この記事をまとめると
■シボレー・コルベットE-Rayが発表された■コルベットE-Rayはフロントに電動モーターを備えたAWDとなる
■2024年モデルとして2023年の後半から発売開始予定
コルベット史上初のAWDにして量産コルベット最速のE-Ray
2020年のフルモデルチェンジで伝統のFRを捨て、ミッドシップのスポーツカーへと生まれ変わったシボレー・コルベット。そんなコルベットは、先代モデルよりも大幅にパフォーマンスを高めたことで、ファンからもその転生は概ね好意的に取られているようである。
そして2024年モデルとして、また新しいコルベットが誕生することとなった。
このE-Rayは、ミッドシップに搭載された495馬力の6.2リッターV8エンジンは従来通り後輪を駆動し、そして新たにフロントに搭載された160馬力の電気モーターが前輪を駆動するという、コルベット70年の歴史で初となるAWDとなっている。

GMの社長であるマーク・ロイスは、「コルベット初の電動AWDのE-Rayは、さらに一歩進んで、コルベットが何を提供できるか、その可能性を広げます」と述べる。

実際E-Rayは、システム最高出力655馬力となり、0-60マイル加速を2.5秒でこなし、1/4マイルを10.5秒で駆け抜ける、史上最速のコルベット量産車となっている。
2024年モデルとして2023年後半より発売開始
E-Rayのインテリジェント電動AWDシステムは、常に路面状況をモニタリングし、トラクションの状態やドライバーのニーズに合わせて瞬時にそしてシームレスに反応する。トラクションの低い路面や急発進の際には、前輪に駆動力を供給し、車両の安定性を高めてくれる。

また、E-Rayの電動アシストは、ドライバーによって任意にモード変更可能だ。「ツアー」「スポーツ」「トラック」「ウェザー」「マイモード」「Zモード」と6つのモードが用意されるとともに、それとは別にバッテリーの充電状況を最大限に高める「チャージ+」機能もセレクト可能だ。

さらに、E-Rayはふたつの電気モードも搭載している。「ステルスモード」を選択すると、通常走行のためにエンジンが始動するまでの間、電気モーターのみで走行できる。これは街中を静かに走行するためのモードで、最高速度は約72km/hとなる。一方、カスタム設計されたパフォーマンス・トラクション・マネジメント・モードは、サーキットでのパフォーマンス向上のために電動駆動システムを活用するモードで、電動AWD駆動システムと協調し、必要に応じてフロントアクスルにトルクが加えられる。
そんなE-Rayであるが、見た目も特別。Z06と共通のワイドボディの力強いプロポーションで、E-Ray専用の5スポークツイストスターデザインの大径軽量アルミホイールが奢られクーペとコンバーチブルの2タイプのボディが用意される。さらに、「E-Ray」専用ボディレングス・ストライプ・パッケージをセレクトすれば、エレクトリックブルーのダブルストライプが前後にボディを貫く。

インテリアでは、コンソールに「Charge+」と「Stop/Start」のボタンを新設し、インフォテイメントシステムとインストルメントクラスターを刷新し、これまで以上に一体感のあるデザインが採用される。

コルベットE-Rayの北米での価格は、クーペが10万4295ドル(約1331万6000円)、コンバーチブルが11万1295ドル(約1421万円)となり、2024年モデルとして2023年後半に発売される。なお日本導入時期は未定。

ミッドシップだけでなく今度はAWD化というサプライズを用意してきたコルベット。電動モーターによってAWDとなったコルベットE-Rayがどんな走りを披露してくれるのか、否が応でも期待が高まる。