暑さが本格化した夏の日、三重県の地磯を巡ってアカハタ狙いのロックフィッシュゲームを楽しんできました。ハードロックでは潮流の強いエリアで良型を、ライトロックではかわいいサイズやヤミハタのゲストも登場。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・田村昭人)
ハタ狙いのロックフィッシュゲーム
気温35度を超える日が続くと、地磯でのハードロックとライトロックでアカハタを狙いたくなってきます。今回は今年初のアカハタ狙いということで、朝から夕方までにかけて3か所をまわり、調査しました。
当日は朝から晴天で、気温はすでに30度を超えていました。山を越えてたどり着いた地磯からスタートし、無風でベタ凪の太平洋が広がっていました。
暑くなる予報だったためか、結果的にどのポイントでも釣り人には出会いませんでしたが、人がいない分、好きな場所を選んで釣りができるチャンスと捉えました。
透明度の高いエリアで、水中の様子もよく見えるため、観察しながら釣り座を選び、釣りを開始しました。

使用したタックル
ハードロック:9フィート台の硬めのハードロック用ロッドに、3000番台のスピニングリール。ラインはPE1.5号、リーダーは根ズレ対策としてフロロカーボン4号を使用しました。
ライトロック:7フィート台のエギングロッドに、2500番台のスピニングリール。ラインはPE0.8号、リーダーはフロロカーボン2.5号を使用しました。
ハードロックの地磯に到着
無風・晴天・ベタ凪で、海は非常にクリアな状態。潮の流れや魚影もよく見えました。勢いよく流れる潮の中、グレの大群が潮上を目指して活発に泳いでおり、足元の浅瀬にはルリスズメダイが多数、カケアガリにはブダイの群れも確認できました。
ただし、肝心のキビナゴなどのベイトフィッシュはまったく見られませんでした。
実釣開始
まずは1ozのテキサスリグに、リグデザインの「デザインシャッド・根魚レッド」をセットしてスタートしました。1投目で、予想以上に潮が速く、着底できず50m以上もラインが出てしまったため、すぐに回収しました。
2.5ozのテキサスリグに替えて再度キャスト。普段なら20mほどラインが出て着底するのですが、今回は30m以上出ました。底付近をゆっくりスイミングさせても、ワームが浮き上がってくるのが確認でき、何度か通してもアタリがなかったため回収しました。
ここで、3.5ozにするために2個のバレットシンカーを通して加えました。根掛かりした場合はかなりの出費となりますが、着底と飛距離を優先するため、やむを得ません。ワームもシャッド系からホッグ系の方が良いと考え、一誠の「ジャコバグパワー3.5・UV北海エビ」に変更しました。
フルキャストで約100m飛び、フリーフォールで20mほどで着底。この重さが、この日の激流に適していると感じました。
30cmのアカハタをキャッチ
底をメインにリフト&フォールで狙うと、すぐに「ゴンゴン」と元気なアタリがありました。これはアカハタ特有のアタリです。青い海から赤い魚体が上がってきて、30cmほどのアカハタをキャッチできました。

ガシラ(カサゴ)を追加
立ち位置を替え、同じ距離感で探ってみると再びヒット。どうやら100~80mの範囲でしか反応が得られないようです。着底後すぐに「ゴン」とアタリがあり、今度はガシラでした。深場にいるため、色鮮やかなガシラです。

同じ狙い方でアカハタをさらに追加できましたが、元の立ち位置に戻ると、ちょうど満潮のタイミングでウネリが入り出し、波をかぶるようになってきました。時刻は9時を過ぎた頃でしたが、数も伸びず、このポイントは終了としました。
帰りの道中では、写真を撮ったり、山中を歩いていると、蝉の大合唱が鳴り始め、本格的な夏を感じる季節になったことを実感しました。

ライトロックの地磯に移動
透明度が高く、外海がウネリの影響を受けても、ここは湾奥のため波もなく、安心して釣りができるポイントです。足元にはルリスズメダイが多数確認できましたが、やはりここでもベイトの姿はありませんでした。

