星光PMCは1日、米投資ファンドのカーライル・グループによるTOB(株式公開買い付け)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。カーライルは星光PMCの株式45%余りをTOBを通じて取得する。
TOBによる買付代金は最大147億円。星光PMCによる自己株取得の代金は約132億円。非公開に伴う一連の取引金額は合計279億円となる。
買付主体はカーライルが設立したインビジブルホールディングス(東京都千代田区)。星光PMC株の買付価格は1株につき1070円。TOB公表前日の終値563円に90.05%のプレミアムを加えた。買付予定数は1379万3645株。下限は所有割合12.16%にあたる368万6554株。買付期間は9月4日~10月17日の30営業日。
DICは星光PMC株を1株あたり799円で手放す。
星光PMCは製紙用薬品の製造を目的に1968年に、大日本インキ化学工業(現DIC)と米国ハーキュレスが合弁で設立したディック・ハーキュレスを前身とする。1992年にDICがハーキュレスから持ち分を買い取って合弁を解消したのに伴い、日本ピー・エム・シーに社名を変更(1996年に日本PMCに社名変更)。2003年に同業の星光化学工業と合併し、現在の星光PMCが発足した。
日本PMC時代の1996年に東証2部に上場。2012年に東証1部に移った(2022年4月に東証プライム市場に移行)。