ルアーのカラーには結構好き嫌いがあるものである。たとえば黒というカラーを好んで使う人は少ないのではないだろうか?「黒=釣れない」は、どちらかといえば黒が売れ残るために勝手に付いてしまったイメージだと聞く。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
苦手なワームカラー
魚はほとんどカラーなんて気にしていない、とはよく言われることである。そもそもそんなに色覚がちゃんと発達していない魚種も多いらしいから、実際、その通りなのだろう。だが、釣り人の側では、「この色はちょっと……」と苦々しく思うカラーがあるのも事実だ。筆者の場合、とにかく白とドクリアには苦手意識がある。
ドクリアに関しては一般に釣り人の間でも、大勢から、「微妙カラー」に数えられているものの一種ではないだろうか。というのも、何かしらカラーが入っていないと、魚に見えていないのではないか、と不安になってしまうからだ。あまり好きこのんで使うことができないのには、十分すぎる理由になる。
白は使い方が難しい
筆者はワームカラーでは、白が結構苦手である。3種類ほど白色のカラーを持っていて、常にワームケースに忍ばせているが、いざ登用してもあまり釣れないという経験からほとんど使用することがない。
白は魚のほうでも好き嫌いする色ではないかと個人的に思っている。どうも白というカラーは、シルエットがはっきり出すぎるのが良くも悪くも特徴なのだ。高活性のときやベイトフィッシュパターンのときにはいいのかもしれないが、あまりそのような状況にならない筆者のフィールドの釣りには合わないのかもしれない。

クリアは心細い
さて、続いてドクリアである。色が何も入っていないクリアカラー。まあラメ程度はついているけれどドクリア。この色はデイゲームでは魚に見切られにくいことからファーストオプションとなるが、それでも私はどうしても好きになれない。
やはりこんなナチュラルすぎるカラーは、魚が見つけてくれないのではないかと不安になるからだ。
特にナイトゲームではその不安が強まる。実際、魚のアタリが遠のいたと感じたことも多々ある。こんな色ではアピール不足だと心細い気持ちが勝ってしまうのもある。「クリア系」ならばむしろ優先的に使っていくので、やはりこのへんも釣り人の心情的な理由かと思う。
実は私は何度か「ドクリア縛り」でライトゲームをしたことがある。その際は、何せそのカラーだけで釣っているので何と比べてどうとも言えないのだが、一応、魚が釣れることは釣れた。だが、どうしても釣っている間、色が入ったカラーを使いたいと思ったものだ。

意外に釣れるカラー
筆者はライトゲームばかりしているアングラーなので余計にカラーに過敏になってしまう。どんなカラーがよく釣れるか、自分の中でデータがわんさかあるので、その経験から次に買い足すワームのカラーも決めるし、ワームケースの中身も偏重気味になってくる。
ここまで苦手カラーの話ばかりしてきたが、そんな個人的データから、最後に好印象のカラーと「意外に釣れる珍カラー」を紹介したい。まずはクリア系カラーならば、これは間違いなくアミカラーだ。
淡いオレンジや赤味がついたカラーで、プランクトンパターン常勝である。それから珍カラーで言うと、各社から出ているもので珍ともいえるかわからないが、ピンク系はかなり威力を発揮することがある。
さらに珍カラーの奥まで踏み込むと、これに関しては滅多に展開がないものなのだが、紫は時に海釣りで異様な効果を発揮することがあるので、一つ持っておきたい。こいつがなかなか頼りになるのだ。

<井上海生/TSURINEWSライター>
