
こんにちは、柳川隆洸です。
新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。
まず、3月28日の新月から約1か月間を振り返ってみたいと思います。
占星術上で懸念されていた国際的な衝突や軍事的緊張が、実際にいくつかの地域で再燃する形となりました。特にイスラエル・パレスチナの停戦破綻や、中国の台湾周辺での大規模演習などは、強硬姿勢が目立つ一方で、ウクライナ和平に向けた米露の直接交渉など、歩み寄りもありました。前回の記事で「激しい論争や衝突が起きやすい一方、穏健な話し合いの兆しが生まれる可能性がある」と予想していましたが、まさにこの1か月は“揺れ動く”時期となり概ね予測通りの流れになっているのではないでしょうか。
そんな中での4月新月からの星の影響を見てみましょう。
前向きな変化の兆しを感じられる月に
新月は4月28日4:30です。
4月中旬から始まった太陽×火星×冥王星のハードな繋がりによって、4月いっぱいは政治・外交面でのパワーゲームや衝突が起きやすい傾向があります。 そんな流れも5月に入ると、星の配置は次第に落ち着きを取り戻していきます。
拡大と発展を意味する木星と愛や調和を象徴する金星が、5月5日頃から15日頃まで穏やかな繋がりを結ぶため、紛争や交渉事において新しい提案が出やすくなるでしょう。強硬な姿勢を崩さない一部の指導者やグループが依然として存在するものの、各国間の歩み寄りによって妥協点が見いだされるかもしれません。
さらに、5月18日頃から25日にかけては、革新的な天王星が太陽と重なり新技術や情報システムのブレイクスルーが起きやすく、国際的な場でも先端分野の協力に関する議論が活発になりやすいでしょう。
また、思考とコミュニケーションを司る水星が、社会的影響力の大きい冥王星や土星などとポジティブな繋がりを持つので、5月20日頃から28日にかけては、多くの国や組織を巻き込んだ平和的な展開になる可能性があります。
一方、5月25日に現実性を意味する土星が約30年ぶりに牡羊座に入ってきます。
ただネガティブに展開すれば、ありもしない被害妄想的な幻想が現実になり、まるで戦争をしているかのような展開が引き起こされる可能性もあります。5月25日以降は社会の動向を注視する必要がありそうです。
総じて新月からは、厳しさと期待が混在しながらも、前向きな変化の兆しを感じられる1か月となると予想しています。
【企業ピックアップ】フジ・メディア・ホールディングス
毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回はフジ・メディア・ホールディングス<4676>(1957年11月18日設立)を取り上げました。
テレビ局「フジテレビジョン」を中心とした放送事業に加え、不動産・観光業・コンテンツ制作など多角的にビジネスを展開する大手メディアグループです。
しかし現在、元タレント問題を契機にガバナンス不全が表面化し、長年影響力を持った日枝久相談役の去就も注目されています。物言う株主からは不動産事業の売却を迫られ、放送収入の低迷や系列地方局の経営難も深刻化。ちょうどライブドア事件から20年という節目の年に、経営構造と企業体質の根本的見直しが迫られています。
そこで今回は、フジHDの今後の行方と課題を占星術の観点から見ていこうと思います。
「魅力的なコンテンツの発信力」転じて「不祥事の発信力」に
最初に、フジHDの企業傾向を占星術でみていきます。
企業の推進力を意味する太陽が蠍座に位置しています。
この能力を発揮した結果、放送局という枠を超えて不動産や観光などの多方面に事業を拡げ、しぶとい成長を遂げてきたのではないかと予測できます。
そんな太陽に対し、「変容」や「支配」を意味する冥王星がハードに繋がっており「強力な支配構造」や「深い改革意識」といった特徴を持つ反面、トップダウンの意思決定でガバナンスが後手に回りやすいリスクを象徴しています。これは、同社が指摘されてきた長期支配体制やコーポレート・ガバナンスの弱さと重なる部分でしょう。
