旧中川の「ゆりの木橋」にハゼ釣りに行ってきた。2年振りのハゼ釣りに加え、初めてのポイントということもあり期待と不安が入り乱れての釣行となった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)
初場所でのハゼ釣り
6月、筆者がよく釣行する横十間川に下見に行くと道路工事の為、釣り場が封鎖されていた。そのことを釣具店の店主に話すと「旧中川のゆりのき橋の上流が良いようだ」と教えてくれた。
旧中川のハゼ釣りは東大島界隈なら筆者も知ってはいたが、「ゆりのき橋」とは初耳だった。そこで詳しく調べてみたいと思いネットで検索しても殆ど情報が出てこない。
しかも、釣具店での情報は一月以上前の話。心配な点も多々ある中、短竿での釣りが可能との話は店主から伺っていたので、取り敢えず中通しの和竿を持って出かけてみることにした。
当日の天気
8月19日(土)、当日の天気は晴れ。東京は猛暑日になりとても暑い1日だった。潮は大潮で筆者が釣りをした時間帯は下げ潮の時となった(満潮 6:04・18:51 干潮 0:27・12:42)。
車で現地へ向かう
朝、現地に向かう途中「上州屋東陽町店」でエサのアオイソメを購入。ゆりのき橋は旧中川を江戸川区と墨田区に跨る橋であり、今回は墨田区側で釣りをしてみることにした。
釣り場の近くにコインパーキングがあるかと言うのも不安だったが、近くにあるのが見つかり(徒歩10分程)一安心だった。

現地に到着
釣り場には、橋のすぐ近くから降りて行けた。川原には草が茂っているところが多く、釣りのスペースは限られていた。
ゆりのき橋(上流側)に近い釣りができそうなスペースには、先釣者が1名おられたが、その他釣り人の気配はなし。
5時半ごろ挨拶してからスペースの中程に釣り座を構えることにした。当日のエサはアオイソメの他にボイルホタテも用意。ポイントには杭と杭の間にロープが張られている。筆者は足元からこの内側を狙って釣りを開始した。

1時間でツ抜け
すると1投目からアタリが訪れた。この時は掛からなかったが2投目には本命をキャッチ。「ゆりの木橋かなり良いかも♪」とテンションは急上昇。

さらに次の投入ではダボハゼがヒット。1時間でツ抜けとペースはあまり良くないが一旦小休止にした。
入れ食いが始まる
朝食を終えて釣りを再開。7時台に入ると遂に入れ食いが始まった。ダボハゼも混じるが、掛かって来るのは主にマハゼ。

ある時、楽しさのあまりキャストに勢いがついてしまい仕掛けがロープに絡んでしまった。
仕方がないので岩場から水に降りて行き、他の竿でラインを掴み何とか解決。辺りを見回すと、他にもロープに絡んだ仕掛けが放置されていたのを見つけたので気を付けたい。
次第に潮が引いてくるとダボハゼの猛攻が始まった。それでもダボハゼに交じりながらもポツポツと本命を追加していく。
ロープの外側狙いに変更
この状況を何とか打破したいと思い水面ギリギリに立ち、身を乗り出しながらロープの向こう側に仕掛けを送り込んでみると、本命が連発。

ロープの外側では再びマハゼのヒット率が上昇するが、それでもダボハゼは相変わらず掛かってきて手を焼く。
その頃、見ず知らずの年配の通行人の方から缶コーヒーの差し入れを頂いた。以前沼津で釣りをしている時にも同じく年配の通行人から食べ物の差し入れを頂いたことがあったのを思い出した。
世知辛い世の中にありながら、釣りを通して人情に触れることができて幸せだ。その後も順調にハゼは釣れ続けて60匹に到達。時間を見ると10時だったので一旦納竿として木場の親水公園へと向かった。
ゆりのき橋
木場親水公園は撃沈
木場の親水公園は数年前までは数時間で簡単に束釣りも可能だったが、最近は全くダメ。
今回も調査を兼ねて竿を出してみたが、人の気配を感じると瞬く間に泥煙を立てていなくなってしまう。超神経質になっていて全く釣れる気がしない。
見えハゼもいるが、昔ほどの数ではない。釣り人は1人もいなかったので、やはり今年も不調なのだと思えた。結局この場所では1時間釣りをしたが、1匹も釣れずに当日の釣りを終了とした。

