲ皮やオーロラティンセルでもシカケを作る。
ハリスは3号を基準に4号まで用いた。船宿のシカケは3.5号ハリス。もっと細いハリスを用いる人もいるが、自分のような素人は手前マツリで上手くさばけない。
当日のタックル
サオはバイオインパクトヒラメ270Sリールは電動丸1000。サオ受け、天秤、鉄仮面、クッションゴム、バッテリー、クーラー。魚を絞めるナイフと神経抜き。
午前4時半に出船
6月7日朝4時前に港に到着。船長に挨拶すると、左舷胴の間を指示される。船首側にも船尾側にもお二人だけど、船が大きいのでオマツリするほどでもないし、胴の間は潮がどちらに流れても潮上にはならないのでコマセ釣りでは楽しめる。

平日なのだが他の船のお客さんも多い。昔は週間ワイド釣況も2面すべて印南の乗合船が載っていたくらいここは和歌山を代表する乗り合い船基地だ。
東の空が明るくなりかけた午前4時半頃出港。前日も雨だったし何日か前は警報級の大雨だったので、港の中は水潮気味で航行中も流木とか浮いている。
当日のコンディション
当日も梅雨らしい曇天。15分ほど航行したところで船はスローに、ソナーや魚探に魚は映っている。ポイントが近いのはうれしいし、魚探モニターを見てなんとなくワクワクする。
アンカーが投入されて船がなじむと結構風が強い。釣り座の整理と配置は割と重要だ。

コマセで寄せて本命手中
船がなじむと船長がシカケを配ってスタート。自分も船宿シカケを使う。鉄仮面にいれるアミエビの量は半分くらい。30mのタナで釣ってとの指示をもらう。
船長の指示が好釣果の秘訣。基本通り、シカケの全長分2mを加算して32mまで落とし30の指示ダナまであげるタナ返しでコマセを撒く。

まずコマセで船にイサキを寄せなくてはならない。サオ受けにサオを置いてゆっくりサソイをかけていると船長にシカケ動かさないほうがいいと言われ、止めた直後にキュンキュンと嬉しいアタリ。
最初の1匹なので丁寧に取り込んだのは25cmのイサキ。アベレージサイズだ。普通イサキ釣りはサソイが重要とか言われるがポイントによって違うようだ。
船長の指示を聞いて連釣
毎日沖に出ている船長の指示は大事だ。すぐに鉄仮面にアミエビを詰めてすぐに次投。
エサをハリに刺す作業がないのでこの動作の繰り返しだが、次投もすぐにアタリ。入れ食い。しかもダブル。小型のものはリリース。これは確率変動モードに突入。
上のタナのほうが型が良いので少しずつ上のタナで釣るが、コマセの影響かキープサイズに混じり小型も釣れてくる。ずっと連チャンで気が付くとクーラーはいっぱい。
ここで船からひとつクーラーを借りる。ずっと釣れているからハリスがよれてくるので、自作シカケに変えたが喰いは変わらない。
サイズアップのイサキが揚がる
型狙いのためポイント移動。中紀の船はポイント移動もアンカーを上まで揚げずに船を走らせて移動する。アンカー漕ぎというが海の中で錨を暴れさせたら魚の喰いに影響するように思うがあまり関係ないようだ。
でも素人がおなじようなことすればペラにロープを巻きそうで怖い。と思っているうちに次のタナは40mとの指示。タナ返しをして40で止めたところでサオ先がキュンキュン海面に突っ込む。上がってきたのは少しサイズアップ。
このポイントもサソイは不要で上のタナや巻き上げてくる途中にサバがかかる。イサキのタナでコマセを全部出さないとイサキを釣り上げる途中でサバやソウダが喰ってしまうらしい。
借りたクーラーも満タンの釣果
借りたクーラーも満タン。覚えているだけで80匹は釣っている。魚屋できるなぁと他のお客さんから言われるが、「はい魚屋です。」と言うのは冗談に聞こえたのだろう。

帰港後、港で道具を洗い、持参の発泡スチロール2つに借りたクーラー分を移してから帰宅するが、ここの港は高速のインターが近いので楽ちん。帰りにスーパー西友で寿司用酢飯を購入して自宅には13時には着いていた。
数匹を料理するがいい白子も混じる。

中紀のイサキはこれからも当分は喰いが上向きとのこと。ただし産卵に入ると一時喰いが落ちるが釣れないことはなさそうだ。

【2022年】船イサキ釣り入門解説 シーズン初期は動かし過ぎに注意
「シマイサキ」と「しまいさき」は別モノ? ややこしい違いを解説
房総エリア春イサキ釣り開幕 タックル&コマセワークのキホンを解説
<有吉紀朗/TSURINEWSライター>
▼この釣り船について>優勝丸
出船場所・印南港
The post コマセ釣りでイサキが爆釣【和歌山・優勝丸】クーラーボックス2つが満タンに first appeared on TSURINEWS.