Jリーグ30周年を記念して、Jリーグにまつわるクイズを30問出題。ラストの10問は、Jリーグ創設メンバーのオリジナル10に関するものや、注目の多摩川クラシコ、マスコットに関する問題まで(全3回の第3回)。
Jリーグの歴史を彩ってきた、FC東京対川崎フロンターレの「多摩川クラシコ」
【問題(答えは本文後半から)】
Q21:Jリーグ創設メンバーである、いわゆる「オリジナル10」のうち、2度もJ2降格の経験があるクラブは?
Q22:「オリジナル10」のクラブのうち、2023年現在1993年当時と同じスタジアムをホームスタジアムとして使っているクラブはいくつある?
Q23:Jリーグには、日本サッカーリーグ(JSL)以前にルーツを持つ伝統あるクラブもたくさんあります。たとえば、横浜F・マリノスの前身は日産自動車、浦和レッズは三菱重工でした。では、東芝が母体となったJリーグクラブとは?
Q24:次の「略称」が使われたことのある3つのJリーグのスタジアム、「ホムスタ」「レベスタ」「カンスタ」。現在の略称または正式名称は何?
Q25:1998年に横浜フリューゲルスが横浜マリノスと合併して消滅するという衝撃的な事件が起きました。J1リーグ最終戦後のセレモニーで「誰でもいい。助けてくれ」との悲痛な叫びを放った同チーム最後の監督とは?
Q26:J2リーグで最多、3度の優勝経験があるクラブはどこ?
Q27:J1からJ3まですべてのカテゴリーで戦った経験のあるクラブは?
Q28:5月12日に国立競技場で行なわれる「多摩川クラシコ」。両チーム合計得点が最多となった試合のスコアは?
Q29:セレッソ大阪がJ1リーグ優勝に最も近づいたのが2005年最終節。
Q30:2023年で最後となったJリーグマスコット総選挙では、横浜F・マリノスのマリンが第1位に選ばれましたが、2013年の第1回の第1位は?
【解答編】
「オリジナル10」でいまだに降格経験がないのは鹿島アントラーズと横浜F・マリノスのみ(横浜フリューゲルスは降格がないまま合併して消滅)。サンフレッチェ広島と東京Ⅴ(かつてのⅤ川崎)、清水エスパルスは2度ずつ降格を経験しています。広島は2度目の降格の翌年にはすぐにJ1に復帰。その後、森保一監督の下J1リーグで3度優勝と完全復活を果たします。
A22:2クラブ(鹿島アントラーズ、清水エスパルス)
2002年日韓W杯前後に各地に新スタジアムが建設され、また、最近は近代的なサッカー専用競技場が整備されています。鹿島のスタジアムは2002年W杯開催のために拡張工事が行なわれ、Jリーグ開幕当初とは見違えるようなスタジアムに変身しました。清水エスパルスはIAIスタジアム日本平を使い続けています。
A23:北海道コンサドーレ札幌
1935年に東芝堀川町工場(川崎市)にサッカー部が創部され、1980年には「東芝サッカー部」となり、日本サッカーリーグ(JSL)2部で長くプレー。1989年には1部昇格を果たしました。しかし、東芝はJリーグ参加に手を挙げず、1995年に北海道からの誘致を受けて移転して「コンサドーレ札幌」となり、赤黒のユニフォームも継承されました。
A24:ホムスタ(ホームズスタジアム)→ノエスタ(ノエビアスタジアム)=御崎公園球技場/レベスタ(レベルファイブスタジアム)→ベススタ(ベスト電器スタジアム)=東平尾公園博多の森球技場/カンスタ(kankoスタジアム)→Cスタ(シティライトスタジアム)=岡山県総合グラウンド陸上競技場
神戸のスタジアムは2002年日韓W杯のために建設され、神戸市が所有している「御崎公園球技場」です。完成後は「神戸ウイングスタジアム株式会社」が管理に当たり、愛称も「ウイングスタジアム」になりました。しかし、2007年には不動産ポータル「HOME'S」を運営するネクストが命名権を取得して「ホームズスタジアム」(略称「ホムスタ」)となり、さらに2013年以降は化粧品メーカーのノエビアが命名権契約を結び「ノエビアスタジアム神戸」(同「ノエスタ」)となりました。
A25:ゲルト・エンゲルス
出資会社の経営不振が原因で合併を余儀なくされた横浜フリューゲルス。サポーターを中心に合併反対運動が盛り上がり、社会問題にまでなりました。
A26:北海道コンサドーレ札幌
J1リーグではかつての鹿島アントラーズが8回、横浜F・マリノスが5回の優勝を経験しています。J1では強いチームを完成し、それを維持できれば優勝回数はどんどん増やすことができます。しかし、J2リーグではそうはいきません。
J3リーグは2014年の発足から10年も経っていません。しかも、J1リーグとの実力差も大きく"J1への道"は容易ではありません。
A28:FC東京 5-4 川崎フロンターレ
JFL時代からライバル関係にあった両チーム。2006年11月の第30節では5-4という点の取り合いの末にホームのFC東京が勝利。これをきっかけに川崎側から両チームの対戦をダービーマッチとして開催したいと申し入れがあり、FC東京も了承して「多摩川クラシコ」と命名されました。ちなみに、それまでの対戦も通算して「第11回多摩川クラシコ」と銘打った2007年の第10節での対戦も点の取り合いとなり、川崎が5-2で勝利して雪辱を果たしました。これまでの通算成績は川崎の24勝9分12敗(カップ戦等も含む)。
A29:今野泰幸(FC東京)
最終節を前に5チームに逆転優勝の可能性が残ったものの、2位浦和に勝点1の差をつけて首位に立つセレッソ大阪は「勝てば優勝」でした。エース西澤明訓が2ゴールを挙げ1点リード。残り時間が少なくなるとスタジアムのあちこちで優勝セレモニーの準備が始まり、スタジアム全体がざわつき始めました。すると、89分にCKからのこぼれ球を今野泰幸が決めて同点とされ、川崎に勝利したガンバ大阪が逆転優勝。C大阪は5位に沈みました。
A30:ベガッ太(ベガルタ仙台)
2013年から実施されてきたマスコット総選挙は今年で最後となりました。これまで11回の総選挙ではベガッ太のほか、ヴィヴィくん(V・ファーレン長崎)、サンチェ(サンフレッチェ広島)、グランパスくん(名古屋グランパス)が各2度ずつ、マリノスケ、マリノス君(以上横浜F・マリノス)が1度ずつ第1位を獲得しており、そこにマリンが加わったわけです。「ゆるキャラ」や「着ぐるみ」が一つの文化となっている日本だけに、マスコットのクオリティ-はワールドクラス。今後もユニークなマスコットの登場に期待したいところです。