この記事をまとめると
■パッシングは「通過や通行・追い越し・追い抜き」といった意味をもつ



■使う場面や人によって意味が異なる場合がある



■使い方を間違えるとトラブルの原因なので注意が必要だ



パッシングってそもそもなに?

ヘッドライトを素早く1~2回点滅させるパッシング。そもそもパッシングとは、どのような意味で、どのような場面で使用するのでしょうか。この記事では、パッシングの意味や使用シーン、パッシングするときの注意点などを解説します。

パッシングされたことがある方はもちろん、パッシングで相手に合図したいと考えている方も参考にしてみてください。



パッシングとは?

まず、パッシング(passing)という単語には、通過や通行・追い越し・追い抜きといった意味があります。そのため、前走者の前に出たい場面で、先に行きたいクルマがヘッドライトを素早く1~2回点滅させるほうが意味としては正しいといえるでしょう。



むしろ使わないほうが無難か!? あまりに意味が広すぎる「パッ...の画像はこちら >>



しかし、日本の交通事情を見てみると、「お先にどうぞ」という意味でパッシングする場合も見かけます。また、譲ったことに対して感謝の意を示すためにパッシングするという運転者もいます。



つまり、時と場合によってパッシングの意味や伝える内容が異なるのです。では、パッシングはどのようなことを伝えたいときに使用するのでしょうか。



パッシングの意味

パッシングには、さまざまな意味があります。前述したように「先に行きます」や「お先にどうぞ」などの意味のほかに、以下のようなことを伝えるときにパッシングを使用することがあります。



・危険であることや異変が発生していることを伝える(無灯火、ハイビームのままのとき、ライトの消し忘れなどを伝えるとき)



・緊急事態を伝えるとき(バスやタクシーなどの車内で緊急事態が発生しているときにパッシングで周囲に知らせる)



・抗議するとき(急ブレーキや急ハンドルなどを伴う急な割り込みをされたときや相手の危険な運転行為によって自車が危険な目にあったときなど)



・注意喚起のとき(落下物があることや取り締まりをしていることを伝えるとき)など



このように、パッシングにはさまざまな意味があります。そのため、交通場面によってパッシングの意味が異なるのです。



使い方を誤ると警察沙汰にも

トラブルの原因になることも!? パッシングの注意点とは?

パッシングは、相手に合図を送ったり、自車の運転行動を伝えたりするときに役立ちます。しかし、使い方を間違えると、トラブルの原因にもなるため、使い方には注意が必要です。



たとえば、交差点でのパッシングは、言葉どおりの「先に行きます」という意味のときもあれば、「お先にどうぞ」という意味のときもあります。もし、自車が「先に行きます」という意味でパッシングしたのにもかかわらず、相手が「お先にどうぞ」という意味だと思った場合、交通事故になるでしょう。



むしろ使わないほうが無難か!? あまりに意味が広すぎる「パッシング」の是非を考えてみた
夜間の交差点のイメージ



このほかにも、追い越し車線を走行しているときに前車にパッシングして道を譲ってもらおうとしたものの、前車の運転者が煽られていると勘違いする可能性もあります。



むしろ使わないほうが無難か!? あまりに意味が広すぎる「パッシング」の是非を考えてみた
トンネル内で2台が間隔を詰めて走行している様子



このようなことから、パッシングの使い方を間違えると、事故やトラブルの原因になるため、適切な方法で使用するようにしましょう。



さまざまな意味があることを理解しておくことが大切

パッシングは、時と場合によって意味が変わります。そのため、パッシングされたときは、自分がおかれている交通状況に応じて、どのような意味のパッシングなのか考える必要があります。しかし、実際の交通社会ではじっくり考えている時間がないため、パッシングされたときは、相手の動きに応じて柔軟な対応を取るようにしましょう。



むしろ使わないほうが無難か!? あまりに意味が広すぎる「パッシング」の是非を考えてみた
ハイビームで走行するクルマ



一方、パッシングする側は、意味が伝わりやすい状況でパッシングするようにすることが大切です。意味なくパッシングすると、勘違いされたり、煽り運転と捉えられて警察に通報されたりしてしまいます。



パッシングは、意思を伝える有効な手段であるものの、使い方に気をつけなければならない行動といえるでしょう。

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