ヒューリックは13日、投資用不動産販売のレーサムを買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)を通じて約36%の株式を取得する。
レーサム株の買付価格は1株につき5913円で、TOB公表前日の終値3060円に93.24%のプレミアムを加えた。買付予定数は1038万2556株。下限は所有割合2.78%にあたる80万300株と、TOBに応募しないオアシス・マネジメントの所有分63.88%を合わせて3分の2超となる水準に設定した。買付代金は最大613億9200万円。
買付期間は9月17日~10月30日の30営業日。決済の開始日は11月7日。公開買付代理人はみずほ証券。レーサムはTOBに賛同し、株主の応募を推奨することを決めた。
ヒューリックはTOB成立後、オアシス・マネジメントが所有するレーサム株のすべて(約1086億円)と関連債権を1120億円程度で取得する予定。
オアシス・マネジメントは傘下企業を通じて2022年、レーサムにTOBを行い、同社創業者で元会長の資産管理会社が所有する株式を取得し、子会社化していた。
レーサムは1992年に収益不動産による資産運用などを目的にレーサムリサーチとして設立。2008年に現社名に改めた。この間、2001年に株式を店頭登録。ジャスダック市場への上場を経て、2022年4月に東証スタンダード市場へ移行した。