宝塚歌劇月組公演『Rain on Neptune』が、5月14日(土)、千葉県の舞浜アンフィシアターで開幕する。宝塚が同劇場で公演を行なうのは、2019年の明日海りお率いる花組、2021年の礼真琴率いる星組に次いで3度目。
月組トップスター月城かなとを中心とした今回は、月城をはじめ芝居巧者がそろう月組の公演らしく、“ドラマティック・ショースペース”と銘打たれた芝居仕立てのショーになっている。作・演出を手がけるのは、『ダル・レークの恋』再演の演出でも月城と組んだ谷貴矢。今度はオリジナル作品ということで、独特の不思議な世界観を描いてきた谷が、月城のためにどんなショーを作ったのか、注目が集まる。
物語の舞台は氷の惑星海王星。激しい嵐と冒険を求めてこの星を訪れたトレジャーハンターのシャトー(月城)は、海王星の“月の王”トリトン(鳳月杏)から歓迎されるが、この星で過ごすために王が出した条件のひとつ、美しき氷の女王ネプチューン(海乃美月)に恋心を抱かないという約束を破ってしまう。ショーの最後には、クラシカルでスペクタクルなフィナーレがつく。
なお、5月21日(土)16時公演は、全国各地の映画館でライブ中継が、タカラヅカ・オン・デマンドではライブ配信が予定されている。
一方、この公演に先がけて5月3日(火・祝)からは、月組の暁千星主演による『ブエノスアイレスの風-光と影の狭間を吹き抜けてゆく…-』(作・演出:正塚晴彦)が、日本青年館ホールで幕を開ける。
『ブエノスアイレスの風』 -光と影の狭間を吹き抜けてゆく…- ポスター
1998年に紫吹淳主演で初演され、2008年には柚希礼音が主演して再演された作品で、情熱的なタンゴのシーンが評判になった。今回の公演でも、ダンスの名手暁がファンを魅了することだろう。
舞台は1900年代半ばのブエノスアイレス。
出演はほかに、反政府ゲリラを追う刑事ビセンテに礼華はる、タンゴ酒場の歌手の息子マルセーロに、雪組から組替えした彩海せらら。暁は、この作品を最後に、星組に組替えすることが決まっている。
日本青年館の公演は5月10日(火)まで。18日(水)から26日(木)は、大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで公演が行なわれる予定だ。
文:原田順子