小さなアカハタ連発
エギングタックルに、一誠の「根魚玉5g」とリグデザインの「ワウムシャッド40・レッドベイト」をセットしてキャスト。着底からのスイミングで、いきなりヒット。かわいいサイズのアカハタが釣れました。
その後も連続で釣れましたが、サイズにはあまり期待できない様子でした。

シオをキャッチ
デザインシャッドの「クリアイワシ」に替えて狙っていると、同サイズのアカハタがヒット。そのとき、沖でボイルが発生。ボイルに向けてキャストすると、ヒットしました。
釣れたのはシオでした。シオが回遊してくると、夏を感じさせます。しかしボイルはすぐに消えてしまい、1匹だけの釣果に終わりました。

ここでフグが入り出し、ワームがかじられ始めたため、5gのテキサスリグにメガバスの「ハゼドンシャッド・クリアホロ」を装着して、スイミングメインで狙うことにしました。
同サイズのアカハタは、どのワームにも活性高く反応してきます。そんな中、「ググン」と違うアタリがあり、上がってきたのは大きなベラでした(笑)。

ヤミハタを手中
デザインシャッドの「根魚レッド」に替えて、同じくスイミングで探っていると、「コン」と軽いアタリがあり、引きがアカハタとは違いました。上がってきたのはヤミハタでした。飼育サイズのかわいい個体ですが、違うハタが釣れたことで嬉しい気持ちになりました。

このポイントには、さまざまなハタ類が入ってくるため、狙っていて非常に面白い場所です。ただし、釣れるのはほとんどがアカハタばかり。
ここから駐車場まで戻り、水浴びをして体力を回復。時間は14時を過ぎたので、別の地磯の様子を見に移動しました。
別の地磯に移動
干潮に近づき、かなり浅くなっていましたが、ここはライトロックで届く範囲にアカハタが入ってくるはずのポイントです。
デザインシャッドの「根魚レッド」をキャストすると、「コツコツ」と当たるのはすべてフグ。1投でワームがなくなってしまいました。左右どこに投げてもフグばかりで、ワームの消費が激しいため、「グラスミノー」に交換しました。
すると、フグの合間にアカハタのアタリがありました。ただし、先程のポイントと同様、サイズは変わりません。さらにアカハタが続けて釣れましたが、同じサイズで、しばらくするとフグすら当たらなくなりました。

35cm超えアカハタをキャッチ
ここで、ベイト系からホッグ系へ切り替えるべく、「ジャコバグ・アカキン」に変更。シンカーも5gから10gテキサスに替え、着底からのボトム狙いに集中しました。
すると、アカハタのアタリが再び出始めましたが、やはりサイズは変わりません。

ここで岸際に溜まっていたゴミの場所で、離岸流が発生。
エギングロッドがよく曲がり、良型であることがわかりました。足元の岩場に潜られないように操作しながらランディングしたのは、本日最大の35cmオーバーのアカハタでした。このサイズを待っていたのです。
これで釣果もサイズも満足できたため、17時に納竿としました。

釣り終了&振り返り
久しぶりに地磯を回り、良型のアカハタに出会えてとても嬉しく思います。小型のアカハタも多く、ライトロックでも十分に楽しめましたし、ヤミハタのゲストまで釣れて充実した釣行となりました。
この日は、シャッド系ワームが良い反応を見せる場面もあれば、ホッグ系に切り替えることで再びアタリが出る場面もあり、さまざまなワームを持参したのは正解でした。
これから暑さが本格化するにつれて、ハタ系ロックフィッシュも活性が高くなっていきますので、暑さ対策を万全にして挑むことが大切です。
今回は、アクエリアス4本、水2本、水浴び用に2Lの水を持参しましたが、すべて使い切りました。

<田村昭人/TSURINEWSライター>
