広がる原油不足の影響。日本は中東に9割近く依存していて、日々の暮らしがかなり影響を受けていることが改めて浮き彫りになっています。
(大石邦彦アンカーマン)
今、様々な業界でささやかれている言葉が「ナフサショック」です。原油から精製される「ナフサ」が足りなことが、社会に深刻な影響を与えるというのです。
このナフサからはエチレン、プロピレンなど、様々な石油化学基礎製品が作られて、その後プラスチックやゴム、塗料、洗剤、肥料など…いろいろな分野に貢献しているのがよくわかります。
“塗料不足”から見えてくる現状…
この中で今回は塗料に注目します。塗料の流通を見てみましょう。
製造・販売の流れを、川に例えてみます。川上から川中、川下に例えられますが、経産省の調査です。“川上”に位置するのが石油化学メーカー。“川中”は商社やシンナーメーカー。“川下”に卸・小売り、塗装業者などがあります。
経産省の調査が出ていて、“川上”の石油化学メーカーを調べてみたら、ナフサ由来の原料の供給は、5月は未定ですが、4月末までは前年並みということなんです。
しかし、“川下”の塗装業者は必要量の調達困難になっているということです。
供給は変わらないのに、なぜ4月の出荷は半減?
問題はどこにあるのか。シンナーメーカー、卸・小売りを経産省が調べました。
ではなぜ半減しているのか。いろいろ聞いてみると、やっぱり5月以降の入荷が見通せない。予約も注文も入っていますから、例えば4月に「50」、5月にも「50」、合わせて「100」を、計画的に販売したいのだけれど、そのあたり、政府に言わせると、“目詰まりを起こしている”という言い方になってしまうんです。
“川中”の商社やシンナーメーカーの皆さんの気持ちもわかりますよね。例えばある程度は在庫を持たないと、売るモノがなくなるという不安もあったようです。
「解消に向かいつつある」高市総理は胸を張るが…
高市総理は、「官民で原材料の供給情報を共有し、サプライチェーン各層の原料調達の予見可能性を高める働きかけを行った結果、シンナーメーカーからの出荷量が回復し、解消に向かいつつあります」と胸を張りますが、とはいえ今回取材した塗装業者では、注文した塗料がすべて入荷しているわけではありませんし、私が取材したメーカーも、シンナーの原料すら、今入荷できない現状なんです。
政府の現状認識と現場の実感にずれが生じていないか?丁寧に見ていく必要があります。
CBCテレビ「チャント!」2026年4月21日放送より

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