【対談】岸谷香×亀田誠治、新曲「ボディガード」制作秘話を語る 「清水の舞台から飛び降りる覚悟で依頼しました(岸谷)」
左から 岸谷香、亀田誠治 (Photo:石原敦志)

Text:長谷川誠 Photo:石原敦志



岸谷香と彼女のバンド、Unlock the girlsの新作EP『Unlock the girls 4 -ボディガード-』のタイトル曲「ボディガード」は、バンドのダイナミックな演奏が堪能できると同時に、岸谷の等身大の思いが詰まったヒューマンな楽曲となった。人々を励ましたり、勇気づけたりするパワーが詰まっているのだ。この曲のサウンドプロデュースを担当しているのは亀田誠治である。岸谷と亀田はほぼ同世代であり、これまでに何度もステージで共演してきている。だが、亀田が岸谷の作品をプロデュースするのは今回が初めてとなる。プロデュースの経緯、制作のエピソード、それぞれの音楽観、Unlock the girlsなどについて、岸谷と亀田の対談をお届けする。



――岸谷さんと亀田さんは、これまで何度も共演されています。2013年の日比谷野外音楽堂での『空想旅団』、2014年の『SAYONARA国立競技場』、2017年の大阪フェスティバルホールでの『Your Songs, Our Songs』(森亀橋)など。しかし、プロデュースという形は初めてです。今回、岸谷さんが亀田さんにプロデュースを依頼した経緯を教えてください。



岸谷 Unlock the girlsを結成したのが2017年で、7、8年活動を続けてきて、ここにきて、バンドとしてまとまってきた手応えがあったんですね。今回の作品がUnlock the girlsとして4枚目になるんですが、バンドの名刺代わりになる1曲が欲しいという気持ちがありました。そのためには、自分たちが満足できる作品を作るだけでは足りないなと感じたんですよ。



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岸谷香

――というと?



岸谷 最近、息子によく言われるのは、「私みたいなオバさんがインスタをやっていて、写真の画質が古いと、イタい。どうせだったら、トレンドチェックしてから投稿すればいいのに」ということでした。そう言われたときに、きっと音楽にも当てはまるなと思ったんですよ。自分たちが納得できる音楽をやるにしても、ある程度、トレンドを理解しておくべきだなって。それで、バンドのこともトレンドのこともよく分かっているプロデューサーが必要だと考えていたら、亀田さんの顔が浮かびました。



亀田 光栄でございます(笑)。



岸谷 亀田さんとは30年ぐらい前からご縁があって、プリンセス プリンセスの解散くらいからの付き合いなんですよ。



亀田 初めて一緒に仕事をしたのは、岸谷さんの曲じゃなくて、他のミュージシャンへの提供曲でしたよね。



岸谷 そうです。楽曲提供した曲のプロデューサーが亀田さんで、ベースも弾いていらして。それが最初の出会いでした。そこから親しくなって、グラミー賞を一緒に観に行ったりもしました。デビューから40年経ったこのタイミングで、自分の作品を本気でお願いしたいなと思い、亀田さんの名前を恐る恐る出してみたら、メンバーもレーベルのスタッフも、「お願いできるなら、ぜひ」という反応でした(笑)。亀田さんに依頼するのは、日常的に一緒にやるのとは違って、少し覚悟のいることでしたが、このタイミングで、お願いする体制がようやく整ったなと思ったので、清水の舞台から飛び降りる覚悟でお願いしました。



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左から 岸谷香、亀田誠治

――バンドとしての個性を確立した手応えや自信があったからこそ、お願いできたということですね。



岸谷 私たちとしても、“これが自分たちのバンドサウンドです”と言えるものを持っていないと、亀田さんが提案してくれたことに対して、キャッチボールできないじゃないですか。ただ、言われるままにやるのではなくて、互いにクリエイティブな関係で仕事をするべきだと思っていました。



――亀田さんは岸谷さんから依頼が来て、どう感じましたか?



