春の乗っ込みに毎年大勢の釣り人が訪れる群馬県館林市にある城沼。実は、水温が下がりジャミが静かになる、これからの時期こそ第二の好機なのだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 棚網久)
冬の城沼の概況
城沼と言えば春の乗っ込みシーズンに着目されがちだが、実は12~2月もいい釣りができる。とくに水温が下がりジャミ(マブナを含む)の動きが減るころからが冬のシーズンインとなる。アベレージサイズは30~35cmだが、日並みや釣り方次第では尺半オーバーも狙える。とくに寒さが厳しくなる12月後半から、巣離れ前の2月中旬までは大型が狙える絶好の機会となる。
春の乗っ込みはよくウキが動き確かに楽しい。しかしハタキに遭遇するとスレるだけで、なかなか口にハリが入らない。その点、真冬の釣りではアタれば食ってくるし本命の確率も高い。
ポイント
これからの風向きを考えると、ポイントは北岸エリアが中心。水深は1本~1本半。極端に深い所は鶴生田川を含め城沼北岸にはない。では東側から順に紹介する。
(1)アゼリアモール前
いわゆる沼の最下流部付近となる。ハスの群生がない広々としたエリア。隠れる所がないのでジャミは障害物周りに比べて少ない。竿は14~21尺。
(2)ジャリ駐車場前
ハス穴が点々とある。ハスに近づけるとジャミが多いので、穴の中心にウキを立たせる。竿の長さは穴の幅や奥行きに合わせる。幅の狭い穴を狙う場合、軟調子ロッドだとハスの中に入り込まれてしまうことがある。万全を期すなら硬式先調子がお勧めだ。
(3)善長寺前桟橋
4~5人が入れる広い桟橋。ポイント(4)を含め、この時期は入釣可能だ。不可なのは遊覧船の航行が行われるツツジ祭りと花ハスが咲く期間で目安は4初旬~7月末。
(4)尾曳駐車場前桟橋
(3)と同様に遊覧船航行期間以外は入釣可能。4~5人が入釣可。竿14~21尺。常連の話ではウキを沖に立たせるほど大型の確率が高まるらしい。
(5)鶴生田川最下流部(尾曳橋下)
橋の真下は長竿が振れないので、橋からややズレた上流側や、浮き魚礁の周辺を狙う。ここも竿18尺以上の長竿が有利。
釣り方とエサ
どこに入っても水深が浅いので、ヘラは沖めを回遊する傾向が強いようだ。周囲にあるハスの位置にもよるが、何もない所なら竿は15尺以上を継ぎたいところ。またウキが遠目に立つので、視認性がいいトップを使いたい。釣り方はバランスの底釣り、または流れが強ければ0.3~0.5号のオモリを使用したライトドボン釣り。中・外通しの別は好みで。
城沼でとくに気を付けたいのが、エサ使いとそれを抱えるハリの大きさだ。
練り込んだ硬めの両ダンゴと大きめのハリ&ハリ付けサイズでウキをできるだけ動かさない方向に持っていく。ハリはギガボトムやボトムマスターの最大サイズ、またはゴスケ13号前後を使うと釣りやすい。
ジャミがクチボソやブルーギルなら、前述よりも弱いセッティングでいける。大きな魚が寄れば、これらの小魚はエサの芯から離れれるためだ。
ジャミアタリが激しい時でも周囲に本命がいるかもしれないので、両ダンゴの合間に時どきセットや両グルテンにして様子を探ってみてもいい。
これらの対策をしてもジャミアタリしか出ないのなら、しばらくエサ打ちをやめた後に練り込んだアルファ21単品に替えて再開してみよう。それでも好転しない時は、竿をさらに長くするかポイント移動する。
なお、ウキが動けば釣り人はアワせてしまうもの。するとエサを打ち返す回数が多くなり、かえってジャミを寄せてしまうことにもつながりかねない。そこで流れがなくともあえてドボン釣りにして、動きを出にくくさせるのも一つの方法だ。バランスの底釣りのタックルとエサ例は下図参照。
<週刊へらニュース 棚網久/TSURINEWS編>
▼この釣り場について城沼
入釣料:500円(現場徴収)。釣り台必携、長靴用意。
この記事は『週刊へらニュース』2019年12月13日号に掲載された記事を再編集したものになります。