
11月7日(金)に公開される三宅唱監督『旅と日々』が、現地時間8月6日(水)からスイス・ロカルノで開催される第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品されることが決定した。
『旅と日々』は、つげ義春の『海辺の叙景』『ほんやら洞のべんさん』を原作に、シム・ウンギョンを主演、共演に堤真一、河合優実、髙田万作を迎えた作品。
ロカルノ映画祭は1946年に始まり、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと並ぶ世界的映画祭のひとつ。近年では、青山真治監督『共喰い』や濱口竜介監督『ハッピーアワー』などがラインナップするなか、三宅監督作品は『Playback』以来13年ぶり2本目の出品となる。本作の公式上映には、三宅監督とウンギョンが参加する予定だ。
三宅監督は「ロカルノは私が初めて参加した国際映画祭でした。映画そのものへの親密な敬意が息づくあの空気を思い出すと、今も背筋が伸びます。10年以上を経て、『旅と日々』とともに再訪できる縁を、うれしく、意味深く受けとめています」とロカルノ映画祭への13年ぶりのカムバックに喜びのコメントを寄せた。主演を務めたウンギョンは「三宅唱監督の素晴らしい世界観に参加できたことをとても光栄に思っています。そして、ロカルノ国際映画祭という素敵な舞台で、皆さまに本作をお届けできることに、今から胸が高鳴っています」と期待を膨らませている。
映画祭選考委員会からは、「『旅と日々』は、まさに日本映画の最高峰を体現していると思います。哲学的でありながら気取らず、瞑想的でありながら地に足がついている。人生の意味や、私たちが(なぜか)選ぶ道、そして出会いがどのように私たちの存在の一部になっていくのかを静かに見つめている。
併せて公開された5点の場面写真には、李が雪景色のなかに佇む様子や、魚沼(佐野史郎)から旅を示唆するかのようにカメラを手渡される姿、そこにリンクするかのように夏の海でカメラを向けられる夏男(髙田)、自然に囲まれ息をのみながら空を見上げる渚(河合)の姿から、どこか浮世離れしたような雰囲気と、そこに息づく何気ない人々の営みが映し出されている。


<作品情報>
『旅と日々』
11月7日(金) 公開
公式サイト:
https://www.bitters.co.jp/tabitohibi/
(C)2025『旅と日々』製作委員会