この記事をまとめると
■警告灯(回転灯)は緊急車両などに設置される



■赤、黄、青、緑、紫の5種類がある



■それぞれの役割を説明する



警告灯は赤だけじゃない!

緊急車両などに設置されている警告灯=回転灯はパトカーなどの「赤」以外にも、いくつかの色がある。そうした回転灯の色は何色あって、それぞれどういう役割があるかご存じだろうか?



まず回転灯の色には、赤、黄、青、緑、紫の5種類がある。この5色について、その役割を説明していこう。



赤の警告灯

赤は消防車、救急車、パトカーなどの「緊急自動車」。



道路交通法39条で、「消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう」と定義されているクルマに限られる。



「紫」以外は勝手に使用不可! 赤・黄・青・緑・紫のクルマの回...の画像はこちら >>



消防車、救急車、パトカー以外でも、人命に関わる緊急自動車として、ガス漏れ事故に対応するガス会社のクルマや、漏電などに対応するや電力会社の車両、輸血運搬車両などにも、赤色灯が設置されている。



黄色の警告灯

黄色の警告灯を付けているクルマは、「道路維持作業用自動車」。



主に国土交通省やNEXCO各社が所有しているクルマで、道路維持・修繕や道路標示の設置などに用いる車両が該当。ハイウェイパトロールカーや清掃車、除雪車などでもおなじみのはず。



「紫」以外は勝手に使用不可! 赤・黄・青・緑・紫のクルマの回転灯ってどう使われる?



これらの車両は、道路交通法施行令によって「道路維持作業用自動車は、道路の維持、修繕等のための作業に従事するときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる黄色の灯火をつけなければならない」と定められている。



紫の警告灯は路上に設置するためのもの

青の警告灯

青色の警告灯は、地方公共団体などの「自主防犯活動用自動車」のためのもの。「青パト」と呼ばれる防犯パトロールカーなどに用いられている。



「紫」以外は勝手に使用不可! 赤・黄・青・緑・紫のクルマの回転灯ってどう使われる?



目的は文字どおり自主防犯活動になるが、勝手に使用するのは御法度。一定の条件を満たす団体のみが使用可能で、警察と運輸支局などの許可が必要。警察、陸運支局の許可を得たクルマであっても、緊急走行は許されていない。



緑の警告灯

緑の警告灯は、主に運搬車両に設置される回転灯。幅3mを超えるトレーラーを牽引するトラクターと、その誘導車に設置されることになっているが、回転灯設置の法的義務はないとのこと。



「紫」以外は勝手に使用不可! 赤・黄・青・緑・紫のクルマの回転灯ってどう使われる?



なお緑の回転灯を使用するには保安基準緩和認定申請(緩和申請)の認定を受ける必要がある。



また、法律上緑の警告灯を点灯することができるのは、運送業者が自社の保有する特殊車両を誘導する場合のみとなっている。



紫の警告灯

紫の警告灯は、故障などでクルマが停車したときに、その存在を後続車に知らせる目的で使用するもの。



覆面パトカーの赤色回転灯のように、屋根にポンとのせるのではなく、三角の停止表示板と同じように故障したクルマの後方の路上に設置するのが基本。



「紫」以外は勝手に使用不可! 赤・黄・青・緑・紫のクルマの回転灯ってどう使われる?



使用するのに、申請などはとくに必要ないが、点灯できるのは停車時に限られている。



これらの警告灯は、最後の紫色回転灯を除いて、無許可で使用、設置をすることはできない。個人が勝手に紫色回転灯以外を使用・設置すると、不正改造車とみなされ罰則が科せられることがあるので要注意。

編集部おすすめ