東北の大河・最上川。越県しないで流下する河川としては国内最長で、総延長229km。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
山形県のアユ河川を紹介
釣りの対象は、アユのほか、ヤマメ、イワナ、サクラマス、シロザケ、コイ、フナ、カジカなど多種に及ぶ。山形市周辺を除く県内全域に漁業権が設定されており、最上川水系で12漁協、独立河川、そのほかで5漁協によって管理されている。
同県では、秋に採取した親アユから採卵・受精させた卵のみを一代限り養殖し、県内の各河川に放流している。継代養殖されたアユと違い、天然繁殖率を維持して地域的特異性の保護に寄与する取り組みだ。

アユの釣り場としては、最上川水系では東北一の名川と言われる最上小国川のほか、最上川本流、上流部の羽黒川、置賜白川、朝日川、中流部の寒河江川、丹生川、銅山川、鮭川の各支流。独立河川では、サクラマスで有名な赤川、県北の月光川、日向川、新潟県境に近い五十川、温海川、庄内小国川、鼠ヶ関川、県内で唯一越県して流れる荒川上流だろう。
最上小国川
最上小国川は、宮城県境付近に源を発し、最上町、舟形町を経由して最上川に合流。流域には赤倉、瀬見の2つの温泉街があり、川沿いには国道47号線とJR陸羽東線が通っている。2018年の水害以降、芳しくない釣果が続いているが、一日走り回れば40~50尾の釣果は出る。昨年釣行した際にも河川の復旧工事は続いており、工事が完了すれば以前のような釣果が期待できるだろう。

赤倉温泉から合流点までが釣り場で、上流から赤倉温泉、月橋周辺、鵜杉、瀬見温泉、松原、大谷ヤナ周辺、長沢堰堤、一ノ関大橋、長者原橋、富永橋と続く。
型狙いなら上流域の最上町内、数狙いなら下流域の舟形町内がいいだろう。ただ、下流域は、一ノ関大橋周辺を大会本部に多くの大会が開催されるので、トーナメンターが多い。

私のオススメは鵜杉、瀬見温泉、松原、長者原橋。鵜杉、瀬見温泉は放流魚主体だが、瀬が多く良型が竿を絞り込んでくれる。松原、長者原橋は平瀬、トロの流れが多く、泳がせ向きの釣り場。それでも、引き釣りのほうが釣り残しは少なく、釣果が伸びると思う。一日釣れば70~80尾の釣果も可能だ。
なお、同川は水温が低いため、アユの縄張り形成が他河川に比べて遅い。前日釣れたから翌日も同じ場所に入川すると、釣果が半分にも届かないこともしばしば。遠征する際には、前日と同じ場所に入らず、午前と午後で釣り場をかえたほうが釣果は伸びるだろう。
▼この釣り場について最上小国川
寒河江川
寒河江川は、新潟県境にある朝日岳を源に、西川町、寒河江市を流下し、河北町内で最上川に合流。上流にダムがあるため大水後は釣りにならないことが多い。

オススメの釣り場は、慈恩寺大橋からチェリーランドにかけての区間。水量豊富で大石が多く、瀬ありトロありチャラ瀬ありと、ポイントには事欠かない。

寒河江川
独立河川
独立河川では、新潟県境に近い五十川、温海川、庄内小国川がいい。いずれも小河川だが、川沿いの道や橋上から眺めると、けっこうアユがいる。なかには、侵入者を追う大きな追い星を持ったアユもチラホラ。

1つの場所に固執せず、場所を移動しながら竿抜けポイントを探していくと釣果が伸びるだろう。

五十川
温海川、庄内小国川は同じ漁協なので、釣れないときは川替えが可能。9mの竿で釣っている人が多く、ヘチには野アユが残っている。操作のしやすい短竿で勝負するのも一手だ。

大水後で周辺の大河川に入川できないときや平日に釣行すれば、50~60尾は手堅いと思う。
▼この釣り場について温海川、庄内小国川
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<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2023年6月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post アユのトモ釣りおすすめ河川:最上小国川ほか【山形】 first appeared on TSURINEWS.