旬のお野菜や魚介類で作ったサックサクの揚げたて天ぷらは、本当に美味しいですよね。うちは子どもたちが、ざる蕎麦やざるうどんが大好きなので、よくいっしょにリクエストされます。

しかし......。ハッキリ言って難しい。

どうしても衣がべちゃっと重くなってしまうんです。これでも、市販の天ぷら粉(コツがいらない...ってうたっているものです)を使うようになってマシにはなったのですが、お店のようにってワケにはいきません。特に揚げてから時間がたったものはべちゃべちゃと油っぽさが増して、ちょっと食べただけで胃もたれが......(そういう年頃です)。

揚げる前に、衣へ「油」を混ぜる?

そんな時、「あしたが変わるトリセツショー」(NHK総合、2024年4月4日放送)の揚げ物特集で耳よりな情報が。衣に含まれる水分を減らすことで、時間がたっても揚げたて食感が続くんですって!

そこで紹介されたのが「さき油」方式。

揚げる前に先に衣の液に油を混ぜてしまうということです。でもそれがどうして「衣の水分を減らすこと」につながるの?逆に脂っこくならないの?

とりあえず、ものは試しだ!ってことで、やってみました!

1)まず水180CCに油大さじ3強(40gほど)を混ぜます。

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

2)そこに小麦粉100gを加えて、粉っぽさが残るくらいに軽く混ぜます。

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

3)お好みの具材に打ち粉をして軽くはたきます。

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

4)後は180度の油で揚げるだけ!(いつもより気持ち長めに揚げるのがポイントだそうです)

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

これはすごい!いつも通り、市販の天ぷら粉を使ったやり方と比較してみたのですが、菜箸で天ぷらを油から取り出した瞬間に違いが分かります。「さき油」の方は、箸でつまんだ感じが圧倒的に軽いんです!そして衣が薄いのに、しっかりとサクサクとした硬さを感じます。

「味見」と称し、揚げてるそばからつまみ食いを始めた娘(11)と息子(7)。その音が!「サク!」なんなら、「カリサク!」。CMばりのいい音です。「今までママが作った天ぷらの中で1番美味しい!」とのことです(これまですまんかったな...)。

普段の天ぷらと比較すると?

私も揚げたてを食べてみましたよ♪ サックサクのホックホクです。私って揚げ物の天才?

ちなみに、いつものやり方で作った天ぷらの方は、揚げたてでも「ちょっとべちゃっとしているな...」と娘と息子。

なんだよ~、いつもはぱくぱく食べるクセに~......。でも、分かります。比べちゃうとその差は歴然なんですよ。音もちょっと残念な感じです。

「さき油」方式だと、時間が経過してもサクサク食感が残るということで、1時間後に再び「比べてみて」と、食べてもらいました。

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

左側が「さき油」、右側がいつもの方法で作ったもの。

10分後...。↓

天ぷら"サックサク"にする裏ワザを検証。揚げる前、衣にひと工夫をするだけです。

正直すぎるぜ、子どもたち!娘いわく、「特にじゃがいもとレンコンのサクサクは、揚げたてと変わらなかった」ということでした(エビ、食べ比べてないじゃないの!笑)。

私も食べ比べてみましたが、「さき油」の方は1時間たっても「冷めただけ」という感じで、食感はほぼそのまま。一方、いつものやり方で作った方は、やっぱりべちゃっとしていて脂っこさが際立ちます。

「トリセツ」によると、「さき油」には、衣の中にグルテンが作られるのを防ぐ効果があるということ。グルテンは衣の中に含まれる2種類のたんぱく質が水を介して合体してできますが、このグルテンが具材の水分を吸収することで、時間が経つと衣をふにゃふにゃにしてしまうそうなんです。

その合体を防いでくれるのが、衣の液に入れる油なんだとか。なるほど~。1つお利口さんになりました。

ちなみに、「さき油」はオニオンリングや唐揚げにも応用できるそうですよ♪これからの行楽シーズンのお弁当にいかが?

筆者:フリーランスライター ピノコ
2児の母。美味しいお酒とおつまみレシピ、そして子供も大人も一緒に楽しめるレシピを日々探求しています。特技は英語、英会話。

趣味は水泳、海外ドラマとドキュメンタリー鑑賞。