亀田 シンプルにうれしかったですね。これまでいろいろなポイントでご一緒してきていますし、アーティストとしてもひとりの人間、女性、母親としても、リスペクトしていますし、波長が合うと感じていました。話をしていても、思ったことを率直に言い合える関係だと思います。おまけに、満を持して依頼してくれていることがひしひしと伝わってきました。とても熱く、なおかつ丁寧な依頼で、僕に“大事な曲をプロデュースしてほしい”という気持ちも伝わってきて、うれしかったですし、ありがたいなと思いました。10年、20年前の自分だったらできなかったことが、今の僕だったらできるんじゃないかとの思いもあり、これまで培ってきたことも活かして、今の僕の全部を“フル投入”しようと決めて臨みました。



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亀田誠治

――お互いに満を持してのコラボレーションだったわけですね。亀田さんはそもそもミュージシャンとしての岸谷さんとUnlock the girlsについて、どんな印象を持たれていたのですか?



亀田 実は2018年の『米フェス』(『長岡 米百俵フェス~花火と食と音楽と~』)に観客として行ったときに、岸谷さんがUnlock the girlsで出演されていて、そのステージを観て、とてもいいなと思ったんですよ。プリンセス プリンセスをもう1回やろうという感じではなく、Unlock the girlsという新しい仲間たちと新たにバンドを始めたフレッシュさがいいなあと思いました。“ガールズバンド”なんだけど、少年たちが集まってバンドをやっているみたいな感じ(笑)。今回プロデュースをするにあたって、あのステージを観た経験も大きかったと思います。



――「ボディガード」の制作ではどのようなやりとりを?



岸谷 私が曲を作る場合には、2通りの作り方があるんですね。1つ目は、バンドでスタジオに入って、みんなで演奏しながら歌って、家に帰ってからもう1回歌詞を詰めていくやり方。2つ目は、完全にひとりでギターをジャカジャカ弾きながら形にするやり方。今回のEPは4曲収録していますが、2曲はみんなでスタジオに入って作り、「ボディガード」はひとりでメロディとコードを重視して作りました。「簡単なデモテープですが、聴いてみてください」とお願いしつつも、「こんな感じがいいです」と、無責任なリクエストもたくさんしつつ(笑)。



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――どのようなリクエストをしたのですか?



岸谷 私は20代の頃、ブライアン・アダムスから始まって、アメリカンロックが大好きだったから、プリンセス プリンセスでもアメリカンなことをいっぱいやってきたんですね。でも今はブリティッシュな気分だったので、「ブリティッシュで行きたい」とリクエストしました。亀田さんが提案してきたサウンドがサブリナ・カーペンター風でした(笑)。“これって、アメリカンやん”と思ったのですが、亀田さんのことだから、深い考えがあるんだろうな、面白くなりそうだなって。



――岸谷さんのデモを聴いて、亀田さんはどう感じたのですか?



亀田 岸谷さんから送られたデモは歌とギターが1本か2本入っているシンプルなものだったんですね。そこから全体像が見えるぐらいのところまで作って、“僕が考えるこの曲の理想像はこれです”ということでお返ししました。



岸谷 その後、亀田さんのデモをもとにして、4人でスタジオに入ってやっているうちに、面白くなってきて、亀田さんのデモとはまったく違う形のものができたんですよ(笑)。そのテープを聴いて、亀田さん、仰天したんですよね(笑)。



亀田 えええっ!と思いました(笑)。曲がまったく変わるぐらい、違うものが戻ってきたんですよ。メッセージもついていて、「盛り上がってしまって、コードも変えてしまいました。でもいつでも元に戻せます」とあったんですね。「じゃあ、元の形に戻してやろうか」と、すぐに返事を返しました(笑)。



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――その返事に対して、岸谷さんはどう思ったんですか?



