5月に入り、各地から早期解禁情報が入ってきた。いよいよアユ釣りシーズンの開幕だ。

私の住む三重県も5月11日の宮川上流、大内山を皮切りに順次解禁していく。そこで今回も私のホームグラウンド、松阪市飯高地区を流れる櫛田川上流を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之)

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濃密放流の櫛田川

今年の解禁は6月22日。放流は湖産1200kgと櫛田川下流で採取された海産遡上のくみ上げ放流200kgを予定している。釣り場は大きく分けて、森地区から下流の本流と上流の波瀬川になる。本流にも専用区があるが、上流の蓮川にダムがあり蓮川筋から本流にかけては放水の影響で初期は水温が低く、7月以降が狙いめになる。

しかし放流も少なく最近の釣果は芳しくなく、数釣りは期待できない。ただし水量が多く型も上流域より大きく、海産を中心に放流されているため、強烈なアタリと引きが楽しめる。上流でオトリを取って一発狙いも面白い。

「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
入川口にある看板(提供:週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之)

本流の有望ポイント

本流のおすすめは粟野橋を奈良方面に越えてすぐ右折。左側から谷が流れている所に駐車スペースがあり、この下が通称二股だ。森地区で蓮川と波瀬川が合流する。国道沿いの波瀬川はダムの影響を受けず、釣り場は合流から上流の栃谷までの約15kmに対し、放流量約1000kgと濃密放流だ。

最近は冷水病の発生も見られず、歩どまりが良く魚影は濃い。

ダムの影響はなく水質も良いため、おいしい魚が釣れておりこちらがおすすめ。ただし渓流相でポイントも小さく湖産が放流されているため、比較的釣りやすく一度サオが入るとしばらく数は出ない。反応が悪いと思ったら、ポイントを変わるか足で稼ぐことをおすすめしたい。

ポイントの攻め方

渓流相のため高水は釣り下りが基本だが、渇水になると下流から静かに泳がせないと数は出ない。8月になって他の河川が高水温に悩む時期でも、山間部のため比較的水温が低く楽しめる。

蓮川は合流からダムまでも放流されているが、前述した通り水質も良くなくお勧めできない。ダム上はダム湖産の遡上物が楽しめたが、春先に渇水で遡上が確認できていない。蓮川、青田川も放流はされているが、量も少なく駐車スペースも限られるので、入川する際はオトリ店に確認した方が良い。

乙栗子のポイント

さて今回は波瀬川の主要釣り場の乙栗子を紹介したい。

森の合流から上流に向かって2つ目の橋が笠松橋。橋から下流旧鍋倉橋までが専用区。笠松橋を越えた所に駐車スペースがあり、下流の笠松エン堤までチャラ瀬が続く。

「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
笠松橋の下流(提供:週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之)

アプローチは、エン堤上まで下がってから上流に向かって静かに泳がせよう。泳がせが好きな人にはおすすめだ。

この橋のすぐ上流に乙栗子橋がある。この橋から次の乙栗子橋までが専用区だ。橋の手前を上流に向かって右に曲がると駐車スペースと入川口がある。

橋上流の淵と注意点

橋下流は瀬と瀬落ち、岩盤が続く。朝一は瀬落ちをゆっくり泳がせ、昼前後に岩盤から瀬を狙うとやる気のある魚が掛かる。橋上流は砂地の淵が続くが、この淵はおすすめできない。

橋から旧道を走ると、乙栗子橋との中間点右側に数台の駐車スペースがあり、消防道路から入川できる。降り口から下流に行くと、トロ場からいかにもの瀬肩があるが、ここは上に木がかぶさっておりおすすめできない。

「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
消防道路下流(提供:週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之)

本命ポイントの狙い方とコツ

その下の開きが本命ポイント。メインは右岸側の瀬になるが、左岸側の足元から静かに狙おう。開きは右岸から左岸まで全面がポイントになるので、開きを狙う場合は静かに移動したい。比較的初期から良型が釣れる。

降り口から上流に向かうと開けたチャラ瀬があり、一昨年はここがよく釣れたが昨年は今イチだった。ここは下流からの泳がせで狙いたい。

この上に短い段々瀬があり、落ち込みからカケアガリがメインポイント。毎年実績があるが、基本群れが多い。時間帯がくるとカケアガリに魚が出てきて、一斉に食(は)みだす。ピンポイントの泳がせで狙いたい。

上流の段々瀬はきっちりオモリを使って狙う。いれば一発だが、抜かれた後は見切りを早く移動をおすすめだ。瀬の上は浅トロが続き、ここも魚がたまる。スピードを意識して泳がせたい。

おすすめタックルと仕掛け

仕掛けだが、サオは8mがおすすめ。ハリは高水を除き朝一は追いも悪く群れアユ狙いになるため、チラシか3本イカリを使っている。10時ごろから活性が高くなると、4本イカリに交換して攻めの釣りをしている。

岩盤ポイントは昼から良くなる。

小さなポイントのため、時間に合わせて釣り方を変えることが数を伸ばすコツだ。自分のポイントをいくつか見つけ、時間に合わせて移動したい。水質も良く、景色の良い川で楽しく過ごしてほしい。

「濃密放流で魚影バツグン!」2025年鮎(アユ)釣りおすすめ河川:櫛田川上流
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トモ釣り仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之)

<週刊つりニュース中部版APC・川鴉・石橋英之/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年5月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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