想定の5倍以上の売れ行き! 羽織るだけで肩こりを治療できる「コリコランワイド」を試してみたら、いろんな意味ですごかった
想定の5倍以上の売れ行き! 羽織るだけで肩こりを治療できる「コリコランワイド」を試してみたら、いろんな意味ですごかった

記者は仕事柄1日で何時間も、パソコンを前に原稿作業をするので、血行不良や眼精疲労が原因で首や肩は常にバキバキにこっている。仕事しながら、コリをほぐすことができないかと探していると、パナソニックから発売された「コリコランワイド」が気になり、さっそく試してみることにした。

仕事しながらコリをほぐしたい! そんな家電あるの?

仕事柄、首や肩はつらいけど、締め切りに追われているとマッサージに行く時間もなく、かといって家にあるクッションマッサージだと、肩にのせると重さを感じるし、振動で仕事しにくい……。
仕事しながら、肩コリが解消できないかと思い、見つけたのがパナソニックから昨年12月に発売された肩に羽織るだけでOKという「高周波治療器 コリコランワイド」。店舗によっては品切れにもなっている人気商品のようだ。

ヒットの要因にはどんなことがあるのだろうか?

さっそく「コリコランワイド」を試してみることにした。
届いて、まずびっくりしたのは頼んだ商品を間違ったかもと思うくらい、コンパクトな梱包だ。
「こんなに小さいの?」とびっくり!

中を開けるとコリコランワイドの本体、充電器、高周波チェッカー、取扱説明書が入っている。
さらに驚いたのは、本体の薄さと軽さ。


これが本当に高周波治療器? どこが高周波デバイスになっているのだろうか?と思わず疑問が……。

充電のためにアタッチメントの中から本体を取り出すと、羽を広げたような独特の形があらわになり、そこには12個の丸が配置されていてこれが高周波デバイスのようだ。
この薄さで、効果はあるのだろうか? とりあえず使用してみることにした。

使い方はいたって簡単、充電して、ただ肩に羽織るだけ。充電は12時間持つので、外出時も使える。

低周波と違ってビリビリとした刺激がない分、本当に高周波が出ているのが気になるところ。

そんなときは付属の高周波チェッカーを本体に近づけると、ピッピッと音が出て確認できる。

1日目はコリコランワイドを朝11時~夜10時まで使用してみたが、特に重さや動きにくさは感じず、使い続けることができた。
外出するときは、コリコランワイドを羽織った上から1枚ジャケットを着たが、服のデザインにも響かず、私が高周波治療器を装着しているとは誰にも気づかれなかっただろう。
アタッチメントのカラーは2色あるが、試したのはブラックだったので、黒の服だとより目立ちにくい。

パソコン作業のほか、掃除機をかけたり、洗濯物を干したりなど動いてみたが、アタッチメントに重りがあるおかげでずれたり落ちたりしないので、本当に羽織ったまま、コリを改善するタイパ家電だと感じた。

パソコンからも充電できるので、旅行や仕事先に手軽に持っていけるのもポイントが高い。



結局、5日間使用してみた結果、コリが劇的にほぐれているということはないが、3日目くらいからは肩周りに温かさを感じるようになって、血行が促進されているように実感した。

パナソニックの商品担当・清水裕可里さんに訊くと、「コリコランワイド」は2024年1~3月期で当初の販売計画の約5倍以上の売上だという。

「服を着るようにさっと羽織るだけで1日中、コリを治療できるものを作りたかったので、まさにその手軽さが支持されたと考えています。」(清水さん、以下同)

より生活に馴染むことを目指した治療器

コリコランワイドをここまで薄型に軽量化するために、開発、設計には苦労したという。

「装着していることを感じさせないくらい、生活に馴染んでいつのまにか肩こり治療ができる商品を目指して開発が始まりました。」(清水さん、以下同)

コリコランワイドは12個の高周波デバイスがコリのポイントにフィットして、患部の血管を拡張し、コリの原因である血行を促進。低周波のようなピリピリした刺激がないので、長時間装着できるのがポイントだ。

また、社内外の重度の肩こりの人たちとモニター評価を繰り返し、高周波デバイスの最適な数や配置を見つけ出したそうだ。



「肩こりの原因となる僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋にしっかりとアプローチできるよう、12個の高周波デバイスをシート状に最適配置しました。これにより面で肩周りの血行を促進し、コリを改善します。」

さらに、どれだけ装着感をなくし、ストレスなくつけられるかも苦労した点だ。

「はじめはネックスピーカーや首にかける扇風機のような形状も考えましたが、服の下に装着することを考えると難しいですし、どうしてもつけているという違和感が出ます。そこで服の下につけても誰にも気づかれずにコリの治療ができるものというコンセプトをもとに設計、開発に取り組みました。」

薄さを実現するためにリチウムイオン電池には厚さ約0.45㎜のパウチ型電池を採用。
高周波デバイスの基板部分には厚さ約0.1㎜の基板を使い、本体の厚みが最大8㎜、重量約39gという薄型軽量化を実現した。

「コリコランワイドは、切欠きをいくつか入れるデザインで独特の形をしていますが、これも、首から肩までフィットさせるために工夫したことです。

さらにアタッチメントの生地もサラっとして体に自然に馴染み、厚みがでにくい圧縮工法を採用しました。」

さらに装着したときにずれたり、落ちたりする心配がないように、胸部には重りとマグネットが入っている。
「マグネットが鎖骨に当たらないようにする、なるべく重さを感じないように、かつバランスがとれる重りの配置についても何度もモニター調査をして、調整しました。」

確かに記者が家事をしたり、動いたりしても落ちないし、外出するときは紛失が心配だったのでマグネットで固定したが、ストレスなく使えた。

おすすめの使い方を訊くと
「できるだけ長時間装着いただきたいですね。最大12時間使用することができるので、朝から装着いただいて仕事が終わって帰宅するまで使えます。入浴前に外して、夜間に充電し、また次の日の朝から装着するという使い方をしていただくのがおすすめです。

別売りの腰のアタッチメントを使えば、腰にも使えます。

パソコンやスマホの普及、運動不足の生活習慣により、肩コリはもはや国民病のようなものです。また、弊社の調査でも、肩コリは仕事のパフォーマンスに影響を及ぼすことがわかっています。この商品を使っていただき、少しでも肩コリや腰痛のつらさの改善のお役に立てればと思います。」

マッサージでもみほぐしたくらいでは、解消しないバキバキの肩コリの改善には、手軽に使用できるこういった高周波治療器で、じっくり血流を改善したほうが楽になるように思った。

取材・文・一部撮影/百田なつき