埼玉県秩父市を流れる荒川は、日本で一番早くアユのトモ釣りが解禁されることで有名な河川。2025シーズンは4月26日(土)に解禁した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・新井智貴)
荒川でアユ釣り
5月11日は昼過ぎに到着。すでに多くの釣り人が攻めたあとで、厳しいと予想された。

オトリ店や知り合いに話を伺ったところ、例年とは様子が違い放流したアユがどんどん上流へ上っているとのこと。そのアドバイスに従い柳大橋のさらに上流へ入川した。

ポイントの状況とタックル
川相としては岩盤底で比較的フラットではあるが、低い段差の落ち込み、掘れ込みなど、じっくり観察すれば群れアユが溜まるポイントはある程度絞れた。読みどおり、そういったポイントを大きな群れがゆっくりと回遊しているようだ。

解禁初期の放流狙いということで特に特別な仕掛けは用意せず、8.5mの竿にフロロカーボンライン0.175号、ハナカン周りはノーマル、掛けバリは早掛けタイプの6.5号4本イカリとした。

群れアユ狙いで入れ掛かり
まずは養殖オトリにハナカンを通し群れアユを驚かせないよう、オトリが自然に群れに向かって泳ぐように操作していく。オトリが群れに入った瞬間、一発で掛かった。群れアユ崩しパターンで入れ掛かりに突入。半年ぶりの鈍ったトモ釣り感覚を取り戻すため、最速の手返しを心がける。

群れアユで釣果40尾
1時間ほど入れ掛かりを楽しんだところで、群れがどこかへ行ってしまった。とはいえこの1時間で時速17尾達成。
まずまずの出だしだったが、その後は群れを探し歩きながらの拾い釣り。夕方まで粘り40尾ほどの釣果。半日の釣りにしては上出来だった。

翌日は釣果36尾
翌12日は午前中のみ。前日と同じポイントでスタート。しかし、朝イチから霧雨で水温がガクッと下がっていて、アユの活性は低いと予想された。
しばらく群れを探して川を歩きさまようこと20分、やっと大きな群れを発見。前日と同じ仕掛け、同じ釣り方で群れアユに挑む。
前日と同様に、オトリが群れに入ってしまえば勝負は早かった。すぐ1尾目が掛かり、2尾、3尾と続く。
水温が低い影響なのか前日と比較し群れアユがあまり動かない。群れが2時間ほど同じ場所をウロウロしてくれたおかげで30尾をカウント。
しかし、10時半を過ぎたころ、群れが一気に散ってしまった。前日と同じく、群れを探し歩くパターンとなった。また、この日は歩いても歩いても散った群れが見つからず、数尾追加しただけで午前中のみの釣りを終了。結果は36尾だった。

縄張りアユは時期尚早
全体的に場所ムラはあるが、とにかく群れアユを探し出すことが入れ掛かりへの近道だと思う。試しに瀬の中に縄張りを持ったアユがいないか探ってみたが、時期尚早だったようだ。
今シーズンの秩父・荒川のアユは放流直後から上流へどんどん上がったりと例年と何かが違う印象。これらのアユが盛期まで残って大アユとなり、釣り人を楽しませてくれることに期待したい。
<週刊つりニュース関東版APC・新井智貴/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2025年5月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。