変わった装備やカスタムされている個体は高額なことも!
最近の新車のデザインがどうも好きになれない。新車は高すぎて買えないけど、今見ても可愛い中古車に乗りたい。な~んて思っている人、意外に多いんじゃないでしょうか。
そんな人にオススメなのが、1980年代~90年代ごろにブームとなった「パイクカー」と呼ばれた可愛いクルマたちです。「パイクカー」とは、既存の市販車をベースにして、デザインにより個性や特徴をもたせて作られたモデルのこと。
1)日産Be-1
1987年に誕生した、当時のマーチをベースとして作られた日産のBe-1が、その先駆け的存在として知られています。コロンとした丸いボディに、ちょこんと小さな丸いヘッドライトで、シンプルだけどレトロな雰囲気。インテリアはカラフルでポップ。これが老若男女に「可愛い」「おしゃれ」と人気を博し、今見てもその魅力は健在です。
エンジンは1.0リッターで速ATと、あまり走りにパワフルさやスムースさは期待できませんが、車重が軽いので市街地メインで使う分にはそこそこ走ります。中古車価格の相場は40万円台~80万円台くらいとなっていますが、電動キャンバストップのモデルは150万円以上の値がつくモデルもあるほど、現在でも人気があります。
2)日産パオ
続いて人気のパイクカーは、日産パオ。こちらも3ドアハッチバックながら、むき出しのドアヒンジや、メッシュグリルにメッキの丸目ヘッドライト、ルーフレールなどがちょっとSUV的な雰囲気を醸し出す、レトロデザイン。当時のトレンドでもあったキャンバストップを採用しています。

インテリアは、直線基調のインパネにぽんぽんと丸いメーターやハンドルがあって、レトロ可愛さ満点。
今でも新車で買えるエレガントなデザインのモデルも存在!
3)日産フィガロ
次に、オープカーが欲しいという人には、1991年に登場した2ドアコンバーチブルの日産フィガロ。ヨーロッパの街並みにも似合いそうなクラシックな雰囲気で、ペールブルーやベージュにホワイトルーフのツートーンという、優しげでおしゃれなボディカラーも印象的です。コンパクトサイズなのに、4人乗りというのも嬉しいですよね。

インテリアはホワイトを基調として、クラシックカー風の細くて大きなハンドルや、丸いスイッチ類、ソファのようなシートがオシャレ。エンジンはやはり1リッターで3速AT、中古車価格は60万円台くらいから。ビカビカに仕上げてあって走行距離が少ないモデルだと、360万円くらいの値がついていることもあります。
4)ミツオカ・ビュート
続いて、中古車だけでなく今でも新車で買えるパイクカーといえば、ミツオカ・ビュート。初代は1993年に登場していますが、ベースとなっているニッサン・マーチのモデルチェンジに合わせ、現行で3代目のビュートとなっています。大きな特徴となるデザインは、英国のジャガー・Mk2を彷彿とさせるエレガントでクラシカルな雰囲気。とくにフロントマスクは凝っていて、大きな縦型のメッキグリルと丸目のヘッドライトは、初代からずっと受け継がれています。

インテリアは、7色のインパネに、赤やアイボリー、ブラウンのレザーシートでうっとりする空間。エンジンは1.2リッターでCVT、UVカットガラスやオートライトなど、現代のクルマらしい快適装備が搭載されているのも嬉しいですね。価格は現行モデルの新車で262万9000円から。
5)ミツオカ・リューギ
そして最後にもう1台、ミツオカ・リューギも新車で買えるパイクカーです。トヨタ・カローラアクシオやカローラフィールダーをベースに、デザインはまるで小さなロールス・ロイス。一流ホテルや結婚式場などにも似合いそうな、とても品のある美しいデザインとなっています。

2014年に登場し、1.5リッターエンジンにCVTと5速MTが用意されるガソリンモデルと、1.5リッターのハイブリッド+電気式無段変速機のモデルも選べます。インテリアはちょっとモダンになっていますが、木目調の加飾があったり、ベースモデルと比べると個性はプラスされています。ボディカラーも、華やかなパールホワイト、シルバーやブロンズ、ボルドーといった格の高さを感じさせるラインアップ。価格は新車で262万1300円から、中古車だと190万円台~280万円台が相場となっています。
というわけで、思いっきり見た目重視で選べるパイクカーたちをご紹介しましたが、心に響くモデルはありましたでしょうか? 約30年も前に登場したモデルも多いので、乗るにはそれなりにちゃんとメンテナンスをしながら、手をかけてあげることが求められると思いますが、やはり見るたびに心が踊るクルマを愛車にすると、毎日がハッピーになるものですよね。もしメンテナンスが心配という人は、新車で買えるパイクカーからはじめてみるのもオススメです。