この記事をまとめると
■東京オートサロン2024にホイールメーカーの「WEDS」がブースを出展■WEDSの歴史が感じられる展示内容となっていた
■WEDSは「日宝」という社名でアフターマーケット向けのホイールを販売したことから始まった
日本で初めて市販された社外ホイールも
2025年で創業60周年を迎える老舗ホイールメーカーの「WEDS」のブースでは、その歴史を網羅するように、いろんな要素を詰め込んだ展示が行われていました。
そのブースのテーマに沿って、「WEDS」の歴史を追うように展示の内容を紹介していきましょう。
「WEDS」の始まりは1965年です。
その最初の商品が「ELSTER(エルスター)」というホイールです。
これは「中央精機株式会社」による製造のメッキ仕上げされたスチールホイールだそうで、日本で初めて市販された社外ホイールとのこと。
続いての製品は、こちらも日本では初めてとなる、鍛造3ピース構成のアルミホイール「レーシングフォージ」です。

こちらは競技用として作られたホイールですが、当時はアルミホイール自体がまだメジャーではなかった時代に、高剛性で軽量なホイールを商品化して、主にレースの世界で厚い支持を受けていたようです。
その「レーシングフォージ」が昨年の秋に復刻されました。

当時のデザインそのままに、いまの勢造技術によってブラッシュアップされました。当時は競技専用品でしたが、JWLを取得した公道使用可能なモデルとして生まれ変わっています。
※13インチ版は競技専用品のままです
その実車装着例として、「JCCA TSカップ」出走車両の「レーシングフォージ サニー」を展示しています。

これは、1970年代に多大な人気を博していた「富士チャンピオンシリーズ TS1300」のレース車両をできるだけ忠実に再現したというこだわりのマシンです。
当時使われていた「レーシングフォージ」ホイールにこだわって使用し続けていたマシンということで、今回の展示車両に選ばれたようです(展示では復刻品を装着しています)。
続いてはシャープなメッシュスタイルが印象的な「マーベリック 1613M」です。

こちらは当時の製品ではなく、今年新しく登場したモデルですが、1980年代に流行した「メッシュホイール」をいまの製造技術で再構成したモデルになります。
昭和のベテラン勢にとっては懐かしいデザインですが、若い人には新鮮に映るようです。
最新モデルにも注目!
イッキに時代は進み、現在の主流の商品群を見ていきましょう。
こちらはいまのトレンドの中心になっている高級SUV用の製品「クレンツェ・ヴェルサム」です。

大柄で車高の高いボリュームのあるボディに合わせて19~22インチという大径サイズの展開が特徴のこのモデルは、エレガントさを感じる細身のスポークデザインに曲線を上手く採り入れて高級感を表現しています。
実車展示は「トヨタ・アルファード」です。

絶妙な車高のおかげかデザインの妙なのか、22インチのサイズが違和感なくフィットしています。
最後は、モータースポーツを意識した高性能ラインの「ウェッズスポーツ」のフラッグシップ・モデルです。
最高峰はやはり、高剛性&軽量を極めた鍛造タイプの「TC105X FORGED」。そのラインアップにニューモデル「TC105X DSR」が加わりました。

「DSR」とは「ダブルステップリム」の略で、WEDS独自の圧延リム加工技術を、リムの両端で使用したモデルとのこと。薄く軽量に仕上がっています。
そして注目したいのは、鋳造タイプながらも鍛造タイプに迫る軽量性を備えた「TC105X」です。
鍛造に肉薄する軽量高剛性な性能を実現しながら、鋳造モデルならではの低価格で購入できるという魅力の詰まった製品です。

「ウェッズスポーツ」の実車展示は、「スーパーGT GT500クラス」に参戦中の「WedsSport ADVAN GR Supra」です。

ホイールは、センターナット式レース専用設計の「TC105X GT」。「ウェッズスポーツ」伝統のイエローが印象的です。

これだけでも十分盛りだくさんと言える「WEDS」ブースの展示内容ですが、今回のブース内にはもうひとつの大きなトピックが潜んでいました。
2輪のチューニング業界では揺るぎない存在感を誇るあの「ヨシムラ」とコラボした商品の発表がおこなわれていたんです。そちらの紹介は別記事で行っていますので、併せてお読みください。