【青森競輪・FⅡ全プロ】古性優作が2年ぶりSPR賞を制す

大会2年ぶりの優勝を飾り、賞金ボードを掲げた古性優作



 青森競輪の「2025年度全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪」は最終日の25日、12Rでスーパープロピストレーサー賞(SPR賞)が行われ、中近ラインの3番手から臨んだ古性優作(34)=大阪・100期・SS=が最終2センターで内を突き、直線伸びて快勝。2年ぶり3度目のSPR賞を制し、優勝賞金422万円(副賞を含む)を獲得した。
古性マークの浅井康太が2着。眞杉匠と連結が外れた吉田拓矢が自力に転じ3着に食い込んだ。大会2日間の売上額は39億1555万9500円。昨年(高知)の33億5658万9800円を大きく上回り(前年比116・6%)、目標の33億円もクリアした。

■ヒーロー

 冷たい雨が叩きつけるなか、縄文バンクを熱くしたのはGP王の古性だった。「寺崎君が迷いなく先行してくれたし、後ろを固めてくれた浅井さんのおかげ。中近の全員が生き残れるようにと思ったけれど、難しかった」。後方から仕掛ける眞杉に脇本の位置を粘られる厳しい展開。なかなか決着がつかずレースが進んで行くなか、冷静さは失うことはなかった。「本当に最後まで待って、待ってだった。脚には余裕があったのでコースが空いたら勝負できるなと思っていた」。瞬時の判断で内のコースを突くと直線で松谷をどかしてゴールにトップで突き進んだ。


 今開催から使い始めた自転車との相性もバッチリだった。「前検日の指定練習はこれまで使っていた自転車だったけれど、そのあと新しい自転車に組み替え初日の脚見せで初めて乗りました。今まで使っている自転車もいいけれど、新しい自転車の感覚もいい方」とぶっつけ本番で使った相棒の手応えも好感触だった。

 5月上旬のGⅠ日本選手権(名古屋)に向けたオーバーワークで疲労が蓄積していたが「今年の中で一番、体が楽だった」と、今まで経験ないほどの休養もプラスに働いた。

 約20日後には地元で行われるGⅠ高松宮記念杯(岸和田)を控える。「新しい自転車も感触がいいし、岸和田で良かったら使ってみようかなと思う」。新たな相棒と出合い好感触を得たGP王が今年初のGⅠ取りを狙っていく。


【青森競輪・FⅡ全プロ】古性優作が2年ぶりSPR賞を制す

スーパープロピスト賞を制し、プレゼンターとして登場したものまねタレント・りんごちゃん(右)と記念撮影する古性優作



 ◆支援金 全プロ記念競輪を開催した青森市は25日、日本プロフェッショナルサイクリスト協会を通じて、日本自転車競技連盟に収益金から500万円を支援金として拠出した。
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