この記事をまとめると
マツダが北京モーターショーで初公開した「EZ-6」がカッコいいと話題



■EZ-6は「Authentic Modern」をテーマとして魂動デザインの新しい解釈が施されている



■力強さを強調した従前モデルに対してEZ-6は繊細さや磨き込まれた滑らかさを特徴とする



北京で公開され中国で発売されたラージクラスセダン

今年の北京モーターショーにて世界初公開されたマツダの「EZ-6」が、めちゃめちゃカッコいいと話題になっています。「マツダ6の後継はない?」とウワサされていたなかで突如現れたことも手伝い、より注目度が上がっているようです。



マツダ6の復活にワクワクしかない! 北京で公開された「EZ-...の画像はこちら >>



では、そのカッコよさの秘密はどこにあるのでしょうか? 公開されている写真からじっくりチェックしてみましょう。



●見るべきは新しいデザイン要素の有無

EZ-6は、合弁事業のパートナーである長安汽車の協力のもと、長安マツダが開発する新型電動車(BEVおよびPHEV)として、2024年中に中国で発売されるラージクラスセダンです。



スタイリングについては、もちろん魂動デザインを基本に、デザインテーマを「Authentic Modern」とし、クーペフォルムのなかに生命感やエレガンスさを表現したといいます。



マツダ6の復活にワクワクしかない! 北京で公開された「EZ-6」の衝撃的なカッコ良さをデザインのプロが分析!!
マツダEZ-6のデザインスケッチ



マツダはいまFRプラットフォームによるラージ商品群を展開していますが、CX-60やCX-80などのスタイリングは基本的に従来のデザインテーマを踏襲しています。したがって、ここでの見所は、この新しいセダンに次代のデザインステップが表現されているか否かということになります。



新しい要素をボディ全体に取り込んだEZ-6

●エレガンスさを前面に出した新しい佇まい

で、結論からいうと、EZ-6には間違いなく魂動デザインの新しい解釈が施されているようです。たとえばボディ全体を眺めると、一見して感じられるのがエレガントな佇まいで、これは従前のモデルとは明らかに異なります。



その理由のひとつは徹底して磨き込まれたサーフェスの滑らかさ。もちろん、これまでのマツダ車も景色が映り込むような美しいボディが特徴でしたが、滑らかさの見せ方が一段階上がった印象があります。



マツダ6の復活にワクワクしかない! 北京で公開された「EZ-6」の衝撃的なカッコ良さをデザインのプロが分析!!
マツダEZ-6のボディサイドのアップ



もうひとつはシャープで繊細な表情。たとえば、ストレートに伸びたショルダーラインとベルトラインの細いメッキモール。さらにサイドシル部を走るメッキと、繊細な3本のラインがボディの表情を決定付けており、さらにこの流れを受け止めるリヤの逆スラントパネルが繊細さを倍加しているのです。



●従来からの要素をエレガンスにアップデートする

次にフロントを見ると、独自のシグネチャーウイングに新しい解釈が見られます。パッと見は従前と似た造形ですが、よく見るとランプとグリル部で分割され、とくにグリル部は細かなメッシュとのレイヤー表現が超エレガント。また、このグリルの外側にブラックのパネルを置くことでフロント全体をギュッと引き締めています。



マツダ6の復活にワクワクしかない! 北京で公開された「EZ-6」の衝撃的なカッコ良さをデザインのプロが分析!!
マツダEZ-6の真正面フロントスタイリング



ボディサイドの豊かな凹面と、前後フェンダーに流れる大きな面の動きは従前からのテーマですが、先述のとおり、ボディ上下のシャープな水平ラインに挟まれることで、面の動きがより繊細に見える点が新しい!



さらに、リヤではルーフから続く広いガラスエリアを、ガーニッシュで一体型となった横一文字のテールランプがしっかりと受け止めています。この新しいランプは、リヤパネルの要素を整理してスッキリ見せる役割もあるようです。



マツダ6の復活にワクワクしかない! 北京で公開された「EZ-6」の衝撃的なカッコ良さをデザインのプロが分析!!
マツダEZ-6のリヤスタイリング



こうして、EZ-6には新しいデザイン要素がボディ全体に織り込まれています。もちろん基本テーマは継承されていますが、比較的「力感」が強調されていた従前に対し、繊細さや磨き込まれた滑らかさが特徴で、これは昨年のモビリティショーで話題となったアイコニックSPに通じるものです。



ご存じのとおり、アイコニックSPは2021年に就任したデザイン本部長の中山雅氏が手がけていますが、もしかしたらEZ-6にも氏の意図が大きく反映しているのかもしれません。フロントフェイスの造形ひとつを見ても、必ずしも従前の表現に縛られない自由な展開が期待を抱かせるのです。

編集部おすすめ