この記事をまとめると
■2022年6月の新車販売台数が発表された



■登録車の台数の落ち込みが激しいことがわかる



■理由や今後の納期について解説する



例年の6月の傾向とは異なる結果となった

毎年6月は新車販売にとっては、“夏商戦”のスタート月であり、暦年締めでの上半期末や四半期決算月ということもあるので、各ディーラーはいつにも増して販売促進活動を強化し、1台でも多く登録(軽自動車は届け出)させるべく営業活動を展開するので、販売台数も自ずと多くなる。



しかし、自販連(日本自動車販売協会連合会)、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)が発表した、2022年6月単月の新車販売台数をみると、いつもの6月とは思えない結果となっている。まず登録乗用車は16万9680台となり、前年同期比で85.7%となっているのだが、新型コロナウイルス感染拡大直前となる2019年6月比では約68%。

一方軽四輪乗用車は9万8397台となり、前年同期比では99.9%と健闘、2019年6月と比較しても約82%となっているので、登録車ほどの落ち込みは見せていないようだ。



メーカー別でみると、軽四輪乗用車のみでは前年同月比で100%越えをしたのが、スズキと日産、三菱となっている。日産はサクラ、三菱はeKクロスEVという軽自動車規格BEV(バッテリー電気自動車)が発売になったばかりなので販売増に寄与したことが考えられる。



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スズキについては、ここのところ“生産遅延が深刻”といった話も聞かれたが、メーカーとして6月の新車販売を重視する傾向があったので、可能な限り生産を行い出荷したのかもしれない。



納期が把握できていないことが最大の問題

登録車のほうが数字を下げている要因はやはりトヨタだろう。人気車のなかには納期遅延が深刻なモデルも少なくないのだが、それでもオーダーが入り続けているのと同時に、ほぼ全車種に渡り法規対応のための改良も進めている。改良前モデルのバックオーダー分を消化してからでないと改良できないため、オーダーストップを行うのが早くなっており、販売現場では冗談抜きで“売るクルマ(短期間で納車できる)がない”という状況が続いているのだ。



そのため現状ではいままでの受注残(注文をもらったが納車できていない)車両のなかから、少ないながらも生産され販売現場に配車された車両を新規登録して納車を行い、これが販売台数としてカウントされているだけといっていい状態となっている。これが8月ごろまでは続くのではないかとされている。



現状の納期遅延はただ“納車に時間がかかる”というだけが問題ではない。“納車がいつになるのか把握できない”とか、“急に納車が延びた”といった不安定な供給体制になっていることのほうがむしろ大きな問題となっているといっていいだろう。



車検直後に「乗り替え」を勧められる異常事態! もはや新車市場は「納期不明」が問題だった



売る側も下取り車が車検を迎える前に納車を間に合わせたいと、納期について十分マージンをとって販売促進活動を進めている。

コロナ禍前でも納期遅延が顕著なケースもあったが、当時は車検まで半年ほど残っていれば大丈夫だとされていた。しかしその後、納期遅延が目立ち始めると、車検まで1年ほど残っていたほうがいいという流れになった。いまでは人気車のなかには納車まで10カ月やそれ以上かかるモデルも出始めてきている。そのため、車検を取ったばかり、つまり次の車検まで2年ほど残っている段階で新車への乗り換えを勧めるようになってきてきるそうだ。



現状の納期遅延が収束する気配がないなかでは、売る側も買う側も余計なトラブルに巻き込まれないように“自衛”しながら新車購入を検討する日々が続きそうである。

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