五島列島・福江島は海釣りで有名ですが、筆者が推すのは「川釣り」。1000円ほどの竿と簡単なエサで始められる手軽さが魅力です。
(アイキャッチ画像提供:ティガ)
島民流の川釣りエサ作り
まずは魚を釣るためのエサを作ります。用意するのは、薄力小麦粉と水だけ。

作り方は超簡単で、薄力小麦粉に水を垂らして、ひたすらこねるだけですが、水が多すぎるとベチャッとなってしまい、逆に水が少なすぎるとパサパサになり、釣り針に付けて水面に垂らしたときにすぐに取れてしまいます。
ベストな水加減は「表面に少しひびが入っている程度」。今回は、小学生の頃からこのエサを作ってきた「プロ(友人)」にお願いして作ってもらいました。

五島の秘境ニタンで川釣り
エサが用意できたら、早速釣りのポイントへ。
今回筆者が向かったのは、五島列島・福江島の大原地区にある「ニタン(大原川)」です。
ここは少し本道から逸れた山道の先にあるということもあり、地元の人でも知らない方が多い隠れスポット。筆者も友達に教えてもらうまでは存在を知りませんでした。
エメラルドグリーンに澄んだ水がとても美しいことに加え、周りは山に囲まれており、思わず深呼吸をしたくなるほどの自然で溢れています。水面を覗き込んでみるとたくさんの魚影が見えます。

試しにエサを投げ入れてみると、すごい勢いで魚たちがエサを奪い合っています。

先程作ってきたエサを針の先端にくっつけて、いざ、竿を振ります!
魚がエサを咥えた瞬間、竿先にはしる「ビビっ!」という一瞬の合図にタイミングを合わせて、竿先を上に大きく持ち上げ針を食わせるだけ──。ですが、この釣り方は一瞬でエサを取られてしまうため、1匹釣るのも至難の業。
しかし、上手くタイミングを合わせて釣れたときは、他の釣りではなかなか味わえない高揚感が脳を埋め尽くします。
釣れた魚は……
筆者も友人にタイミングを教えてもらいながら、7回目の投入でようやく釣れました。
釣れたのは……。

カワムツでした。写真では分かりにくいのですが、そこそこの大きさです。
水面に写っている魚影の中でも、一番大きい個体を釣り上げることができました。
五島列島は海釣りだけじゃない
五島列島で育ってきた筆者が、小学生の頃にみんなで遊んでいた<五島列島流・超簡単川釣り>。
「エサの臭いが苦手……」「子どもと釣りをしてみたいけど、釣り経験がない……」
そんな人でも、この川釣りであれば、誰とでも楽しむことができます。ぜひ五島列島でチャレンジしてみてくださいね。
<ティガ/サカナトライター>