この記事をまとめると
■タクシーや路線バスの運転手には二種免許が必要だ■学科や運転教習の項目に二種免許独自の項目が存在する
■チェック項目が増えるほか合格点も高めなので難易度はそこそこ高めだ
二種免許取得はプロドライバーへの登竜門
タクシーの運転を観察していると、「本当に二種免許もってる?」と疑いたくなるような行動をする運転者を見かけることがあります。では、二種免許とはどのような免許なのでしょうか。この記事では、二種免許の試験を受けたことがある筆者が二種免許の難しさや免許取得時のコツなどを解説します。
よく見かけるタクシーやバスの運転者は二種免許保有者
そもそも、第二種免許とは人を乗せて運賃をもらう旅客自動車を運転する場合に必要となる免許です。よく見かける二種免許の運転者はタクシーやバスとなります。
しかし、二種免許でなければ運転できないクルマを運転している運転者のなかには、目を疑いたくなるような運転をする人を見かけることがあります。では、第二種免許は、第一種免許より取得するのが難しいのでしょうか。
タクシーに必要な二種免許の取得は難しいわけではない!?
ここからは、筆者の経験も含めて、普通二種の取得が難しいのか解説します。
早速、結論からお伝えすると、普通二種の取得はさほど難しくはありません。ただし、「普通車(第一種免許で運転できる乗用車)の運転に慣れていて、日頃から法律を守って運転している人であれば」という注釈が付きます。

日頃から法律を守っている方であれば、普通二種ならではの項目のコツさえ掴んでしまえば簡単に免許を取得することができます。
普通二種免許を取得する際に受ける技能教習の主な項目は次のとおりです。
・鋭角コース
・旅客輸送を想定した走行
・転回
・先急ぎの危険を理解した運転
また、学科教習では、さまざまな乗客を乗せることを想定した内容や応急救護を学びます。二種免許の学科教習は、一種免許の応用編という印象なので、さほど難しくはありません。
試験項目が多く合格点も高めに設定
運転の試験も二種免許ならではの項目がある
普通二種免許の運転の試験では、次の7つについて行われます。
1)道路における走行
2)交差点の通行
3)横断歩道の通過
4)人の乗降のための停車及び発進(目標位置に後席ドアを合わせて止まる)
5)転回
6)方向変換又は縦列駐車
7)鋭角コースの走行
いずれも技能教習で練習した内容となるため、教習中にコツを掴んでいれば苦労することはありません。なお、技能試験の合格点数は80点以上です。普通一種の合格点70点以上と比べると、合格点が高くなっています。

合格点が高いと合格率が低くなりそうと思われる方もいるかもしれませんが、基本的なルールを守った運転ができ、二種免許ならではの停車や転回などが問題なくできれば80点以上は簡単です。
免許を取得するための運転と売上を上げるための運転
ここまで普通二種免許の取得について解説してきましたが、これらはあくまでも免許を取得するための運転です。
タクシードライバーとして業務が始まると、売上を上げるための運転を考えなければなりません。このように運転に対する考え方が変わるため、街なかで「本当に二種免許もってるの!?」と思うような運転を見かけると考えられます。

筆者も、二種免許を取得するための運転と売上を上げるための運転の違いを感じ、改めて安全な運転について考えるようになりました。