岸谷 私たちがやったのは不合格だったんだなと思いました(笑)。でも最初に亀田さんが送ってくださったデモテープが非の打ち所がないくらい完璧だったこともあり、最終的にはしっかりとした作品になる安心感があったんですよ。だからこそ、思う存分、振り切ることができたんだと思います。



――直接的に音には反映されていなくても、バンドが表現の可能性を試してみるというプロセスを経たからこそのプラスアルファもありそうですよね。



亀田 そこはとても大事で、そのプロセスを経てくれたおかげで、普段はこうやって作っているんだなって、Unlock the girlsへの僕の理解が深まったところもありました。



岸谷 私たちもやりたいことをやったことで、スッキリ納得して、亀田さんのデモをもとにして演奏に集中できたんじゃないかと思います。亀田さんのデモって、とても勉強にもなるんですよ。押さえるポジションの違いとか、ちょっとしたことで、こんなにかっこよくなるんだな、悔しいけど、さすがだなって(笑)。この手法は“ひとり旅”(弾き語りライブ)に出たときにも使えるぞって、技を盗ませていただいたりもしつつ(笑)。私が感激したのは、亀田さんは大プロデューサーなのに、私が「こうやりたい」っていうと、まず聞いてくれるんですよ。で、「ホントだね」って、私の意見を反映してくれることもありました。互いに思っていることを正直に言い合えたし、相手の意見をまず聞くことができたんですね。丁寧なやり取りがあったからこそ、この形になったんだと思います。



【対談】岸谷香×亀田誠治、新曲「ボディガード」制作秘話を語る 「清水の舞台から飛び降りる覚悟で依頼しました(岸谷)」

亀田 ぶつかり合って、トライして前進して、作品が完成した感じです。ぶつかるといっても、根底に音楽への愛があるし、歳相応のコミュニケーション能力もあるので、バチバチではないです(笑)。建設的な意見を言い合って、高めていく感じでした。



岸谷  長年作曲していると、自分の手癖みたいなものに飽きているところもあるんですよ。「サビの終わり方のコード、さんざんやって飽きちゃったので、こっちに変えたいです」って亀田さんに言ったんですね。そうしたら、「最初のは変えていいけど、2度目のはやはりこのコードで終わろう」とおっしゃって。「でも100万曲、こういう曲を作ったんですよ」「いや、いいものは100万1曲目でもいいんだよ」って。確かにまとめると、その方が座りがいいし、感動するんですよ。音楽って感動してなんぼのところがあるので、亀田さんの言葉に納得しました(笑)。



亀田 岸谷さんと会話する際には、言霊は大切にしていました。こだわるポイントはキャッチーかどうかではなくて、感動するかどうか、というようなことですよね。



――Unlock the girlsの魅力もしっかり伝わってきました。



亀田 そこは大切にしました。メンバー一人ひとりの音作りから、ストレスのないようにと心がけました。エンジニアから楽器テックまで、僕のベストチームに参加してもらって、みんなが楽に弾ける環境の整備を心がけました。「今日はなんか音がいいな。気持ちよく演奏できるな」という環境に持っていくことも僕の役割なんですよ。楽器を気持ちよく鳴らせると、演奏に集中できるし、いい演奏になる。その成功体験を積み重ねられるようにすることが大事なんです。



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岸谷 楽器の音色によって楽曲の世界観は決まってしまうから、音作りはとても神経を使う作業なんですよ。でも亀田さんにプロデュースしていただいたおかげで、実にスムーズでした。自分の楽器の音だけじゃなく、4人で一緒に合わせたときの音がいいかどうか、客観的に判断してもらえたので、ありがたかったです。人の意見を聞ける現場だったことも良かったなと思っています。メンバーも、まず亀田さんが作ったデモテープをコピーするところから始まるわけじゃないですか。自分の中に取り込んでから、いかに自分らしい演奏をするかを考えていくわけで、真似すべきところは真似して、自分の色を出すところは出してという感じで、それぞれがしっかり考えて制作できて良かったなと思っています。



――亀田さんは多くのバンドのプロデュースをされています。過去の経験値や引き出しも活かしながらの作業でしたか?



亀田 そういう面もありました。なにしろ“フル投入”ですから(笑)。ただし、バンドって、自分の思うベストの設計をしても、予想通りにいかないこともたくさんあるんですよ。なので、そこは承知の上で、その場で起きていることを楽しみながら、柔軟に作っていきました。



――Unlock the girlsのメンバーの雰囲気はいかがでしたか?