一方で、共感を意味する月と拡大発展の木星が共に天秤座に位置する配置は、グループ各社やスポンサーとの連携における「協調」「バランス感覚」の強さを表します。実際、不動産事業が長年グループ収益を下支えしてきたのも、外部パートナーとの多角的なビジネス連携や資産活用など、企業間の調和を重んじる気質が大きく関係していたと考えると、月と木星の特徴をいかんなく発揮していると言えるでしょう。
加えて、実行力を表す火星とビジョンや理想、イメージを意味する海王星がポジティブに繋がっており、絶大な「イメージ戦略」「ブランド力」を意味します。
しかし、企業ブランドや番組制作などで培ったイメージ戦略を最大限活かせる火星×海王星の組み合わせは、同時にスキャンダルや不祥事が起きた際のダメージが一気に広がる可能性を示唆します。すなわち「魅力的なコンテンツを発信できる力」は転じて「不祥事も広く発信する力」となります。
こうした特徴を踏まえると、同社がこの不祥事を乗り越えさらなる成長を続けるためには、すでに持つ多角経営の強みを活かしながら、対外的な良いイメージを世に発信し続けることが鍵となるでしょう。
深い集中力と突破力を備えた蠍座の太陽に加え、周囲と上手に連携を図れる天秤座の月と木星の利点を活かすことで、“内なる改革力”と“周囲との協調力”という二つの柱を安定させることが、フジHDの未来にとって重要なテーマとなるはずです。
2025年は「組織の根本を揺るがすような突然の変革」の年
では次に、フジ・メディア・ホールディングスの過去の特徴と将来の展望を、占星術的視点から見ていこうと思います。
同社の過去を振り返ると、まず気になる2005年に起きた「ライブドア事件」は、フジHDにとって最大の試練の一つでした。
さらに、2008年は認定放送持株会社へ移行し、商号をフジ・メディア・ホールディングスへ変更した年ですが、ちょうど土星がフジHDの土星とハードにつながり、企業の組織体制や長期的基盤に対する「刷新・再編」となりやすい影響が出ているタイミングでした。
このようにフジHDが「構造改革を迫られるタイミングでは必ず土星が関与している」ことがわかります。
そして現在、2025年の春以降に起きている元タレントをめぐるガバナンス問題、日枝久相談役の影響力の終焉、物言う株主からの圧力などもまた、土星が刺激されているタイミングに合致します。同社の土星に対して木星が対向しており、これは外部からの期待と内部の制約が激しく衝突しやすい時期となりやすいのです。
また、2025年4月14日には改革の天王星が同社の太陽と対向し、「組織の根本を揺るがすような突然の変革」が起きやすいタイミングとも重なっていました。
このように、2025年はフジHDにとって、企業アイデンティティを再構築しなければならない、大改革の一年であったことがホロスコープ上でも読み取れます。
「放送」という枠組みを超えた企業になれるかがカギ
では、今後の展望はどうなっていくのでしょうか。
2029年から2030年にかけて、拡大天体の木星がフジHDの太陽に重なるチャンスが訪れます。同社のガバナンス改革の成果が少しずつ社会に評価され、メディアブランドとしての信頼を再獲得し始める可能性が期待できます。
また、新しい事業分野、特に配信プラットフォームの展開やグローバル戦略においてもポジティブに展開する可能性があります。
ただし、2033年から2035年にかけては注意が必要です。
そして少し先になりますが、2038年から2039年にかけて、変容の冥王星がフジHDの太陽に対してハードに形成し「根本的な変容の時期」がやってきます。ここでは、経営体制や事業そのものの在り方を根底から問い直す必要に迫られます。いよいよ放送という枠組みを超えた、より総合的なメディア&プラットフォーム企業への脱皮が課題となると予想されます。
いずれにしましても、まずは2025年の激動の星回りのなかで、2029年に向けた新たな道を切り拓けるかどうか。それが2030年以降の運命を決めることになりそうです。
*次回公開予定は5月26日です。
【M&A Online 無料会員登録のご案内】
6000本超のM&A関連コラム読み放題!! M&Aデータベースが使い放題!!
登録無料、会員登録はここをクリック