センコーグループホールディングスは14日、プラスチック製食品包装容器メーカーの中央化学に対して子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。生活関連の事業拡大の一環として、卸売りにとどまらず、モノづくり分野にも進出する。
中央化学に対する第1回TOBの買付価格は1株につき195円。TOB公表前営業日の終値330円から40.91%をディスカウントした。親会社の三菱商事は保有する株式70.64%(このうちA種優先株式転換後普通株式が25.5%)についてTOBに応募する。買付期間は11月15日~12月13日。決済の開始日は12月20日。公開買付代理人は東海東京証券。
一般株主を対象とする第2回TOBは12月21日~2023年2月7日を予定。買付価格は1株につき418円で、こちらはTOB公表前営業日の終値330円に26.67%のプレミアムを加えた。
中央化学は1961年に設立し、当時、主流だった紙や木製品に代え、初めてPSP(ポリスチレンペーパー)素材の食品包装容器を製造。
しかし、2000年以降、同業他社との競争激化や業界環境への対応遅れなどで業績が低迷したうえ、ゴルフ場開発投資の失敗、米国事業の撤退が追い打ちをかけ、財務状況が急速に悪化。2011年に三菱商事によるTOBで同社の傘下に入った経緯がある。