この記事をまとめると
■ヤンキーたちがカスタムに愛用したセダンを紹介



■ただ高級なだけでなく、いかにベースが悪そうな見た目をしているかが問われていた



■ただ車高を下げるだけでなく、エンジンや足まわりの設定も大事な要素だった



VIPカスタマーに愛された高級セダンたち

ちょっとヤンチャな若者がこぞって乗っていた、いわゆるヤン車。最近ではかなり台数も減ってきているだけでなく、車種の選択もミニバンや軽自動車が中心となりつつあるようだが、ひと昔前のヤン車はセダン系が主流となっていた。



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そこで今回は、そんなちょっと昔に人気を集めたヤン車のベース車種を独断と偏見でピックアップ。

当時を知る人は懐かしい思い出と共に振り返っていただきたい。



日産 シーマ

ヤン車のベースとして人気だった高級セダン。中でも日産の高級セダンであるシーマはひときわ人気の高い1台となっていた。新車時ではトヨタのセルシオに及ばなかったシーマではあったが、ヤン車の世界ではセルシオを上まわる人気を誇っていたのである。



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その理由としては、セルシオよりもはるかに押し出しの強いワルそうなルックスをしていたことと、4リッター超のエンジンしかラインアップしていないセルシオに対し、3リッターターボエンジンを搭載したグレードも用意されていたシーマは、ターボの暴力的な加速と3リッターの排気量ということで自動車税を安く抑えることができるというのが理由だったようだ。



高級車ならではの風貌は周囲に圧倒的な存在感をアピールできた

トヨタ・クラウンマジェスタ

トヨタ車をベースとしたヤン車も数多く存在していたが、一時期はセルシオを凌ぐ人気となっていたのがクラウンマジェスタだろう。日本の高級車の代表であるクラウンの雰囲気を持ちながらも、より押し出し感の強いデザインと大柄なボディを持ったマジェスタは、存在感の大きさも重要なポイントとなっていたヤン車界隈では人気が高かった。



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とにかく低い車高とイカついエアロはマストで、大径のディッシュ系ホイールを組み合わせれば定番のヤン車スタイルの完成であり、若干余裕のあるユーザーはV8エンジンに直管マフラーを組み合わせ、威圧感タップリのサウンドを響かせていたのだ。



日産 プレジデント

1990年代のヤン車で他人と差別化を図りたいユーザーが奮発して乗っていたのが、日産のショーファードリブンであるプレジデントだ。ライバル車のセンチュリーは1967年にデビューした初代モデルが97年まで販売されていたのに対し、プレジデントは1990年に2代目へとフルモデルチェンジを果たしていたため、ひと目で新しいモデルであることがわかる点がアドバンテージだったのだ。



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また、モデル途中で追加されたバネサス仕様もヤン車らしいベタベタの車高にするのには好都合であり、兄弟車であるインフィニティQ45やプレジデントJSとともに人気を誇っていたのだが、2003年に登場した4代目モデルはほぼシーマの兄弟車のようになってしまったため、そこまでの人気とはならなかったようだ。



トヨタ・ソアラ

ヤン車というとセダンタイプの高級車が主流であったが、クーペタイプでありながらヤン車のベースに選ばれることが多かったのがソアラだった。というのも、ヤン車マンガの代表格である「シャコタン☆ブギ」の主人公の愛車がソアラ(初代)であり、初代と共通のデザインテイストを持った2代目モデルもまたヤン車のベースとして愛された1台だったのだ。



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そもそもヤン車のルーツは街道レーサーであり、街道レーサーは1970年代から80年代にかけて開催されていたグラチャン(富士グランチャンピオンレース)の前座レースだったツーリングカーレース参戦車がモチーフとなっていたため、スポーティクーペがヤン車のベースになるのもなんら不思議がなかったのである。



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