亀田 岸谷さんがメンバーのことをメッチャ信頼していますよね。メンバーのいいところばかり、僕に言うんですよ。メンバーはメンバーで岸谷さんを信頼していて、とてもいい関係にあることが分かりますよね。ベースのHALNAさんも、岸谷さんを超リスペクトした上でUnlock the girlsとして演奏する自覚をしっかり持っていますよね。岸谷さんからの一方通行ではないし、忖度もないし、フラットな関係なところもいいですね。



【対談】岸谷香×亀田誠治、新曲「ボディガード」制作秘話を語る 「清水の舞台から飛び降りる覚悟で依頼しました(岸谷)」

岸谷 バンドを結成した最初のころは、まだ少し遠慮があったんですよ。私と他の3人とは歳が離れていることもあって、私の言うことに対して、「はい」みたいな。最近は普通にみんな、「嫌です」って言いますよね(笑)。8年目にして、ようやくフラットになった気がします。このタイミングで亀田さんに見てもらって良かったなと思います。



亀田 YukoさんもYuumiさんもHALNAさんも、それぞれ他の場所でも音楽活動をしているところもいいですよね。“ここしかない”ではなく、それぞれ自分の表現やスタイルを持っていて、Unlock the girlsとして集まるときには、一致団結する感じがいいんですよ。



岸谷 最近、やっと“ホーム”みたいな感覚を持ってくれている気がします。自分が一番かっこいい自分でいたい場所と思ってくれている。そのことがうれしいですね。だから、最近みんな、主張してくるんですよ。そうじゃないと、バンドじゃないですしね。



――「ボディガード」という曲の歌詞、メロディ、世界観といったところでもうかがいたいのですが、亀田さんはどう感じましたか?



亀田 等身大の岸谷さんが見えてくる歌だなと感じました。僕はいつも、バンドでレコーディングをするときには約束事を1個だけするんですよ。それは「レコーディングまでに必ず歌詞を書いてください」ということ。今回はかなり早い段階からこの歌詞の全貌があったので、方向性を定めやすかったですね。途中で、言葉の入れ替えは多少ありましたけどね。



【対談】岸谷香×亀田誠治、新曲「ボディガード」制作秘話を語る 「清水の舞台から飛び降りる覚悟で依頼しました(岸谷)」

岸谷 そうなんですよ。最初は、映画『ボディガード』でのホイットニー・ヒューストンを守るケビン・コスナーじゃないけど、男性の立場から女性を命がけで守るボディガードの歌を書いていました。でも自分で歌うことを考えると、信憑性がないというか、私が歌わなくてもいいじゃんって(笑)。だけど、ボディガードは気になる言葉だな、設定を変えて使えないかなと考えたんですよ。



――母親をボディガードとして捉える発想も見事です。



岸谷 子供たちも大きくなってしまいましたが、“お母さん”って子供にとっては、ある意味、ボディガードじゃないですか。子供が小さいときには、なんでもやってあげて、転びそうなときには手を差し伸べて、命がけで守ってあげていたわけで。でも、子供が成長すると、ボディガードをしているつもりなのに、「もう大丈夫だから」と煙たがられる存在になっていくんだな、そうなると母親はもはやヘナチョコなボディガードだな、役にも立たないし、涙もろいし、むしろ立場が逆転してどっちが守られているのか分からないなって(笑)。



亀田 そこもいいですね。シンガーであり、女性ロッカーであり、バンドもやっていて、母親でもありという、いろいろな要素が入った歌になっていて、いろいろな立場の人が自分の人生での守りたい人との関係に置き換えることもできる。岸谷さんの40年間の歩みも伝わってくる作品だと思います。



岸谷 今回はとてもラッキーでした。もしゼロから作っていたら、亀田さんがおっしゃった「歌詞はレコーディングの前までに」という締め切りは無理だったと思います。でも、一部の内容を変えて、自分のエピソードに基づいた歌になるなと思った瞬間から、盛り上がっちゃって、一気に書きあげました(笑)。



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亀田 レコーディングをするかなり前に、歌詞を送ってきてくれたんですよ。「できちゃった」とメールが来ました(笑)。



