今季はマダコが激減し船も混雑していたため、青物やヒラメ狙いに専念していました。ところが妻に「まだマダコを食べていない」と言われ、明石沖でタコエギに挑戦。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)
明石沖マダコ釣りシーズン
2021年から明石沖のマダコは激減して、簡単に数が釣れなくなりました。マダコは、第一種共同漁業権の対象魚種で、漁業者以外が釣っていい場所が法で規制されています。それだけ規制をしなくては個体数が減少する対象魚です。
アワビやサザエに伊勢海老と同様の第1種で、外海から回遊してくる魚と違い、定着性で根絶やしにしたら終わってしまい、獲って釣ったからいなくなったと推測されています。
年々規制も厳しくなりますが、回復しません。いずれにしても、個体数激減はニュースで報じられますが、回復が容易ではなく、釣り船も盛況です。
5月の連休後からお盆までが夏のハイシーズンです。盆になるといったん終了して、9月下旬から秋のシーズンですが、数より型が中心になります。
タコが釣れる場所
学習能力高く、好奇心旺盛と、学術的に証明されているマダコです。釣った魚は逃げません。魚が跳ねるのは、ただ跳ねるだけで我から海に戻ろうとしませんが、タコは脱走して排水溝から逃げます。逃げ方を知っています。
この知能は、どこで学んだものか。
光らす、動かす、興味を出させる、そして手を出せば掛けるとなるのが、マダコ制圧の手順です。甲殻類が集まる場所が狙い場、潮の動きと磯やシモリなどの関係でしょうが、ここはマダコのエサ場です。
こういう餌場の近くに巣を持つのが、彼らのステータスです。釣られてしまって空き家の巣、いい場所だとすぐに次が居つくそうで、釣れる場所は釣れるんです。
今夏初のマダコ釣り
細君にマダコが食べたいと言われました。マダコを今夏は釣らないはずでしたが、困った。どこで釣れるだろうか。テレビの30分番組は、1ハイずつ5人釣れば編集で大漁に見えますが、土日の満員の釣り船、ボーズの割合どのくらいなのかと思ってしまいます。
300gが1ハイでは、いくら何でもかっこが付かない。
ワームでひと工夫
当日の朝、ハマチではしんどい緩い潮、マダコには絶好の流れですので、過去の実績場をGPSを頼りにひとつずつ探っていきます。型もの狙いなので、派手目の大きなケミホタルでアピール、さらに、エギのフックにクロダイや根魚を狙う時に使うワームをつけています。
このワーム、面白半分に使用したら、これを目指して喰ってくるのが確率的に多かったので、いろいろ種類を試して一応の結論を見たものでしたが、ジグヘッドで釣れるのではないかと思うほどです。エギフックが足より口の周囲にかかること(今回も)が、ひとつの実証です。

根回りで大物ヒット!
型もの狙いの準備ができ、あとは、実績場のどこかで居残りのキロサイズが出てくれたらと、お祈りです。型もの1ハイでOKですから、丹念に水深15m前後の根の周りを探ります。
砂地だとエビもカニも少ないし、巣もないだろうから根がかりを気を付けながら、磯周りがポイントです。
ゆっくりと上下させているサオに確かな重みが出ました。利いてみると乗ってる、ふた呼吸遅らせて渾身のアワセ、ズン!乗った!ひと巻きふた巻きで相手が型ものだとわかる立派な重みが伝わります。
スローなタコ用に使用しているリールを早巻きします。型ものがあおるように泳ぐとフックオフがあるので、一生懸命にテンションかけて巻き上げです。重い!玉網に入れると大きい。

なんで排水口わかるんだろう。写真を撮るのが精いっぱい、エギ外して引っ張り上げてもあちらこちらペタペタ引っ付くわからず屋をスカリに入れて、一安心です。

1.8kgマダコと対面
文句なしのキロサイズのマダコで、帰港後計測したら 1.8kgの2kg弱で、レギュラーサイズ5ハイ以上です。

続きを釣りますが、いないのでしょうねえ釣れないです。居れば必ず乗ってくるのですが、個体数の少なさが実感ですし、時期も終盤です。

9時に沖上がり。真夏は、9時に沖上がりを心がけているジイで、帰港後の片付けまですべてが午前中でないと暑すぎです。本日は、任務完了で大きなマダコを持って帰れます。
茹でた刺身と生の刺身、それにタコ飯、まあとにかくうまいのなんのです。このおいしさを知ったら、マダコ狙いはやめられないのでしょうね。秋、どうしようかな。

<丸山明/TSURINEWSライター>
