11月23日(木・祝)、都心からもっとも近い外房の海・片貝でハナダイ五目釣りを楽しんだ。訪れた船宿は第一直栄丸。
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第一直栄丸でハナダイ五目釣り
早朝集まったファンは11人。大型船の右舷6人、左舷5人に分かれて乗り込む。私は山本義雄船長にあいさつをし、右舷トモ2番の釣り座に。
5時30分に出船し、真沖の釣り場を目指す。天候は晴れ。南西風が吹いていて少しウネリもある。航程40分、水平線に真っ赤な太陽が顔を覗かせるころ、ポイントに到着。投入開始が6時30分なので、その間に仲乗りが配ってくれたオキアミパックに、持参したマルキユーのエビシャキ!を注ぎ、締めてからハサミで尾羽根を切り取り準備万端。

基本の釣り方
やがて定刻になり「始めましょう。海面下25mから上18mの間を誘ってください」とスタートの合図。ビシカゴにアミコマセを八分目ほどゆったりと詰め、カゴの下穴を全開、上窓を3分の1開け、3本の空バリにエサのオキアミを付ける。切り口からハリ先を差し入れ真っすぐになる位置で腹へ抜く。
仕掛けを流し入れ、竿の弾力を活かし、ビシを前方へ軽く振り込む。

3投目で25cmハナダイ
3投目に20mでコツコツと初アタリ。リールのスロー巻きで食い込みを促すと、グッグィーンと持ち込む。たびたび訪れる三段引きにルンルン気分で巻き上げる。レギュラーサイズとなる25cmほどのハナダイが上がってきた。
これから入れ掛かりかと期待して素早くコマセを詰めて投入したが、アタリは遠い。2尾目を確保したのは40分後。船中の様子を見て回ったが、どのオケも2、3尾のハナダイが泳ぐだけ。
船長はこまめに移動を繰り返し、新たなポイントを探索していく。

魚影の濃いポイントを発見!
後半を迎えるころ、ついに濃い魚影がつく根を探り当てた。スローダウンし、軽く制動をかけると「はい、いいよ、23~15mの間を誘って、型がいいのは上のほうにいるからね。根が荒いから、23mから下へは落とさないように」とのアナウンスに気合を込めて投入。
2投目、下ダナから誘い上げてくると、17mでコツコツときた。スロー巻きで食わせてアワせるとグッ、ギューンと強烈な引き込み。たびたび訪れる三段引きに竿は曲がりを深め、穂先が海面に接するところで引き込まれてスリル満点。存分に引きを満喫しつつ巻き上げると、30cm超えのオデコが張った大型が海面に横たわった。慎重に引き寄せ、そ~っと抜き上げた。
マハタなど多彩魚種が登場
次の投入では下ダナで止めると同時に食ってきた。巻き上げにかかると、ハナダイの引きとは異なる重厚な引きで、ドラグが効いてたびたびミチイトが引き出されていく。やがて浮上したのは、横縞がクッキリの30cm超のマハタ。
それからはハナダイだけでなく、イシダイ、カサゴ、ウマヅラハギなどさまざまなゲストが顔を見せ、五目釣りの面目躍如。
船中でもハナダイラッシュ!
終盤を迎えるころになるとハナダイの活性はますます上昇し、良型が立て続けに食ってくる。左隣に座る常連の坂橋さんにも投入のたびにアタリが訪れ、メリハリの効いた三段引きをじっくりと楽しみながら巻き上げている。
トモで竿を振る松田さんもレギュラーサイズを取り込み、ひん繁に訪れるアタリに「ハナダイ釣りはこうでなければね」と上機嫌。

ミヨシ2番に座る大類さんは長竿でハナダイの引きを満喫。「じっくり楽しみながらこんなに釣れましたよ」と言ってクーラーの中を見せてくれる。
左舷の様子を見に行くと、トモで竿を振る常連の渡部さんも好調に釣果を重ねており、オケの中にはハナダイのほかに多彩なゲストでにぎわっている。
ミヨシ2番で竿を振る小池さんは「沖釣りは何でもやりますが、ハナダイは格別な面白さがありますね」と取り込んだ大型ハナダイを掲げてくれた。

最終釣果
誰もがハナダイのメリハリの効いた引き込みを存分に堪能し、正午の沖上がりを迎えた。船中の釣果は20~35cmハナダイ15~36尾。ゲストは前述の通り。
乗船者のほとんどが常連だったが、誰もが優しく親切で楽しい釣行となった。同沖のハナダイの魚影は濃く、経験豊かな船長が案内してくれるので、師走、正月も楽しい釣りができるだろう。

<週刊つりニュース関東版APC・大村 隆/TSURINEWS編>
直栄丸

臭いが服やタオルに付かないようにコマセ(寄せエサ)を洗ってから配るほどお客様目線のサービスが徹底されている船宿です。