一強のリバティアイランドに「不安あり」 横山ルリカが桜花賞を...の画像はこちら >>

競馬番組などで活躍する横山ルリカさん

アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、さまざまな競馬番組の「顔」として活躍する横山ルリカさん。3歳牝馬三冠の初戦、GI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)について展望を聞いた。

●女王リバティアイランドに不安あり

横山ルリカ 今回の桜花賞は、2歳女王リバティアイランド(牝3歳)が一強ムードです。新馬戦もGI阪神JFもすごいパフォーマンスだったので能力は抜けていると思うのですが、GⅢアルテミスSではスムーズな競馬ができず2着でした。

 また抜け出せなかった時の不安があります。なので、3着以内にくる軸としてなら信頼できるのかなと考えています。

 桜花賞過去10年の勝ち馬のデータを見ると、前走で1400mを使っていたレーヌミノルと前走で重馬場だったレッツゴードンキを除けば、「前走が1600m」、「3番人気以内で3着以内」、かつ「前走で上がり3ハロン34秒6以下の速い脚」を使っていて、「桜花賞当日の馬体重が460kg以上」の馬が該当します。

 リバティアイランドは前走の阪神JFで上がり35秒5だったので、そこだけが勝ち馬の条件に当てはまりません。よって、データだけを見たら他の馬にもチャンスがあるのではないかと思っています。

●勝ち馬データに当てはまるのは?

 その全項目に該当する唯一の馬が、関東馬のペリファーニア(牝3歳)です。キャリア1戦目でGⅡチューリップ賞に挑み3着でした。

 内枠が比較的有利ななかで大外枠から出遅れて、厳しいかなと思って見ていたら、脚を使いながら位置をとりにいき、そこからさらに2段階でいい脚を使っていて、粗削りだけどかなり強いのかなと感じました。

 馬体重も500kgくらいあり、レースの内容とデータの双方から、外せない1頭だと思っています。

 喉の疾患が少しあるようですが、1週前の動きもよかったみたいです。鹿戸雄一調教師も「どれだけやれるか楽しみ」というコメントを出されていましたので期待しています。

 ライトクオンタム(牝3歳)は、馬体重が勝ち馬のデータには当てはまらないのですが、2戦2勝と唯一の無敗馬で、前走のGⅢシンザン記念では牡馬相手にしっかり勝ちきりました。

すばらしい上がりの脚を使えるのが魅力です。

 課題は多頭数だと思うので、スムーズに揉まれずに外に出すことができるか、新馬戦のように自分のリズムで逃げ、先行できれば、ディープインパクト産駒最後の世代としてクラシックでその強さを見せてくれるのではないかと思っています。

 シンザン記念は、レースレベルが高くはなかったのでは?とも言われていますが、アーモンドアイが勝った時も同じように言われていたので、レベルに関しては特に気にしていません。

●一番推しのサトノダイヤモンド産駒から

 そして阪神JFで2着だったシンリョクカ(牝3歳)。阪神JFでは1戦1勝での挑戦だったので、まだどういうふうに評価していいかわからない立ち位置で12番人気だったのかなと思います。

 ただ、1戦1勝のキャリアで、新馬戦よりも前半3ハロンの通過が3秒も速い流れに戸惑うことなく中団で追走し、GⅠで2着になったというのは、能力の高さを感じました。

 前走以上に強い相手もそろいますし、重賞勝ちもないので挑戦者の立場ですが、前走でいきなりのGⅠ、初めての関西遠征、初めての右回り、ハイペースといくつもの課題をすべてクリアできたこと、GⅠ皐月賞にも登録をしていた点にも、陣営の方々の期待を感じました。



 また、前走は9分の3の抽選を突破して、今回は回避馬がいたことで桜花賞に出られるようになり、運も味方につけています。

 前走をフロック視され、人気もそれほど上がらなさそうですが、直行ローテというのも大物感がありますし、秘めたる能力の高さを感じます。

 そして何より、生涯一番の"推し"のサトノダイヤモンド産駒なので、前走も"頑張れ馬券"は買って応援していて、今回も軸候補の1頭として考えています。

●スタートさえ決まれば面白い穴馬

 最後にハーパー(牝3歳)。データ的には、「前走3番人気以内」という点が該当しませんが、レースでは速い上がりも使っていますし、GⅢデイリー杯クイーンCで大接戦のなか、しかも稍重なのに速いタイムで勝ちきった勝負根性は見事でした。

 未勝利戦でD.イーガン騎手が乗った時も、8枠から先行して、あまり着差がつきづらいスローの展開でも2着馬に1 3/4馬身差をつけて勝っています。

この1600mの2戦で脚質の幅の広さを見せてくれました。

 新馬戦は距離と、直線の入口で外にふくらんだ分の負けなのかなと。ただ2000mをこなしたスタミナがあるのも今回、強みになると思います。

 展開も不問で、脚質的にも大崩れしない位置に入れそうなので、鞍上のC.ルメール騎手を含めて、リバティアイランドにとって嫌なタイプにも見えます。

 この5頭は、上位人気になると思いますが絶対に買いたい馬です。

 穴として気になっている馬をあげると、シングザットソング(牝3歳)です。
去年、二冠馬となったスターズオンアース、今回断然の1番人気が予想されるリバティアイランドと同じドゥラメンテ産駒で、1600mで新馬戦を勝っています。

 フィリーズレビュー組にありがちな「短距離指向の馬」というイメージはありません。早めに先頭に立ってから押しきったところを見ると、かなりタフなのでスタートさえ決まればかなり面白そうです!

 前評判どおりにリバティアイランドの一強だったというレースになるのか? それともまだ知られていない素質馬があっと言わせる走りを見せ、桜の女王になるのか? ハイレベルな桜花賞、とても楽しみです!

【profile】
横山ルリカ よこやま・るりか 
1991年、神奈川県生まれ。アイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバー(2015年10月に卒業)。『めざましテレビ』のリポーターを経て、現在は『めざまし8』(フジテレビ)の情報キャスターを務める。『競馬予想TV!』(CS・フジテレビONE)はアシスタントとして出演。
サンケイスポーツ『サンスポZBAT!』重賞予想コラム「ルリカの当たりますよ~に!!!」(毎週日曜掲載)を担当するほか、TOKYO FM「TOKYO TEPPAN FRIDAY supported by Ginza Sony Park」(毎週金曜15時~生放送)にレギュラー出演中。