最近のパトカーには先代クラウンが増えている

日夜、我々の安全を守ってくれている警察官。その警察官が乗車する警察車両のなかでも我々になじみの深い車両といえば、やはり白黒カラーのパトカーだろう。そのパトカー、地域の交番にあるような小型車を除くと圧倒的にクラウン率が高いと思うことはないだろうか。

一時期はBM型のレガシィセダンを見かけることもあったが、いまでは徐々に姿を消しつつあり、変わって増えてきているのが先代の210系と言われるクラウンなのである。



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ではなぜこれほどまでにクラウンのパトカーが猛威を振るっているのだろうか?



クラウンは唯一パトカー専用グレードを用意する車種!

それはクラウンがパトカー専用のグレードを用意しているからなのだ。当然ながらパトカーは国費や県費などで購入されることとなり、購入に際しては各メーカーからの入札形式で決定される。



当然、パトカーにはパトカー専用の装備も備わるため、専用グレードを持たないメーカーの車種の場合、プラスアルファで専用装備の架装費用も見なくてはならない。



一方、カタログモデルとしてパトカー仕様が用意されているクラウンであれば、そのプラスアルファは最小限で抑えられるというわけで、結果的に入札価格も抑えることができるという仕組みなのである。そして、現在パトカー専用グレードを持つ車種はクラウンのみであり、他メーカーには存在していないのだ。



【素朴なギモン】なぜ日本のパトカーにはトヨタ・クラウンが多いのか?



ちなみに、クラウン自体はすでに15代目となる220系が市販されているが、クラウンパトロールカーは3世代前から慣例的に後期型にマイナーチェンジした時点でパトカー専用グレードが追加されており、前期型のパトカー専用グレードは存在していない。



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これについて公式な理由はアナウンスされていないが、フルモデルチェンジしたばかりのモデルをパトカーにした際に初期不良などがあってはならないということで、ある程度熟成の進んだ後期型になったタイミングでパトカー仕様を設定しているのかもしれない。



なお、一時期大量に警察車両として導入されたスズキ キザシも警察車両専用の装備を持ったグレードが用意されていたが、こちらはいわゆる捜査車両として導入されており、基本的には交通取り締まりに従事することはない(もちろん目に余る交通違反に対してはその限りではない)。



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