夏の盛りを過ぎ、各地からタチウオの便りが届き始めた8月初旬。紀伊半島沖から徐々に北上してくる群れが、大阪湾内へ進入したとの確かな情報を耳にし、筆者はいても立ってもいられなくなった。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・夕日とぼうず)
大阪でショアジギング釣行
8月9日(土)、大阪湾南部の釣り場に到着したのは15時半を少し過ぎた頃。まだ日が高く、メインターゲットのタチウオが接岸するには早い時間帯だった。
そこで、まずはショアジギングで青物狙いに切り替える。ルアーを数種類試すも反応はなく、小型回遊魚狙いで弓角マウスを遠投。
すると、1投目で小型青物らしきチェイスがあり、一気に期待が高まる。しかし、その後は魚の気配が途絶え、じれったい時間が続いた。
想定外の51cmマダイが登場!
17時半、夕まずめを迎えるタイミングで信頼を置く「ビッグバッカー ソフトバイブ スーパーグロー 28g」(ジャッカル)に変更。遠投性能に優れ、タチウオ実績も高いルアーだ。
1時間半ほど投げ続けた18時51分、着底からゆっくり巻き上げ始めた直後、竿先がグイと引き込まれる。反射的に大きく合わせるとドラグが鳴り響き、引きはタチウオのそれとは明らかに違う。
強烈な突っ込みをいなしつつ寄せてくると、水面に姿を現したのは銀ではなく鮮やかな赤。計測51cm、筆者初となるショアレッド(マダイ)だった。

タチウオ釣りに転戦
真鯛の処理を終えるころには、辺りはすっかり夜の景色に。ここからはタチウオ一本勝負だ。この日は強風が吹きつけ、軽いテンヤでは操作が難しい状況。14gか9gで迷った末、スローな誘いを重視して9gを選択。愛用する「タッチポン陸」(三宅商店)の「スターダストピンクグロー」カラーにキビナゴをセットして投入する。
フグに苦戦
すると、投入直後からアタリは頻発するものの、フッキング前にエサだけをきれいに削ぎ取られる。感触からフグの仕業を疑い、エサ持ちの良いドジョウに替えるも結果は同じ。ついには予感的中でフグをキャッチし、この日の難しさを痛感した。
今季初のタチウオを手中
20時を回ってもタチウオの姿はほとんど見えず、釣り場全体で確認できたのはわずか2本。潮が下げに転じた20時57分、フォール中に力強いバイトが出るも、惜しくもフックアウト。
落胆の中、21時24分に遠投から足元までの誘いで食い込みを感じフッキング。竿に乗ったのは指2本ほどのタチウオ。今季初の本命に、サイズ以上の喜びがこみ上げた瞬間だった。

同行者全員安打達成
ついに時合いが到来したようで、海の様子が一変する。ほどなく同行者の竿も次々と曲がり、短時間で3人全員が本命を手にした。
軽めのテンヤに好反応
それでも軽めのテンヤ(9.0g・6.5g)に好反応があり、ロングフォールやスローな誘いが功を奏した。筆者はシェイクを交えた誘いで22時40分までに6本をキャッチ。
サイズはいずれも指2~3本と小ぶりながら、アタリが続く時間帯は集中力を保ちやすく、掛け損じてもすぐ次のチャンスが訪れる。最終的に全員が複数本安打を達成し、筆者は初ショアレッドと合わせて満足度最高の釣行に。大阪湾のタチウオシーズンが幕を開けた。

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<夕日とぼうず/TSURINEWSライター>