岸谷 手直しをしていて、「これだ!」って思った瞬間があったんですよ。作詞に関しての自分の代表曲にしたいくらいの手応えがありました。私が歌詞を送ったあとに、亀田さんもすぐにアレンジをしてくださったから、テンポ良くできた作品でもありますね。



――とてもロックなバンドサウンド全開の曲ですけど、岸谷さんの歌声がとても優しく温かく響いてきます。



亀田 さっき、Unlock the girlsを少年の集まりと表現しましたが、岸谷さんにはその少年たちの集まりを束ねる母性みたいなものがあると思いますね。岸谷さんとメンバーとのやりとりを見ていても、なんでも言える存在なんだなと感じます。僕が関わっている現場に関しては、誰もが自由闊達に意見が言いあえる空気にしたいなと思っているんですが、とてもいい雰囲気でした。



――岸谷さんは、亀田さんのプロデュースをどう感じましたか?



岸谷 「メロディと言葉をちゃんと伝えなきゃいけない」と亀田さんがおっしゃっていた言葉が印象的でした。私の場合は、バンドサウンドのかっこよさ、バンドの良さを伝えたいという気持ちが強いんですが、今回、歌詞やメロディの良さを伝えることの大切さを再認識しました。亀田さんといろいろと会話をする中で、「はい、分かりました」って納得することも多くあり、最終的にいいバランスになって、すべてが整ったと感じました。他にも確認できたことがありました。



――確認できたこととは?



岸谷 今って、ひとりでパソコンに向かって完結する音楽が主流になりつつあるじゃないですか。それはそれで1つの方法としてあると思いますが、今回、“私はこういう風に音楽をやるんです”と提示できたことが大きいと感じました。私はこれから先もやっていけるんだと自信を持たせてくれる現場だったんですよ。新しいものも気になるし、真似してみたくなることもあるし、こだわりを通していきたいこともあるし、そうやって40年間、音楽を作って来たし、これから先もこういうスタンスで音楽を作っていいんだなって肯定してくれた作品になったと思います。



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――亀田さんは、サウンドプロデューサーとして、Unlock the girlsと一緒に曲作りをして、気付いたことはありますか?



亀田 若いって素晴らしいなということですね(笑)。みんな、吸収の仕方が柔軟なんですよ。昨日よりも今日のほうが上手くなっている、みたいな。岸谷さんとUnlock the girlsが、この先どうなっていくか、とても楽しみですよね。と同時に、さらに若い世代がUnlock the girlsの音楽にふれたときにどう感じるか興味深いですよね。“バンドをやってみたい”と思うかもしれないし、バンドで音楽を追究する楽しさも含めて、届いていくんじゃないかな。



岸谷 そう思ってもらえたら、うれしいですね。私の出どころって、やっぱりバンドなんですよ。バンドが一個あるからこそ、弾き語りをしたり、ビッグバンドと一緒にやったり、いろいろなことができるんだなと思っています。バンドが充実しているからこそ、自分のやりたい音楽をブレずにできているんだなって。その意味では、40年やってきたこのタイミングで、亀田さんにバンドとしての音楽を地固めしてもらった感じがしています。ここから先もこのまま行ける気がしています。50周年までこのままいくぞって(笑)。



――亀田さんが実行委員長を務めている『日比谷音楽祭2025』の6月1日(日) のステージにも岸谷さんは出演されるんですね。



岸谷 はい、お邪魔します。



亀田 今回、「ボディガード」の制作でご一緒したこともありますが、『日比谷音楽祭』の「親・子・孫の3世代に本物の音楽、素晴らしい演奏を届けたい」というテーマを踏まえたときに、40年の歴史を持つ岸谷さんの音楽家としての魅力が欲しくて、出演をお願いしました。



岸谷 亀田さんとは今回、レコーディングは初めてでしたけど、ステージは何度もご一緒しているので、安心感があるんですよ。まったく問題がないというか(笑)。亀田さんと、亀田さんのバンドと一緒のステージなので、楽しいに決まっているんですよ(笑)。



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亀田 バンドのメンバーも岸谷さんの友達ばかりなんですよ。だから、ステージでもいいことしか起こらないですよね。お客さんにも心から楽しんでいただけるステージになると思います。



