私が覚えている限りもっとも暑かった夏は2018年で、ウィキペディアにも「2018年の猛暑」という項目があるくらいなのだが、今年2025年はそれと同等かそれ以上に暑い。海水温はなんと28℃近くまで上がっている。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・井上海生)
夜の泉大津でチニング釣行
釣行日の潮回りもよくなかったのかもしれない。若潮周りと、一般に微妙といわれる潮だ。滞留した長潮が入れ替わっていく若潮なのだと聞く。そんな言葉の響きだけ聞けばなかなか良いんじゃないかと思うのだが、どうもそうでもない。釣行前からちょっと嫌な予感はしていたが、まあ1尾でも釣ってみることだと開き直って、泉大津へ向かった。
釣行開始
エントリーは日没後。完全に日が落ちて、残照がまだほんのりと残っている程度だ。ここ最近は19時でもわりと光量ははっきりと落ちてくるので、メタルジグを試そうとは思わなかった。ワームでスタートする。
タックルはメバリングタックル。自分の手に慣れているもので、一番使いやすい。チヌとキビレ相手に不足を感じたことはない。

ワームにアタックびびび
幸先よく開始早々、数投目でアタリがきた。しかもそれが連発する。同じ魚が追ってきているのか、乗るところまではいかない。しかし、これには勇気を得た。なかなかやる気があるみたいではないか。
ところが、ワームカラーをチェンジした途端、アタリが皆無に。レンジを浮かせたり沈めたりしてみたが、何も触らない。おそらく、最初の1尾のレンジとカラーが正しかったのだろう。余計なことをしてしまったものである。感触からしてかなり小さめの、銀チャリコと言いたいくらいのキビレだろうが、最初に釣れてくれたらそれほどラクなことはないのだ。

ここまでの釣りは一度リセットすることにした。もしかしたらボトムかもしれない、と思い、ジグヘッドを重たくして、クロー系のワームをセット。
これこそチニングの基本だが、アタらない。思えば私はボトムでチヌを釣ったことがほとんどない。大体はメバルルアーで、表層で釣っているのだ。
泣きのキビレ1枚登場
ルアーをチェンジして、プラッギングをスタートする。表層ひとつに絞ることにした。ちょこちょことバチらしき姿が見える。あんなのでも捕食していたら、このルアーを突いてこないこともないだろう。
割り切ったことがよかったのか、小さなキビレがついた。開始1時間半、よく頑張ったぞ、俺。
しかしまだまだ報われる釣果とは言えない。突然巨大なチヌが訪れないとも限らない。実際、この春にもそんなことがあった。
本当にサッパリのシーサイドコスモで、突如49cmチヌが襲来したのだ。その再現を見ることができないか……そこから1時間さらに粘ったが、乗せたキビレを2枚バラして終了。

今後の展望
低活性の上、ショートバイトに苦しめられた若潮の釣行だった。さすがに海水温28℃は厳しいものがある。昨年と比べると2℃以上高いのだから、今年の夏が本当にどれだけ暑いかがわかる。私は通勤で歩くくらいで、普段は外の仕事をすることがないが、屋外で作業される方の身体を心からいたわりたい。
そこそこ経験の長い釣り人の率直な意見として、この夏はもうダメだ。実はこの前に垂水漁港にも釣行に行っているのだが、そこでもサバとカマスがちょろっとの釣果に終わっている。
深追いするとボウズを食らう日もあるだろう。まさしく高水温期、真夏の悪夢。信頼に足る情報だけを頼りに、体を休めながら、秋がくるまであまり期待はしない釣りを続けていくしかない。
<井上海生/TSURINEWSライター>
