
新国立劇場 2025/2026シーズン 12月公演『スリー・キングダムス Three Kingdoms』の全キャストと公演詳細が発表された。
『スリー・キングダムス Three Kingdoms』は、イギリス演劇界の奇才サイモン・スティーヴンスが描く、現代社会の闇を深くえぐる衝撃作。
日本初演となる今回の演出は、新国立劇場演劇芸術参与の上村聡史が担当。主人公のイギリス人刑事イグネイシアス役を伊礼彼方、相棒の刑事チャーリー役を浅野雅博が演じるほか、ドイツ人刑事シュテッフェン役で伊達暁、イグネイシアスのパートナー、キャロライン役で夏子、そして観客と舞台をつなぐミステリアスな存在として音月桂が出演する。また、佐藤祐基、竪山隼太、坂本慶介、森川由樹、鈴木勝大、八頭司悠友、近藤隼の出演も決定した。
上村は本作について「演劇の魅力のひとつでもある魔術的な陶酔を、演出でいかんなく醸し出していくとともに、ヨーロッパ、いわゆる先進国の闇を恐怖として感じてもらえるような、2025年の演劇界で、攻めた作品を披露できれば」と意気込みを寄せた。
主演の伊礼は「上村さんがこの世界観をどう演出されるのか? そして素晴らしい俳優の皆様とご一緒した時に何が生まれるのか!? 今から楽しみで仕方ありません。12月には似つかわしくない内容かもしれませんが、ぜひ今年最後に“とんでもない”どんでん返しを味わいに来てください」と観客へメッセージを送った。
『スリー・キングダムス Three Kingdoms』は、2025年12月2日(火) から14日(日) に東京・新国立劇場 中劇場で上演される。
【ものがたり】
刑事のイグネイシアスは、テムズ川に浮かんだ他殺体の捜査を開始する。捜査を進めるうちに、被害者はいかがわしいビデオに出演していたロシア語圏出身の女性であることが判明する。
ハンブルクで、現地の刑事シュテッフェンの協力のもと捜査を始めるふたりだったが、イグネイシアスがかつてドイツに留学していた頃の不祥事を調べ上げていたシュテッフェンにより、事態は思わぬ方向に進んでいくのであった。
■演出:上村聡史 コメント全文

デヴィッド・リンチ監督の映画『インランド・エンパイア』から影響を受けた、本作。
顔のない死体が発見された事件から端を発していくこの物語は、サスペンスホラーの体裁を取りながら、どこか悪夢に導かれていくような様相を呈していきます。演劇の魅力のひとつでもある魔術的な陶酔を、演出でいかんなく醸し出していくとともに、ヨーロッパ、いわゆる先進国の闇を恐怖として感じてもらえるような、2025年の演劇界で、攻めた作品を披露できればと思います。
■イグネイシアス役:伊礼彼方 コメント全文
サイモンさんの戯曲を上村さんの演出で。しかも新国立劇場という格式高い破壊力。それに加え、ヨーロッパで国際的問題となっている人身売買をテーマに探偵モノ? ミステリー? 不条理?
人間の奥深くのドス黒い闇にまみれた純粋な動機がもたらす悲劇。
各国の文化の違いや言語のズレから生まれる不協和音。
己の正義と向き合った結果の情欲。
ロンドンでは3カ国語字幕付きで上演されたと聞いています。
上村さんがこの世界観をどう演出されるのか?
そして素晴らしい俳優の皆様とご一緒した時に何が生まれるのか!?
今から楽しみで仕方ありません。
12月には似つかわしくない内容かもしれませんが、ぜひ今年最後に「とんでもない」どんでん返しを味わいに来てください。
劇場でお待ちしております。
<公演情報>
新国立劇場 2025/2026シーズン 12月公演『スリー・キングダムス Three Kingdoms』
作:サイモン・スティーヴンス
翻訳:小田島創志
演出:上村聡史
出演:
伊礼彼方、音月桂、夏子/佐藤祐基、竪山隼太、坂本慶介、森川由樹、鈴木勝大、八頭司悠友、近藤隼/伊達暁、浅野雅博
2025年12月2日(火)~14日(日)
会場:東京・新国立劇場 中劇場
公式サイト:
https://www.nntt.jac.go.jp/play/threekingdoms/