――最後に、お互いにエールを贈る言葉をいただいて、まとめとさせていただきたいのですが。



岸谷 今回はミュージシャンとプロデューサーとしての関わり方でしたが、「楽しかった」のひと言につきるんですよ。一緒に歳を取っていくわけですから、これから先もお互いに楽しみながら音楽をやっていく関係が続いていくといいなあと思っています。



亀田 最近の僕の音楽活動は“恩送り”みたいになってきているんですよ。これまでは“恩返し”という気持ちが強かったのですが、現在は受けた恩を次の人に伝える“恩送り”なんです。そのためには自分の持っているものを全部、そのときに作る音楽、そのときに出会う人にオープンに渡して音楽を作っていきたいと思い始めていたんですね。そのタイミングで、岸谷さんと一緒に音楽をやれたことは、僕にとっても大きなことで、僕のほうもエネルギーをいっぱいもらえました。この関係のまま、長くやっていきたいし、長くやるためは新しいこともやりたいし、昔のことも堂々とやりたいです。そして、音楽仲間をもっともっと増やしていきたいんですよ。それがJ-ROCKやJ-POPの一番の魅力なんじゃないかなと思っています。



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<リリース情報>
『Unlock the girls 4 -ボディガード-』



発売中
5,800円(税込)



【収録曲】
■CD
M1. ボディガード
作詞:岸谷香 作曲:岸谷香 編曲:亀田誠治



M2. L↔R
作詞:岸谷香 作曲:岸谷香、Yuumi 編曲:高野勲



M3. marble
作詞:一青窈 作曲:岸谷香 編曲:高野勲



M4. And the life goes on
作詞:岸谷香、木村ウニ 作曲:岸谷香 編曲:高野勲



■Blu-ray
1. ボディガード Music Video
2. ボディガード Behind the scenes
3. レコーディング Behind the scenes



配信リンク:
https://kaorikishitani.lnk.to/Bodyguard



購入リンク:
https://KaoriKishitani.lnk.to/dUZ2Yo



<公演情報>
『日比谷音楽祭2025』



5月31日(土)・6月1日(日) 東京・日比谷公園
(サテライト会場:東京ミッドタウン日比谷)



■岸谷香 出演ステージ
プログラム『Hibiya Dream Session 2』
6月1日(日) YAON(日比谷公園大音楽堂)
開場14:00 / 開演15:00
出演:The Music Park Orchestra(※) / 岡本知高 / 岸谷香 / 清塚信也 / KREVA / 新妻聖子 / YOYOKA



※The Music Park Orchestra(日比谷音楽祭スペシャルバンド)
亀田誠治(b)、河村‟カースケ”智康(ds)、佐橋佳幸(g)、斎藤有太(key)、皆川真人(key)、四家卯大(vc)、田島朗子(Vn)、山本拓夫(sax)、西村浩二(tp)、小田原ODY友洋(cho)



【チケット情報】
要チケット(無料・抽選制)



『日比谷音楽祭2025』公式サイト:
https://hibiyamusicfes.jp/2025/



『KAORI KISHITANI “40+1st” Anniversary
LIVE TOUR 2025 “58th SHOUT!”
まさかのリクエスト ~あの曲が聴けるとは思いませんでした~』



6月7日(土) 神奈川・横浜ランドマークホール ※SOLD OUT
6月14日(土) 福岡・DRUMLOGOS ※残席僅か
6月15日(日) 広島・CLUB QUATTRO ※残席僅か
6月21日(土) 北海道・札幌ペニーレーン24 ※SOLD OUT
6月28日(土) 大阪・心斎橋BIGCAT ※SOLD OUT
6月29日(日) 愛知・名古屋DIAMOND HALL ※SOLD OUT
7月6日(日) 宮城・仙台Rensa ※SOLD OUT
7月26日(土) 東京・恵比寿The Garden Hall ※SOLD OUT



【チケット情報】
全席指定:9,000円(税込)
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=11010384(https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=11010384&afid=P66)



岸谷香 公式サイト:
http://kaorikishitani.com/



亀田誠治 公式X:
https://x.com/seiji_kameda



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