この記事をまとめると
■台湾でトヨタ・タウンエース トラックが走っているのを目撃



■以前は三菱のデリカ・バンとデリカ・トラックの独擅場だった



■現在タウンエースのファンサイトまでできるほどの人気を獲得している



三菱車の独擅場から一変!

台北駅の近くを歩いていると、1台のクルマに目がとまった。それが写真のトヨタ・タウンエース トラック。



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コロナ禍前に台北を訪れた時には、日本でのトヨタ・ハイエースのように走っていたライトバンや同クラストラックは三菱・得利卡廂車(デリカ・バン)&同得利卡貨車(デリカ・トラック)のほぼ独擅場となっていた。

そして、それより小さい商用車としては、三菱A180(日本での軽自動車キャブオーバーバンのようなクルマ)、A190(日本での軽トラックのようなクルマ)がほぼ占めており、つまり商用車=三菱であった。なお、いまではA180をベースとした「e-VERYCA」というBEV(バッテリー電気自動車)や、デリカ・トラックをベースにしたHEV(ハイブリッド車)として中華堅兵というモデルもラインアップしている。デリカ系は2.4リッター直4、A180やA190では1.5リッター直4が搭載されている。



いま意外な日本車が「ファンサイト」ができるほど人気に! 三菱の独壇場だった「台湾」のバン&トラック市場にトヨタが殴り込んだ
三菱・A180の走行写真



このような状況の台湾において、トヨタは2022年10月にタウンエースとタウンエース・バンを発売した。ボディサイズはA180に対しタウンエースは、全長はやや短く、全幅はやや広く、全高はやや低くなっている。搭載エンジンは同じ1.5リッター直4だ。



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トヨタ・タウンエース トラックが搭載する1.5リッターエンジン



コロナ禍前もちょくちょく台湾を訪れているが、長い間台湾の商用車といえば三菱がメインであった。台湾という限られた市場とはいうものの、長い間無風市場ともいえるところにトヨタがあえて挑戦してきたことになる。今後街の風景が変わっていくのか楽しみである。



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三菱・デリカバンの走行写真



安全装備の表記が日本向けのクルマとは異なっている!?

興味深いのは、台湾のトヨタのウェブサイトをみると、タウンエースの予防安全パッケージ(安全運転支援デバイス)がトヨタセーフティセンスになっているところ。日本で販売されるタウンエースはインドネシアにある、アストラ・ダイハツ・モーターで生産され輸入されている。



日本でトヨタは、トヨタブランド車であっても、ダイハツからのOEM(相手先ブランド供給)車の場合は、トヨタセーフティセンスではなく、ダイハツの呼称となるスマートアシストを使っている(この流れと同じく、スバルで生産されるGR86はアイサイトの呼称が使われている)。



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トヨタ・ピクシス エポックの安全運転支援技術の作動イメージ写真



※トヨタ・ピクシス エポックの安全運転支援技術の作動イメージ



システムの詳細が異なることもあり呼称を変えているのだろうが、台湾で販売されるタウンエースはなぜトヨタセーフティセンスになるのだろうと思っていたら、台湾向けタウンエースは現地にあるトヨタが70%出資している、一部トヨタ車(日野車も)の製造を行っている国瑞汽車で生産されているので、スマートアシストではなく、トヨタセーフティセンスとなっているようである(デバイスの詳細がどうなっているかは調べきれなかった)。



いま意外な日本車が「ファンサイト」ができるほど人気に! 三菱の独壇場だった「台湾」のバン&トラック市場にトヨタが殴り込んだ
台湾トヨタのタウンエースの電子カタログの安全運転支援機能の紹介ページ



SNSではすでにタウンエースファンのサイトができており、今後台湾を訪れるとタウンエースを頻繁に見かけることになるかもしれない。

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