1月26日から30日のスケジュールで、怪魚ハントに挑戦すべくタイ王国へと遠征。今回のターゲットは2魚種で、まずはプラチャード(ジャイアントスネークヘッド)編をお届け。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

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タイのバンコクで怪魚釣行

26日午前12時30分、タイ航空TG647は中部国際空港セントレアを離陸し、一路タイはバンコクへと約7時間あまりのフライトとなった。

タイのスワナプーム国際空港に到着後、すぐに釣り場のあるリザーバーへと5時間あまりかけ、車で移動した。この釣行は利用したツアー会社の開拓釣行でもあり、情報が少なく手探りの釣行となった。

チャード(ジャイアントスネークヘッド)狙い

移動した先は、タイ王国とミャンマー連邦共和国の国境近くの山間部のリザーバーだった。まず、ファーストステージのメインターゲットは、タイ語でプラチャード(以下チャード)と言われる魚で、英名はジャイアントスネークヘッド。アジア諸国に生息し、種族では最大級となるネイティブのライギョを狙う。

私がこの魚を狙うのは2回目で、前回はマレーシアで狙い6kg超えのライギョをキャッチすることができたが、感想としては反応は多くなくワンチャンスをモノにできるかどうかという魚だというイメージだ。

タイ王国で怪魚『プラチャード(ジャイアントスネークヘッド)』を獲る
初日のリザーバー(提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

リザーバーをバズベイトで探る

早速準備にかかる。ルアーはフィッシングガイドがチャードナンバーワンキャッチ率というスカートがブラックカラーのバズベイトに3inchグラブのチャートリュースカラーをトレーラーに付けたモノを貸してくれた。

タイ王国で怪魚『プラチャード(ジャイアントスネークヘッド)』を獲る
当日のタックル(提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

現地時間午前11時半すぎ、小型のボートで湖へとこぎ出す。小型船のためアングラーは1人1隻の船となる。リザーバーは広く、水色は大江川や五三川といったステイン系の色で、ベジテーションが多い。ホテイアオイの際にキャストし、シャカシャカシャカと音と水しぶきを立てながらバズベイトを引くが、反応はなく時間だけが過ぎていった。

1日目はノーフィッシュ

ガイドによれば、この時期に水が満水状態なのはありえないようで、水温も低いとのこと。アシ状の植物が茂った岬状の先端で、バフォッと水しぶきが2度ほど立ったが、ファイトには至らず。

その後ホテイアオイの際で3度目の反応が出るも、結果は同じだった。

結局この日は3バイトノーフィッシュ。ツアー会社代表の山田さん、スタッフの中村さんもワンバイトノーフィッシュとのことだった。そこで翌朝はリザーバーを変更。ホテルから約1時間移動し、午前6時すぎからスタートした。

2日目は早々にヒットも・・

ガイドは「チャードは朝の反応がいい。ノット、ドラグ調整は大丈夫か。派手に出ても重みが乗るまでルアーを巻き続けろ」とアドバイスしてくれた。このリザーバーは前日より少し規模が小さく、立ち木が多い。まずは近いワンドをバズベイトで探っていく。しかし反応がなく、移動して石積みエリアをバズベイトで探ると、バーンと水面が弾けてヒット。

姿が見えると小型だったので、一気に魚を抜き上げようとした瞬間にフックが外れてしまった。すぐにラインのキズをチェックしていると、ガイドがもう一度朝のワンドに行こうと言う。

立ち木際で大物ヒット!

ワンド入り口の立ち木からバズベイトを引き、奥の立ち木の際を通したところで突然に事件は起きた。バシャーンと人が飛び込むような音とともに水柱が立ち、手元にのしかかる。ラインを巻きながら何度もアワセを入れファイトに突入。手元に伝わる魚の重さはかなりのものだ。

船に向かって泳いでくるので、ラインを急いで巻き取りテンションをかけていく。とにかくラインが緩まないようにしていると、釣りキチ三平のワンシーンのごとくメータークラスの魚が思いっっきりジャンプ!デカイ! 何度もジャンプを繰り返し、ドラグは苦しそうにうなる。

7.5kg90cm超え本命チャード!

船に寄るとまた一気に走る。これを繰り返し、落ち着いたところで一気にネットランディング。

タイ王国で怪魚『プラチャード(ジャイアントスネークヘッド)』を獲る
ひざ乗せでパチリ(提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

その魚の姿はまさに怪魚と言うにふさわしく、私のライギョのレコードフィッシュとなる7.5kg90cm超えのチャードだった。ガイドとボートマンとハイタッチに握手を交わした。撮影を済ませてリリースすると、元気よく戻っていった。

タイ王国で怪魚『プラチャード(ジャイアントスネークヘッド)』を獲る
計量の結果は7.5㎏90cm(提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

ディープクランクで呼吸撃ち

その後はチャードの呼吸撃ちへ移行。水面に呼吸しにくるチャードの波紋の半径1m以内にディープクランクをキャストする。そのためリールのクラッチは切っておき、いつでもキャストできるようにして待った。

ルアーは3~4m潜るガイドイチオシのラストラップRR‐8。

呼吸に上がって来た瞬間を狙い、着水後はファスト~ミドルリトリーブで誘う。2匹同時に上がってきたので、波紋の少し先にキャストし潜らせた後リーリングスピードを落とすと、手元に重みが乗った。アワセを入れてファイトに持ち込むが、船ベリで魚の重みが消えてしまった。

その後反応はなく、夕マヅメにバズベイトに1度出ただけで、5時すぎにストップフィッシングとした。

最大8lbクラスのモンスター級も

山田さんはバズベイトとペンシルベイトでチャードを2尾キャッチし、最大8lbクラス。中村さんはワンバイトのみだった。3日目は朝から風が吹いており、決して好条件とは言えなかった。反応がないなか、横のワンドで釣りをしていた中村さんの声が聞こえた。

タイ王国で怪魚『プラチャード(ジャイアントスネークヘッド)』を獲る
山田さんは8ポンドクラスを(提供:週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明)

後で聞くとバズベイトで6lbクラスのチャードをキャッチらしい。その後、私はチェイスのみでこの日は終了。未開の地と言えど、数少ないチャンスをモノにしてビッグサイズのチャードをキャッチでき、満足いく内容で終えることができた。

▼問い合わせトラベルプロインターナショナル・フィッシング担当=電話052(950)5920。

<週刊つりニュース中部版 APC・戸田英明/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2020年2月28日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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