今回は投げ釣り師の私が考える釣りにまつわるジンクスをご紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)

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釣りは遊び?それとも勝負?

釣りはレクリエーションであり、道楽でもある。しかし見方を変えて見ると魚との知恵比べであるともいえるだろう。

我々は陸上生物であるが、魚は水の中を住みかにしている。

生息環境がまったく違うので、身近なところで彼らの行動をつぶさに観察することはできないのだ。そこで釣り道具の助けを借りて魚信や針に刺した餌の取られ方、水温などを手掛かりに彼らの行動を推察しているのである。そういう意味で釣りは魚とヒトとのコミュニケーションであり、勝負ともいえるだろう。

勝負にはジンクスがつきもの

また、複数人数で釣行した時や、釣り場に同じジャンルの釣りをするアングラーがいる場合には、多かれ少なかれ釣れ方を意識しているもので、競技会などは当然であるが、釣具店主催の魚種を絞った釣りダービーなども、アングラーの勝負心の高まりが、展開を面白くしているのである。

勝負には、ジンクスがつきもの、私自身はトーナメンターの方々ような凄い釣技はもっていないし、のんびり派であるが、結構ジンクスがある。そのいくつかをご紹介したい。読者のみなさんの場合はいかがだろうか?

ポイント選びのジンクス

これはある意味、どのアングラーの方でもそうかもしれない。基本的に季節や風向き、釣行日までの天候の変化などを考えて釣り場を選ぶのだが、この釣り場選びが一発できまったときはほぼ好釣である。

投げ釣り師が大事にする【釣りのジンクス3選】 猫とヘビに会うと釣れる?
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チョイ投げでキス狙い(提供:TSURINEWSライター牧野博)

以前、田辺方面へキスのチョイ投げで列車釣行した時は、ポイント移動の制限もあるが、1か所のポイントで、中型キス中心で良型も混じり、まとまった釣果だった。同じく田辺方面の釣行であるが、ポイントを決めて釣りをスタートし、徒歩で移動できるエリア内で水深のある磯周りから風裏の砂浜に歩いて移動したとたんに落ちギスの群れに遭遇、良型をまとめ釣りした経験がある。

迷うとダメ?

一方、最初に入るポイントをどこにするかで広域的に迷った場合、釣果が寂しくなる傾向があるようだ。時期によるキスの付き場は大体の傾向があるが、それでもこの時期に、この条件ならここといったシミュレーションは、結構難しいものである。

釣り場で見かける動物のジンクス

とても変なジンクスであるが、私の場合は猫とヘビがラッキーアニマルである。特に冬場の落ちハゼ釣りで紀ノ川に釣行する場合、釣り場に猫がうろついていればほぼ〇、もちろん野良猫であるが、一時紀ノ川に落ちハゼ狙いで毎週通っていた時、いつも黒猫が出てきた。

投げ釣り師が大事にする【釣りのジンクス3選】 猫とヘビに会うと釣れる?
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釣り場に現れる黒猫は吉?(提供:PhotoAC)

この黒猫は私にとってのラッキーキャット、この黒猫に出会えばハゼの釣果はお約束なのである。少し離れたところに座ってこちらの釣りをじっと見ていたり、護岸のコンクリートのスロープを降りて水際に手を延ばすなど、見ていてなかなか面白い。

魚が欲しいのかと思い、釣れたハゼを近くに持っていっても一瞬触ってみるだけであまり興味を示さないのが不思議であった。アタリが遠くなり、竿を納めているといつの間にか姿を消している。釣り心のわかる猫だったのかもしれない。

ヘビもラッキーアニマル

いっぽう、春から夏の高水温期、ミャク釣りのときのラッキーアニマルはヘビである。草むらや河原を歩いていてヘビが出てくると、多くの人は怖がると思う。

マムシやヤマカガシなどの毒蛇はいうまでもなく、シマヘビやアオダイショウなどの毒の無い蛇でも牙や口の中には雑菌がいるので、かまれないように注意が必要であるが、ヘビを見たときはハゼの活性が高い。なぜかいつも好釣に恵まれる。

できればとぐろを巻いてこちらの釣りを見物してくれたら面白いと思うのだが、それをヘビに求めるのは邪心ならぬ蛇心というものか。

釣り場の排泄物のジンクス

これは自身の生理的現象の話ではなく、道端に落ちている犬の落とし物のことである。釣り場付近を歩いている時など、充分注意しているのだが……。もう十年以上前のキス釣りの時、波止に入ろうとして歩いていたら、ふと、靴の裏が何かを捉えた。

そう、踏んでしまったのである。周辺の大き目の石などに靴の裏をこすりつけるのだが、なかなか取り切れない。かすかな芳香。ところが、この日は良型が連続。クルマのタイヤで踏んでしまった時は結構数が釣れた。こんなちょっとした失敗も、釣運(ウン)に持っていけるようなアングラーでありたいと思う。不潔な話題で大変失礼いたしました。

釣り場は天然の博物館

釣りに出かけると魚だけでなく様々な動植物に出会う。これらは一見釣りと何の関係もないように感じられるが、実はそうでない場合もある。たとえば防波堤に行って足元から海の中を見てみる。転落しない様に注意しなければならないが、実にたくさんの生き物がいるのがわかる。

貝やカニなどに混じって秋口ならカワハギやハコフグなどが姿を見せる。

また、冬場1~2月にキスを狙いに行ったとき、防波堤の足元にカゴカキダイやカワハギ、ツノダシなどがいる時は、まだ水温が比較的高めであることの証拠である。キスの活性もあると考えていいだろう。

投げ釣り師が大事にする【釣りのジンクス3選】 猫とヘビに会うと釣れる?
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釣り場を観察してヒントを得る(提供:TSURINEWSライター牧野博)

逆に水温が急に下がったときなど、これらの足元の魚は、姿を見せなくなる。ハゼのミャク釣りのポイントとなる川の河口域では、夏場にかけて水温が上がるにつれて、カニの姿を多く見かけるようになる。これは、シーズンインの目安といえる。

猫やヘビなども同じで、猫が歩いているような日は暖かい日が多いので、冬場でも日並みがよく、午後からの釣果が望める。釣り場は天然の博物館、そこにいる様々な生き物の様子を見ると。意外に釣行のヒントが得られることもある。

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<牧野博/TSURINEWSライター>

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