この記事をまとめると
■いま自動車市場ではSUVが人気■しかし販売台数ランキング上位には入っていない
■その理由について解説する
SUVは6位のライズが最上位
最近の新型販売状況を見るとSUVが多い。マツダは新たに後輪駆動を採用するCX-60を投入して、トヨタのクラウンはSUVスタイルのクラウンクロスオーバーに発展した。ホンダはCR-Vを廃止した代わりにZR-Vを発売する。
その結果、SUVの販売台数が増えて、新車として登録された小型/普通乗用車の30%近くに達している。ミニバンも25%を若干超えるが、今はSUVの登録台数が多い。コンパクトカーは約35%を占める。
従ってSUV/ミニバン/コンパクトカーを合計すると、小型/普通乗用車の約90%に達する。セダン、ステーションワゴン、クーペは、残りの約10%に含まれてしまう。
SUVは悪路を走るクルマとして誕生した事情もあり、大径タイヤの装着などにより外観がカッコイイ。その一方でボディの基本スタイルはワゴンだから、前後席の居住性が快適で荷物も積みやすい。SUVはカッコ良さと実用性を両立させて、人気のカテゴリーになった。
それなのに日本自動車販売協会連合会が集計する小型/普通車の販売台数(正確には登録台数)ランキングの上位車種を見ると、SUVが意外に少ない。2022年度上半期(2022年4~9月)の小型/普通車販売順位は、1位:ヤリス、2位:カローラ、3位:ノート、4位:ルーミー、5位:フリードと続き、6位になってようやくSUVのライズが入る。
そして7位以下は再びSUVが減り、ライズの次に入るのは14位のヴェゼルだ。
その理由は2つある。
ヤリスやカローラはシリーズ全体の台数となる
まず小型/普通車販売ランキングで1位のヤリスだが、実際には、SUVのヤリスクロスとスポーツモデルのGRヤリスを含んだシリーズ全体の台数になることだ。しかもヤリスシリーズの登録台数の内、約50%をヤリスクロスが占める。そうなると2022年度上半期において、ヤリスクロスは、1カ月平均で約7000台を登録している。
カローラも同様だ。日本自動車販売協会連合会が集計したカローラの台数には、セダン、ワゴンのツーリング、ハッチバックのスポーツ、SUVのクロス、さらに5ナンバー車になる継続生産型のアクシオ&フィールダーまで含まれる。そしてSUVのカローラクロスは、カローラシリーズ全体の約45%を占めるから、2022年度上半期における1カ月平均登録台数は約4300台だ。
そうなるとSUVの実質的な販売1位は、1カ月平均が約7000台のヤリスクロスで、2位は約6000台のライズ、3位は約4300台のカローラクロス、4位に約3700台のヴェゼルという順番になる。全長を4500mm以下に抑えたコンパクトSUVが、販売ランキングの上位に入ってくる。
今の小型/普通乗用車の国内販売状況では、1カ月平均の登録台数は約18万台で、その内の5万台少々がSUVだ。そのためにヤリスクロスの約7000台、カローラクロスの約6000台を表記するか否かで、SUVの印象が大きく変わる。
SUV市場の販売が好調なのに、上位に入る車種が少ない2つ目の理由は、SUVが主に国内販売ランキングの中堅レベルを支えていることだ。ランドクルーザー(プラドを含む)は、2022年度上半期における1カ月平均登録台数は約3200台、ハリアーは約3000台、RAV4は約2500台、CX-5は約2300台という具合だ。目立って大量に売られるSUVは少ないが、中堅レベルの車種が増えたことで、カテゴリー全体の販売総数を押し上げている。

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