8月中旬、夏にはもってこいのリバーチヌを狙いに川棚川へ。今回は日没までの3時間勝負、目標は2ケタ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・菅崎将平)
川棚川でフカセチヌ釣り
8月中旬の中潮。夏も終盤になってきたが、まだまだ30度を超える日が続いている。磯に立つと滝のように汗が流れ、釣行を控えている人も多いのではないだろうか。今回は日没までの3時間勝負、夏にはもってこいのリバーチヌを狙いに川棚川へと車を走らせた。
今回は近所の後輩である中尾君と午後3時すぎに合流し、ポイントへ向かった。中尾君はかなりの頻度で釣行を行っているが、リバーチヌは初めてとのこと。「10尾は絶対釣れるよ」と道中話をしたが「本当ですか~」と半信半疑だった。

川棚川の状況
到着すると以前から使用していたポイントは草がかなり茂っており、釣りは不可能だった。しばらく歩いて観察し、チヌは目視できていた。田んぼからの流れ込みがあり、エサが降ってくるのを45cmクラスのチヌが待っていた。
チヌに限らず魚にもいろいろな気分があると私は考えている。表層に浮いている葉っぱに反応する個体、ヒラヒラと落ちてくる物に反応する個体、底にたまっているまきエサを食べる個体。川にはかなりの量のチヌが入って来るので、オフシーズンに試したいことがすべて観察しながらできるので毎年発見がある。
2尾のチヌが泳いできたので練りエサを取りだし、中尾君を呼んで少量手に取って投げ入れてみる。1尾のチヌは勢いよく逃げ出したが、もう1尾のチヌは反応し、底まで追いかけて捕食した。これほど個体によって違うのかと目を輝かせていた。
サオを出せる場所を探すため川沿いをたどり、川辺に降りられる場所を探していく。これも川で釣りをする楽しみだ。河口から約1km上流にある場所に車を止めて釣りをすることにした。

エサと仕掛け
先ほど観察してワクワクしている中尾君を横目にまきエサを用意していく。オキアミ1角に対し、麦黒鯛を混ぜてなじませていく。
そこに川の流れに負けない底攻めズドンを1袋混ぜ込んだものを使用。2袋で3時間を目安にすると良い。つけエサは、めっちゃ食うシリーズ3種類を持ち込んだ。

今回は40cmオーバーを10尾キープすることを目標にする。時間の都合もあったので、下げ潮での釣りだ。

チヌ40cmクラスをキャッチ
中尾君にアプローチの仕方を伝えて1投目を投入する。上げ潮だと表層の真水は下流へ、下層の海水は上流へとのぼるので二枚潮の練習には最適となる。
しかし下げ潮だったのでほとんど動いてない状況だった。エサ取りとなるフグも、人が入ってないおかげなのかまったく反応がなかった。
仕掛けを回収し、めっちゃ食うトウモロコシを潰してひらひらと落ちる形状にしてハリにつける。投入して間もなくサオ先にアタリがあり、アワセを入れると0号ザオが気持ちよく弧を描いた。川自体が浅い場所は横走りするのでかなり引く。楽しみながら取り込んだのは40cmクラスのリバーチヌだった。
その後も追加していき、目標となる40cmオーバー10尾はすぐに達成。しかし8月に入ると手の平クラスのチヌが多くなるため、オキアミも使用している中尾君には度々掛かってきていた。

当日最大43cm登場
サイズを上げるべく練りエサを親指大くらい大きくつけて投入。するとすぐアタリがあり、アワセを入れるとサオの胴まできれいに曲がった。
楽しみながらゆっくりとやり取りをするのも川の醍醐味(だいごみ)。そして取り込んだのは43cmで当日最大だった。その後も40cm前後の数釣りを楽しみ7時に納竿とした。

目標の2ケタ釣果達成
6月から7月がリバーチヌの時期で、今回は8月中旬ということもあり、かなりコンディションが回復したチヌが多くなっていた。まきエサの中の麦などを多く水面で吐いていたので、やはり底攻めズドンのような重たくて具材が多い集魚材で足止めすることが釣果のカギとなりそうだ。

中尾君も初めてのリバーチヌに大満足だったようで毎年の恒例になりそうとのこと。みなさんも近くの川に夕涼みに行ってはいかが。

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<週刊つりニュース西部版APC・菅崎将平/TSURINEWS編>
▼この釣り場について川棚川
この記事は『週刊つりニュース西部版』2023年9月15日号に掲載された記事を再編集したものになります。