ことし3月に全線開通した国道23号「名豊道路」。蒲郡IC~豊川為当IC間の9.1キロがつながり、名古屋と豊橋間の全長72.7キロを信号なしで結びます。
全線開通からまもなく半年。国道事務所に聞くと、12時間あたり1万6500台が通行するようになったという名豊道路。その効果について物流業界は?
(三河物流 小松幸宏社長)
「予想以上に会社にとって効果がありました」

愛知県安城市の三河物流は20台のトラックで、工業製品や食料品などさまざまな荷物を東海3県と静岡を中心に運んでいます。
会社がある安城市から豊橋方面には名豊道路を使って向かいますが、開通前は蒲郡ICから豊川為当ICまでの約9キロメートルは、一般道を走る必要がありました。

開通前の取材では「信号なくずっと行けるので非常に期待している。効率が良くなって楽しみ」と話していた小松社長。約半年がたって実際どうだったのでしょうか。
(小松社長)
「全線開通したことによって、行き帰り合わせると1時間以上短縮できたのは、ものすごく大きい。朝と晩は今まで通り混むけれど、日中の流れがよくなったので、夕方のラッシュ前に(運転手が)会社へ帰ってこられる」
ドライバーへの負担が減ったことを喜んでいます。
愛知・蒲郡市「東側から人の流れが…」

一方、蒲郡ICがある蒲郡市は、人の流れが変わったようです。
(蒲郡市観光協会 瀬川功常務理事)
「(去年と比べると)全体的に110%ぐらいに蒲郡の人流が増えている。(訪れる人は)西側よりも東側から、静岡県の浜松市などから増えている」
観光面での影響は大きいようです。

道の駅では「お盆の売り上げ2倍に」
名豊道路沿いにある、愛知県豊橋市の道の駅でも聞くと。
(道の駅とよはしプロジェクトマネージャー 田中百衣子さん)
「開通したその日から名古屋や浜松のお客さんが連日たくさん来る。普段の平日も(利用者は)1.5倍、ことしのお盆は売り上げも2倍に。来場者数も右肩上がりになっている」

地元の新鮮野菜やフルーツが人気で、飲食スペースもにぎわう「道の駅とよはし」。
(田中さん)
「道路が開通することは、すごく大きなことだと感じる」

きのう、道の駅を訪れていた人は。
(50代 愛知・みよし市から)
「(全線)つながったと聞いて『通りたいね』ということで」
(40代 浜松市から)
「すごく便利。東名高速を使うのとそんなに変わらない」
名豊道路の全線開通が、多くの人に笑顔をもたらしています。