木場親水公園
釣果のポイント&考察
今回釣果へ結びついたポイントや考察を独断と偏見で記したい。
短竿で手返し重視
当日の前半は短竿で杭の内側を狙った。短竿は扱いやすくて、手返しも良くなるので当地で釣るなら満潮前後を狙うのが良いと思った。
釣り方は脈釣り
ハゼの代表的な釣り方にウキ釣と脈釣りがあるが、筆者はこの釣り場に限らず脈釣りを行っている。脈釣りはハゼのアタリを視覚的に捉えるウキ釣りよりも、微妙なフィーリングを感じやすい。
基本的にラインを張っているのでアワセも効きやすく、数釣りには向いていると思えるからだ。勿論、ウキがないのでウキ下の調整が必要ないのも気楽で良い。

ハリとエサについて
ハリは江戸赤鯊の1号を使用した(袖針2号位の大きさ)。当日は10cm前後のマハゼやそれ以上のダボハゼが多数釣れたが、ハリを飲み込まれることは少なかった。
しっかりアタリを捉えてアワセればそれほど飲み込まれることはないと思う。

エサのアオイソメについては、1~1.5cm位にすると掛かりが良かった。ボイルホタテに関しても繊維を2~3本位にまとめて太めに付けるとエサが目立ち食いが良かった。
逆にエサが米粒程度に小さいとアタリが激減。アオイソメの頭の部分やボロボロに汚くなったエサは、極端にダボハゼが釣れる率が上昇した。
アタリの取り方の工夫
基本的にはラインを張って手元に伝わる「ブルブル」といったアタリを捉えて釣る。
アタリがあっても掛からない場合やエサだけ取られるようなときは、前者の場合は糸ふけでアタリを捉えて、後者の場合は一定時間毎に空合わせを入れた。その結果、釣果倍増となった。
アタリなければ広く探る
アタリが途切れてきた時には扇状に仕掛けを送り込み、幅広く探ったことによりアタリも断然増えた。アタリが減ったら、他のエサに変えることにより魚の活性が戻る。筆者自身も気分転換になったので、複数のエサを用意して良かったと思った。
同じ魚種が連続する傾向
ロープの内外問わず同じ魚種が連続して釣れることが多かった。マハゼが釣れ出すとマハゼが連発して、ダボハゼが掛かり出すとダボハゼばかりが掛かるので、マハゼが釣れたら手返し良く集中して釣るように心掛けた。
潮の満ち引きによりマハゼを狙い撃ち
短竿で杭の内側を狙う場合は水位が高い時の方が本命のヒット率が多かった。潮が引いてくると岩場ということもあり、圧倒的にダボハゼの率が上昇した。
おそらく今回は、本命の3倍近くダボハゼを釣ったと思う。従って、潮が引いてからは相対的に水深のあるロープの外を狙うことで本命を狙い撃ちにした。
釣ったハゼは天ぷらに
釣ったマハゼは全て天ぷらにした(ダボハゼは釣った直後にリリース)。ハゼの天ぷらは我が家の夏の風物詩。真夏に頂くハゼの天ぷらはビールや冷酒との相性が抜群だ!

今回初めてのポイントだったが、満足のいく釣果でとても楽しかった。当地は情報量が少ないだけに、この記事が皆さんのご参考になれば幸いである。
当日の釣果
マハゼ:60匹(8~12cm)、ダボハゼ:多数
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<藤倉聡/TSURINEWSライター>
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