この記事をまとめると
■アウディS3とRS3の一部改良モデルが日本市場で販売を開始



■S3はエンジン出力向上とトルクスプリッターの採用でより高い走行性能を実現



■RS3は駆動システムの改良でニュルブルクリンク北コースの最速タイムを記録した



マイナーチェンジ前よりも走行性能が向上したアウディS3

「技術による先進」をスローガンに、4輪駆動システムやアルミボディなど先進的な技術を採用してきたドイツの自動車メーカーのアウディ。その車種ラインアップは多岐に渡り、もっともコンパクトな「A1」からフラッグシップサルーンとして君臨する「A8」を取り揃えるほか、SUVの「Qモデル」など、さまざまな人たちのライフスタイルにあった車格を取り揃えている。



なかでもコンパクトモデルの「A3」は、「A1」より車格が大きく実用的な面も光る一方で、より上質な走りを体感できるモデルとして、日本市場でも人気の高い車種だ。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウ...の画像はこちら >>



そんな「A3」には、標準モデルよりも少しパワフルなスポーティグレード「S3」と、圧倒的な速さを追求したスポーツグレード「RS3」というふたつのモデルがラインアップされている。とくにRSモデルは、アウディのモータースポーツ車両の開発・製造する「アウディスポーツ」が手がけており、長年のレース活動から得た知見を生かしたモデルとなっている。



そして今回、ベースとなる「A3」のマイナーチェンジを受けて「S3」と「RS3」のマイナーチェンジモデルが、日本市場でも販売されることとなった。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウディS3・RS3の一部改良モデルの販売がスタート
アウディS3セダンのフロントスタイリング



まず、スポーティグレードの「S3」は、L字型のデザインエレメントを取り入れたシングルフレームグリルや、大型のエアインテークを備えたフロントバンパー、空力に寄与するリヤディフューザーと左右4本出しパフォーマンスエキゾーストシステム、さらに標準モデルより10mm車高を下げたサスペンションによって、高性能モデルであることを一目で認識できるようにデザイン面を刷新。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウディS3・RS3の一部改良モデルの販売がスタート
アウディS3スポーツバックのリヤまわり



ブラックを基調としたインテリアは、パーシャルレザーのスポーツシートを標準装備して運転時の快適性を向上させたほか、より上質な車内となったことで居住性も向上。ドライバーはもちろん、同乗者の心も揺さぶる仕立てとなっている。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウディS3・RS3の一部改良モデルの販売がスタート
アウディS3のスポーツシートまわり



パワートレインは、2リッター4気筒ターボエンジンとし、最高出力は333馬力、最大トルク420Nmと、マイナーチェンジ前より23馬力、20Nmほど向上。性能が向上したパワーを、7速Sトロニックトランスミッションとアウディ独自の4輪駆動システム「クワトロ」によって、効率よく4輪にパワーを伝達しているほか、新たに「RS3」に採用されていたトルクスプリッターを搭載したことで、リヤアクスルの駆動力配分を左右へ自由自在にコントロールできるようになった。



サーキット専用モードを新たに新設したアウディRS3

一方、スポーツグレードの「RS3」は、RS専用デザインの前後バンパーやアウディスポーツ製5Yスポークデザインのマットブラックアルミホイール、ダイヤモンドパターンを採用したシングルフレームグリル、フロントフェンダーの大型エアアウトレット、標準モデルより15mm車高を下げたサスペンションの採用など、Sモデルよりもさらにアグレッシブなエクステリアになった。



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アウディRS3スポーツバックのフロントスタイリング



インテリアでは、ファイナッパレザーのスポーツシートやRS専用のダブルフラットシェイプステアリングホイール、RSモードへの切り替えを素早くしたサテライトスイッチ、RS専用ディスプレイモードを備えたアウディバーチャルコックピットプラスによって、ドライバーのやる気を呼び起こすような攻撃的な雰囲気を演出。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウディS3・RS3の一部改良モデルの販売がスタート
アウディRS3のインパネまわり



パワートレインは、マイナーチェンジ前と同じ2.5リッター5気筒ターボエンジンで、最高出力400馬力、最大トルク500Nmとなっているが、RS専用にチューニングされたトルクスプリッターを備えた4輪駆動システムのクワトロや、改良されたサスペンションコントロールによって高いコーナリング性能を実現し、より洗練されたパフォーマンスを発揮する。



さらにアウディドライブセレクトには、リヤ外輪に100%のトルクを配分してドリフト走行を容易にした「RSトルクリヤ」と、セミスリックタイヤに対応してサーキット走行に最適化した「RSパフォーマンス」モードを装備。

こういった進化により、改良型のRS3は、ニュルブルクリンク北コースでコンパクトカークラス最速の7分33秒123を記録し、その圧倒的な速さを証明。RSの名は伊達じゃない。



今度のRSはニュルブルクリンクでクラス最速記録を樹立! アウディS3・RS3の一部改良モデルの販売がスタート
アウディRS3セダンの走行写真



アウディS3・RS3には、5ドアハッチバックと5ドアセダンの2種類が用意されており、S3の価格は756万~771万円、RS3の価格は906万~925万円だ。



アウディS3とRS3は、ベースモデルのA3」持っているプレミアムな高級感は残しつつ、走行性能にもこだわるユーザーへの魅力的な選択肢として、完成度の高いモデルに仕上がっている。

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