ひとつテンヤでロックフィッシュを狙いに静浦マリーナから妻とマイボートで出艇。港を出てすぐにエンジンが停止するというトラブルが発生したが、防波堤の釣り人の方の救助とご指示によりエンジンを再始動することに成功。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・藤倉聡)
ひとつテンヤでロックフィッシュ狙い
前回当地(沼津)では、コマセを使用したイサキ釣りだったので、今回は趣向を変えて一つテンヤでロックフィッシュを狙いたいと妻と意見が一致した。
さらに前回同様、今回も釣りの合間に海水浴を楽しむプランを立ててみた。海況が良ければ西伊豆、田子への遠征を考えていたが、予報によると当日は、台風の影響によりウネリがあるということだったので、遠征は断念することにした。
当日のポイントと作戦
以上のことから、当日海が穏やかならば大瀬崎の沖(外側)や井田沖で釣り、ウネリが強くてそこまで行くのが難しいようならば、近場の木負沖や淡島周辺で狙うことにした。
エサはひとつテンヤのエサとして一般的な海エビをはじめ、サバの切り身など数種類用意して、従来の釣り方に拘らずにボートならではの自由な釣りを満喫したいと考えた。

出港
当日の朝は、念のために酔い止め薬(アネロン)を服用してから、妻の沼津の実家を出発。

途中、釣り具の「タイシ」でエサや氷などを購入してから愛艇「Wisteria」が係留されている静浦マリーナに到着。ボートに荷物を積み込んで5時半に出航した。
天気は晴れ。沼津市では30度を超える真夏日となった。終日ウネリを感じたが、次第に風も強まってきた。
エンジン停止
港を出て、フェンダーを船内に取り込んでいると船外機の「ピー」という警告音と共にエンジンが停止。「何か絡まったかな?」と思いチルトアップして確認しても異常は見つからず……。
するとそこで釣りをしていた方が我々のボートに異変を感じて、係留ロープを投げ渡すようにと言ってきた。その方は、ボートが流されないように係留ロープを掴みながら、色々とチェックする箇所やその他ご指示を送ってくれた。
するとエンジンが再始動!ボートは何度か防波堤に打ち付けられていたので、お礼を言って一旦マリーナに戻ることにした。マリーナの社長に報告すると「浸水していなければ出船しても問題ない」とのことだった。
そこで徒歩で防波堤に向かい、先程助けてくれた方や周りの釣り人にも釣りの邪魔をしてしまったお詫びと感謝を申し上げて、再びボートで出航(7時30分)、ポイントへと向かった。
木負エリアで釣りスタート
大瀬崎が近づいてくると次第にウネリが強くなり、目指していた井田沖は断念。戻るように木負へと進路を変更した。ポイントに着いて様子をみると普通に釣りができそうな気配で一安心。このポイントは数年振りだったが、なぜか期待が持てた。当日は徹底的に水深20m前後にボートを流して狙ってみることにした。
エソから登場
まずは、サバの切り身をテンヤの親バリと孫バリの両方に付けて釣りを開始。すると、数頭目にエソがヒット。

外道とはいえオデコを逃れて一安心した。
海水浴も楽しむ
気温も上昇してくると、妻は泳ぎたいと言ってその場で海水浴を開始した。

筆者はそのまま釣りを継続していると、チャリコ(小型のマダイ)をキャッチ。サバの切り身でもマダイが釣れたことに少し驚いた。

本命アカハタをキャッチ!
エサを海エビに変えると着底とほぼ同時にアタリあり。それまでの魚より強い引きに期待をしながらリールを巻いてくると、上がってきたのは本命のアカハタ。

続けてより強い引きで何かがヒット!船に戻っていた妻にタモの用意をお願いしたが、水面に浮上したのはサバフグで残念……。

彼女もエサを海エビにチェンジするとアカハタをキャッチ。

オオモンハタ4連発!
さらに彼女は怒涛の勢いで25cmオーバーの同じく本命のオオモンハタを3連発。

普段釣っている小型のオオモンハタの引きとは別格の強い引きに魅了されていた。その後、筆者もオオモンハタを釣り上げたが、こちらは小型の為リリースした。

多彩魚種と対面
筆者はイトフエフキも釣り上げこれで6魚種目となり、楽しさも絶頂に達する。

しかし、10時半頃風が強まってきたので早めに沖上がりを決断。結局、テンヤのエサとして用意した青イソメを試すことができなかったことと、最後の数時間、島郷海岸でマゴチ狙いを実現できなかったことが心残りとなってしまった。マリーナに戻りボートと釣り具を清掃して終了。

当日の最終釣果
筆者:アカハタ1匹(20cm)、オオモンハタ1匹(15cm)、マダイ1匹(19cm)、サバフグ1匹(30cm)イトフエフキ1匹(22cm)、エソ2匹(21~22cm)
妻:アカハタ1匹(22.5cm)、オオモンハタ3匹(26~29cm)
絶品釣魚料理に舌鼓
釣った魚は、今回もマックスバリュー沼津南店内にある「山正鮮魚部」に持ち込んだ。アカハタとオオモンハタは刺身調理までお願いして他に購入した刺身と一緒に盛り付けてもらった。

アカハタとオオモンハタの刺身の食べ比べとして、食味の違いの感想は割愛させていただくとして、筆者はアカハタ、妻はオオモンハタが好みだった。
特筆したいのは、サービスで調理してくれたハタの皮の湯引きを千切りにしたもの。これは絶品!是非お試しされてみていただきたい。その他、後日料理した、オオモンハタの煮つけも美味すぎて酒が進んだ。

釣人に親切に感謝
改めてエンジントラブルの時に救助や色々とご指示をしてくれた釣り人の方に、この場を借りて心から感謝申し上げたい。
世知辛い世の中ではあるが、邪魔なボートが寄って来たにも関わらず、自分の釣りを一旦中断して、親切に救助やご指示などをしてくれた寛大な心と知識を持ち合せた方と巡り会えて本当に運が良かったと思っている。
今回の釣りは実釣3時間という短い時間だったが、頻繁にアタリがあり充実した時を過ごせてとても楽しかった。現在、沼津の沖釣りでは、様々な魚で釣れ盛っている。これからはさらに青物も本格シーズンとなり楽しみが絶えない。是非沼津への釣行をおすすめしたい。
<藤倉聡/TSURINEWSライター>
